アジア

 

平成29年2月7日

2. 根拠のない韓国の主張

(1) 近年になって突然、日本海の単独呼称にごく一部の国から異議が唱えられ始めました。

 韓国等が日本海の名称に異議を唱え初めたのは、1992年の第6回国連地名標準化会議が最初です。それまでは、二国間でも、国際会議の場でも、日本海の名称に異議が唱えられたことはありませんでしたが、突然、韓国等は日本海の表記を「東海(East Sea)」と単独に表記するか、あるいは日本海と「東海」を併記すべきであると主張してきたのです。

(2) この異議は根拠のない主張です。

ア. 韓国側の主張:「日本海の名称は日本の拡張主義や植民地支配の結果広められてきた。」

 日本政府の古地図調査の結果、既に19世紀初頭には日本海の呼称が他を圧倒して使われるようになった事実が確認されています。この時期の日本はいまだ鎖国政策をとっており、このような日本海の名称確立に何らかの影響力を行使したということはありません。したがって、19世紀後半の「日本の拡張主義や植民地支配」によって日本海の名称が広がった、との韓国側の主張は全く妥当性がありません。また、最近では、2. (3)で述べるとおり、韓国政府も、「日本海の名称が日本の拡張主義や植民地支配の結果広められたものではない」ことを認めたと評価できる調査結果を発表しています。

イ. 韓国側の主張:「朝鮮半島では過去2000年間、『東海』の呼称が使用されてきている。」

 韓国は過去2000年間「東海」が使用され続けているという主張の根拠を示していません。また、現在韓国国内では「東海」が用いられているとしても、「東海」はあくまで韓国国内の名称であって、当該海域について国際的に長くかつ広く用いられてきたのは日本海のみです。

ウ. 韓国側の主張:「日本海と『東海』の併記を勧告する国連及びIHOの決議がある。」

 韓国は、日本海と「東海」との併記を勧告する国連及びIHOの決議があると主張しています。

 しかし、国連地名標準化会議決議III/20及びIHO技術決議A.4.2.6は、湾や海峡など2つ以上の国の主権下にある地形を想定したものであり、日本海のような公海には適用がありません。このことは、「太平洋」や「大西洋」に接している国の一か国でも異議を唱えたら複数の名称が併記されることとなれば、収拾がつかなくなることを考えれば当然のことです。

 また、4.で述べるとおり、国連は、国連公式文書では標準的な地名として日本海が使用されなければならないとの方針をとっていることが公式に確認されており、IHOが出版している「大洋と海の境界」(S-23)でも、当該海域について日本海の単独表記が明示されていることからも、日本海と「東海」の併記を勧告する国連及びIHOの決議が存在しないことは明らかです。

エ. 信憑性の低い韓国側の古地図調査結果

(ア)「東洋海」や「朝鮮海」の呼称を「東海」の呼称と同一視

 韓国側が行った古地図調査の結果(2004年:東海協会)では、「東洋海(Oriental Sea)」、「朝鮮海(Korea SeaSea of Korea)」を「東海(East Sea)」と同一視し、これらの呼称が使われている地図の合計数と、日本海が使われている地図の合計数とを比較しています。

 「朝鮮海」と「東海」が異なることは言うに及びませんが、「東洋海(Oriental Sea)」は「西洋から見た東洋の海」であるのに対し、「東海(East Sea)」は「朝鮮半島の東側にある海」を意味するものであり、「東洋海」と「東海」も起源や意味が全く異なる名称です。また、同調査結果をよく見ると、「東海」は他の名称に比べて非常に少数であることが分かります。

(イ)同一の調査場所で日本の調査の方が韓国の調査より網羅的

 我が国がフランス国立博物館において古地図調査を行った際には1,495枚を調査しましたが、韓国側の同博物館での調査は、約3分の1の515枚を対象としており、その結果も我が国の調査とは全く異なるものでした。(→5.)少なくとも我が国の調査の方が網羅的であることは明らかです。

(3) 最近では韓国政府も自らの主張の一部を撤回したと評価できる調査結果を発表しました。

 韓国建設交通部(現:国土海洋部)国土地理情報院という政府機関が2007年11月に発表した古地図調査(日本の仮訳)(PDF)別ウィンドウで開くは、従来からの韓国側の調査と同様の問題点(2. (2)エ)はありますが、「19世紀(1830年~)以後、日本海表記が急増するようになった」との記述があり、注目されます。この調査結果は韓国政府が2. (2)アにあるとおり、少なくとも、「日本海の名称が日本の拡張主義や植民地政策」よりもずっと前から広まっていたことを認めたものと評価できます。


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