アジア

日・ASEAN特別首脳会議夫人プログラム
「富士山・山中湖訪問」

アニ・インドネシア大統領夫人及びキエム・ベトナム首相夫人と安倍昭恵総理夫人との懇談

平成25年12月14日

英語版 (English)

 12月14日,安倍昭恵総理夫人は,アニ・インドネシア大統領夫人,キエム・ベトナム首相夫人とともに,本年6月に世界文化遺産に登録された富士山麓を訪れ,懇談を行いました。

 安倍総理夫人は,アニ夫人及びキエム夫人とともに,富士山麓まで同一のバスで移動しました。車中においては,隣り合わせの席に座り,車窓から富士山を眺望しつつ,とても親密な雰囲気の中で,さまざまな会話を交わしました。
 

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 現地では,山中湖畔にあるホテルマウント富士ホテルを訪れ,地元の富士学苑中高等学校のジャズバンドによる演奏で歓待を受け,日本の伝統文化である「能」の鑑賞とレクチャー,山梨県独自の織物工芸である「濡れ巻き整経」の技法や宝飾品「真珠」などについてのプレゼンテーションを聞きました。

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 「能」の鑑賞では,梅若長左エ門能楽師により,富士山に深い縁があり,日本の昔話やアジア諸国にも類話がある「羽衣」が演じられました。また,レクチャーでは,安倍総理夫人やアニ夫人,キエム夫人は,500年もの歴史がある能面を直接手に取りながら,「能」の歴史に興味深く耳を傾けていました。

 宮下織物による伝統工芸「濡れ巻き整経」は,富士山麓の清らかな水を使い,数百年もの歴史を誇る織物技法ですが,その担い手が育たず,伝承が危ぶまれていることから,安倍総理夫人自らが世界に向けて発信するため,アニ夫人及びキエム夫人にご覧いただいたものです。アニ夫人及びキエム夫人は,「濡れ巻き整経」によるシルクの生地を手に取り,そのきめの細かさと良質さに感銘を受けていました。また,梅若長左エ門能楽師による「羽衣」の舞には,宮下織物の「濡れ巻き整経」によるシルクの生地で仕立てられた着物が使われたほか,アニ夫人及びキエム夫人にも同じ生地で作られたショールがプレゼントとして贈られました。

 アニ夫人やキエム夫人からは,日本のシンボルである富士山の麓で,とても思い出深い一時を過ごせたと述べられ,3人は,今後も首脳夫人同士の交流を頻繁に図っていくことを約束しました。

         

【参考1】富士学苑中学高等学校ジャズバンド部
 山梨県下初の高校生ビックバンドとして2003年6月に結成。高校生の持つ創造性や個性を「アドリブ」を通して表現し,さらにビックバンドジャズの迫力のあるサウンドと,ノリのいいフィーリングを追求している。コンテストにも精力的に参加し,国内最高峰のジャズコンテスト「浅草ジャズコンテスト」へ3度参加し,「金賞」「浅草ジャズ賞」と2冠を受賞の後,昨年12月は148組の中から選ばれた20組が参加した「第29回浅草ジャズコンテスト」本選で,「グランプリ」を受賞。

 

【参考2】「羽衣」
 日本の昔話でも親しまれ,アジア諸国にも類話がある羽衣伝説をもとにした演目。能の中でも最もすぐれた曲として,多くの人々に愛されてきた。昔話では天女は羽衣を隠されてしまい,泣く泣く人間の妻になるが,能では,人のいい漁師・白龍は,すぐに天女に羽衣を返す。羽衣を返したら,舞を舞わずに帰ってしまうだろうと言う白龍に,天女は,「いや疑いは人間にあり,天に偽りなきものを」と返す。正直者の白龍は,そんな天女の言葉に感動し,衣を返す。羽衣を着た天女は,月宮の様子を表す舞いなどを見せ,さらには春の三保の松原を賛美しながら舞い続け,やがて彼方の富士山へ舞い上がり,霞にまぎれて消えていく。穏やかな春の海,白砂青松,美しい天女の舞い,そして遠く臨む富士山。演者も観客も,幸せな気分にしてくれる代表的な能。

【参考3】「濡れ巻き整経」
 山梨県織物産地に独特の伝統的な整経技法。通常は機械で行う整経を,ほぼ手作業で行う山梨県郡内織物産地独特のシルクのたて糸整経技術。生糸を水で湿らせて柔らかくすることで地合いが引き締まり,コシが強く丈夫になり,非常に美しい光沢のある緻密な織りを生み出される。しかし,手作業で行う「濡れ巻き整経」は,気の遠くなるような時間と手間がかかるため,衰退の一途をたどり,後継者はほとんどおらず,職人さんは高齢化しており,作れる職人は僅かとなっている。

 


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