報道発表
モンゴルに対する円借款に関する交換公文の署名
1 本15日(現地時間同日),モンゴルの首都ウランバートルにおいて,我が方清水武則駐モンゴル大使と先方ロブサンワンダン・ボルド外務大臣(Mr. Luvsanvandan BOLD, Minister for Foreign Affairs)との間で42億100万円を限度とする円借款「ウランバートル第四火力発電所効率化計画」(Ulaanbaatar Thermal Power Plant No.4 Optimization Project)に関する交換公文の署名が行われました。
2 対象案件の概要
モンゴルでは,近年の著しい経済成長に伴い,特に都市部での電力需要が増加しています。しかし,現在の国内の発電設備の容量では全ての需要をまかなえず,不足する電力は輸入に頼らざるを得ない状況です。さらに今後,モンゴルの電力需要は,人口の4割以上を占める首都ウランバートル市を中心として毎年6~7%の伸びで増大すると予想されています。こうした状況への対応策として,モンゴル政府は既存発電所の効率向上と新規電源開発を掲げています。
とりわけ同国最大の発電容量(580MW)をもつ第四火力発電所は,稼働開始から約30年を経て,施設の老朽化が進み,低い発電効率やタービンの計画外停止等による不安定な電力供給が問題となっており,モンゴルにおける電力の安定供給のためには,同発電所の効率化が喫緊の課題となっています。
この協力は,第四火力発電所のタービンの制御システム等を更新し,ボイラの燃焼効率向上のための機器を導入するもので,本年3月,安倍総理がモンゴルを訪問した際に支援を表明し,9月のアルタンホヤグ首相訪日時に発出した「戦略的パートナーシップのための日本・モンゴル中期行動計画」において実施が確認されたものです。これにより,同発電所の発電効率が向上し,電力供給が安定し,モンゴル国内の安定的・効率的な電力供給に寄与することが期待されます。
3 供与条件
(1)金 利:年0.30%
(2)償還期間:40年(10年の据置期間を含む。)
(3)調達条件:一般アンタイド
(参考)
モンゴルは,国土面積156.4万平方キロメートル(日本の約4倍),人口約287万人(2012年)。