在外公館医務官情報

ヨルダン

2010年10月

1.国名・都市名

 ヨルダン・ハシェミット王国 (アンマン,アカバ)(国際電話国番号962)

2.公館の住所・電話番号

 休館日:金・土曜日

3.医務官駐在公館

4.衛生・医療事情一般

 ヨルダンは死海、ヨルダン川流域の海抜マイナス400メートルから海抜1,600メートルまでの標高に位置し、首都アンマンは海抜900メートルと比較的高地にあります。4月から9月までの夏と11月から2月までの冬、その間に短い春と秋があります。アンマンの気温は、冬は0℃前後、夏は40℃超まで達します。湿度は冬季を除いて低く、大変乾燥しています。国土の80%を占める砂漠地帯では夏でも夜間は想像以上に気温が下がります。3月から10月までは雲一つ無い天気が続き、炎天下に曝される機会も多くなります。湿度が低いので汗をかいても自覚せずに脱水症を起こしやすくなります。紅海に面した海岸の町アカバや海抜が低い死海、ヨルダン川近辺では冬でも温暖です。後者は水も豊富で、寄生虫疾患や各種伝染病の発生も少なくないので注意が必要です。

 首都アンマンでは、水道水はタンクに貯めた水を使用しています。このため飲食用には市販のミネラルウォーターの利用をお勧めします。当国の交通マナーは大変悪くタクシーに乗車している際の事故も多発し、車には十分注意する必要があります。また首都アンマンは車が溢れており、歩行時には特に注意しなければなりません。

 当国の医療機関は国立、軍立、私立に大別され、外国人や邦人が利用する医療機関は一般的には私立の総合病院か個人クリニックになります。医師の医療水準はアラブ諸国の中では比較的高いとされています。しかし看護師の水準が低いため、外来受診は問題ありませんが、入院はお勧めできません。医療費が高いので、必ず海外旅行傷害保険に加入するようにして下さい。

5.かかり易い病気・怪我

(1)赤痢アメーバ症:食べ物や水から感染します。潜伏期間は2週間から3週間。腹痛、下痢、粘血便(イチゴゼリー状)等の症状を起こします。治療が不適切だと慢性化して保菌者となることや肝膿瘍を起こす可能性もあります。

(2)感染性腸炎(下痢):食べ物や水から感染します。腹痛、悪心、嘔吐、激しい下痢、発熱等の症状を起こします。

(3)A型肝炎:食べ物(主に生もの・生野菜)や水から感染します。全身倦怠感、発熱、食欲不振等の症状と黄疸が表れます。

※以上の疾患は、衛生状態が割合良いと言われているアンマンでもよく発生しているので注意してください。

(4)熱中症(脱水症):春から秋にかけては日差しが強く、湿度が低いので汗をかいても自覚せずに脱水を起こし易くなります。

(5)狂犬病:アンマン市内でも野犬や野良猫が多く見られます。噛まれた場合には狂犬病のおそれがありますので、直ぐに病院で治療を受けるようにしてください。

(6)リーシュマニア症:アンマン市内では心配ありませんが、地方ではサシチョウバエによって媒介されるリーシュマニア症が存在します。症状は皮膚に潰瘍や結節が生じ、治癒しても醜い瘢痕が残る場合もあります。地方へ出かける場合には長袖・長ズボンを着用し、防虫対策を心がけるようにしてください。

6.健康上心がける事

(1)飲食物から感染する病気が多いので十分注意してください。食べ物は熱を通した物を冷めない内に食べ、水はミネラルウォーターを飲用して下さい。

(2)喉が渇いた時には既に脱水は起こっているので、脱水症予防のために早目早目に水分を補給する必要があります。この際、スポーツドリンク剤を用いると良いでしょう。

(3)気温が高く直射日光も照り返しも強力なので目が非常に疲れます。サングラスや目薬を用意すると良いでしょう。また、休養を充分に取る等して体調管理には気を付けて下さい。

(4)当地ではドライバーの運転マナーが悪くスピードも出すことから交通事故による怪我が多く見られますので充分注意してください。

(5)長期間滞在する際には日本を出発前に健康診断を受けると共に、年に一度は定期的に健康診断を受けるようにして下さい。

7.予防接種(現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)PDF

(1)赴任者に必要な予防接種

成人:破傷風、A型肝炎、B型肝炎、腸チフス、(細菌性髄膜炎)

