北朝鮮

北朝鮮に関する関係国外相会合

平成30年1月16日

 1月16日,カナダ及び米国がカナダ・バンクーバーにおいて「北朝鮮に関する関係国外相会合」を共催したところ,20か国の外相等が出席し,我が国からは河野外務大臣が出席した。同会合の概要以下のとおり。前日15日に開催された歓迎夕食会には,マティス米国防長官及びサージャン加国防大臣も出席した。同会合において,加米両国が共同議長の責任で作成し,議長声明(骨子)(PDF)別ウィンドウで開くを発表した。

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1 今般の会合を通じて,北朝鮮による核・弾道ミサイル開発は,国際社会にとって,これまでになく重大な脅威となっており,北朝鮮の核武装は決して受け入れられない,国際社会が一致結束して,北朝鮮への圧力を最大限まで高めていく等のメッセージを発出できたことは極めて有意義。また,北朝鮮による制裁回避への具体的な対応策について具体的に議論し,我が国からは,北朝鮮関連船舶による違法な洋上取引(いわゆる「瀬取り」)への対応を含め,国際社会が連携しつつ,具体的な取組を更に進めるべきことを訴えた。

2 個別のセッションにおける主な議論は以下のとおり。

(1)歓迎夕食会(15日夜)
 歓迎夕食会には,会合には河野大臣の他,同会合出席外相等(ティラソン米国務長官,フリーランド加外務大臣等)に加えて,米国からマティス国防長官,カナダからサージャン国防大臣が出席した。
 河野大臣から,北朝鮮が1994年の枠組合意2005年の六者共同声明を反故にし,核・ミサイル開発を進めてきたことの反省を踏まえれば,北朝鮮とは対話のための対話では意味がない,我が国は「全ての選択肢がテーブルの上にある」との米国の立場を一貫して支持する旨述べた。
 同会合では,軍事面での関係国の連携が外交努力を通じた北朝鮮への圧力強化を進める上で重要な要素となることを確認した。

(2)セッション1(オープニングスピーチ)及びセッション2(現状と各国発言)
 セッション1では,ティラソン米国務長官,フリーランド加外相,河野大臣及び康京和(カン・ギョンファ)韓国外交部長官が演説し,北朝鮮の2018年平昌五輪への参加のための最近の南北対話を歓迎するとともに,北朝鮮が核・ミサイル開発を継続する中,更なる制裁や圧力をかけていく必要があること等を指摘した。(河野大臣スピーチ骨子(PDF)別ウィンドウで開く仮訳(PDF)別ウィンドウで開く英文(PDF)別ウィンドウで開く) また,河野大臣からは,北朝鮮が執拗に核・ミサイル開発を続けている事実から目を背けてはならない,北朝鮮の意図について,実際の行動をみて判断すべき,北朝鮮の「微笑外交」に目を奪われてはならない,今は圧力を緩和するときでも,北朝鮮に報いるときでもない,国際社会の制裁は徐々に効果を発揮しつつある,本日の外相会合は,朝鮮半島の完全な,検証可能な,かつ,不可逆的な非核化を達成するための国際社会の断固とした意思を示す時宜を得たものである旨訴えた。
 セッション2では,参加各国から,今次会合は北朝鮮の核問題の平和的解決を模索する良い機会,北朝鮮の核・ミサイル開発は国際社会に対する脅威であり深刻に懸念する,制裁を含む外交的取組を通じた北朝鮮への圧力最大化を継続すべき,北朝鮮の平昌五輪参加に向けた南北対話は前向きな動きであるといった発言があった。また,康京和(カン・ギョンファ)長官から,最近の南北対話の現状が紹介され,北朝鮮の平昌五輪参加に向け建設的なやり取りが行われている旨の説明があった。

(3)セッション3(制裁)及びセッション4(不拡散)
 セッション3では,各国から,安保理決議の完全な履行や独自の措置を一層強化することが必要であるといった指摘があった。また,北朝鮮の制裁回避手段について紹介があり,安保理決議に基づいた制裁が厳しくなる中で,北朝鮮が石油精製品等の「瀬取り」を多用しつつあるとの懸念の表明があった。その上で,各国から,圧力を強化し,かかる制裁回避手段に対して関係国が結束して対処する必要があるとの指摘があった。河野大臣からは,安保理決議を完全に履行する観点から,「瀬取り」に対し,我が国が実施している取組を紹介し,各国は,北朝鮮による制裁回避への具体的な対応を更に進めるべきことで一致した。このほか,安保理決議履行のための能力構築支援の必要性に言及があった。
 セッション4では,各国から,北朝鮮による核開発は地域やNPT体制にとって,重大な脅威となっている旨の指摘があった。

(4)昼食会
 昼食会では,各国の間で,北朝鮮問題に対する取組における中露が果たす役割が重要であることの認識を共有した。河野大臣からは,中国による関連安保理決議の履行の取組に向けた努力を歓迎しつつ,北朝鮮に対し圧力を最大限まで高めるにあたり両国の更なる役割を期待する,引き続き中露と緊密に連携しながら,北朝鮮に政策を変えさせるため,あらゆる手段を通じて圧力を最大限まで高めていく旨発言した。

(5)セッション5: 外交と次のステップ
 各国から,完全な,検証可能な,不可逆的な非核化を目指す外交的解決が,北朝鮮にとって唯一の選択肢であるとの指摘があった。また,全ての選択肢をテーブルの上に維持し,あらゆる手段を利用することが重要であるとの指摘があった。その上で,各国は,外交的解決は,不可欠かつ可能であるとの認識を示し,圧力を最大限まで高め,北朝鮮に政策を変えさせるため,具体的な行動を取ることで一致した。
 河野大臣からは,北朝鮮の瀬戸際戦略に惑わされてはならないこと,北朝鮮との対話は非核化に向けた真摯な意思とそれを裏付ける具体的行動が前提条件となること,本会合を通じて北朝鮮が核・ミサイル開発を継続する中,圧力を高め続けるのが国際社会全体の意思であるとの強いメッセージを発出する必要がある旨述べた。


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