小児:BCG、ポリオ、DPT、MMR、A型肝炎、B型肝炎、腸チフス、(細菌性髄膜炎)

(2)現地の小児定期予防接種一覧

ヨルダン・ハシェミット王国の定期一般接種
  初回 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目
BCG 0ヶ月          
ポリオ
(IPV+OPV)
2ヶ月
(IPV)
3ヶ月
(IPV+OPV)
4ヶ月
(OPV)
1歳半
(OPV)
3歳
(OPV)
6歳
(OPV)
DPT 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 3歳 6歳(Td) 15歳(Td)
MMR 9ヶ月
(Measles)
3歳        
B型肝炎 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月      
Hib 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月      

 ポリオは不活化ワクチン(IPV)と経口ワクチン(OPV)両方の接種を行っています。3種混合(DPT)に関しては、5,6回目は百日咳(P)以外の接種を行います。MMRの初回は麻疹(Measles)のみ接種します。

(3)小児が現地校に入学・入園する際には、予防接種・接種証明が必要です。

8.乳児健診

 ヨルダンでは、邦人が保健所などで乳児健診を受けるのは難しい状態にあります。できれば個別に小児科に受診することをお勧めします。大病院の小児科に事前にお問い合わせください。

9.病気になった場合(医療機関等)

 ヨルダンには公立病院、軍病院、私立病院等があります。料金は高くとも、設備、サービス、清潔さ等の点から私立病院を受診することをお勧めします。医療水準もそれなりのレベルです。欧米で研修を受けた医師も多く、ほとんどの医師は英語を話します。小児検診も小児科外来で可能です(有料)。 総合病院のほとんどは24時間体制の救急室を備え患者に対応しています。また有料ですが救急車を備えている病院もあり、電話で呼ぶことも可能です。医療費は高額になることも多いので、あらかじめ日本で海外旅行傷害保険に入っておくことを勧めます。なお、ほとんどの私立病院では、治療前(入院前)に多額のデポジットを必要とします。薬局は数多くあり欧米製やヨルダン製の医薬品が買えますが、原則として処方箋が必要です。日本製に比べて容量が多いことが多く、常用している薬は日本から持参した方が良いでしょう。Jordan Times(地元英字新聞)にはUseful Numbersとして、その日の当番の医師・薬局(24時間営業)の連絡先などの情報が毎日掲載されています。国内の主な医療機関は次のとおりです。

◎アンマン

(1)Arab Medical Center

所在地:Sulayman Al-Hadeedi Street5th circle、シェラトンホテルの裏)

電話:06-5921199

概要:私立総合病院、日本語否。英語可。24時間救急対応可能。小児科救急も可能。支払は現金、クレジットカードも可能。

(2)Jordan Hospital

所在地:Queen Nour Street, Jabal Amman4th circleを北に向かった右手)

電話:06-5608080 06-5608083

概要:私立総合病院、診療時刻は、9時-13時、16時-18時。日本語否。英語可。救急対応も可能。小児科救急も可能。

○アカバ

(1)Princess Haya Bint Al-Hussein Military Hospital

所在地:Haya circle end of Tunisian Hamamat

電話:03-2014111

概要:公立総合病院(軍病院)、減圧症(潜水病)の治療(高圧酸素治療)が可能。

10.その他の詳細情報入手先

 在ヨルダン大使館ホームページ:http://www.jordan.emb-japan.go.jp/他のサイトヘ

 ヨルダン保健省ホームページ:http://www.moh.gov.jo/MOH/En/home.php他のサイトヘ

11.現地語一口メモ

医師:ドクトール

飲み薬:アドウィア

注射:ホクネ

頭痛:スダー

胸痛:アラム フィ アッサデル

腹痛:アラム フィ マーイダ

下痢:イスハール

発熱:ハラーラ

嘔気:シオール ビッタカイオ

傷:マジュルーフ

具合が悪い:アナ マリード

病院へ連れて行って欲しい:ホドン イラ ムスタシュファ

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