在外公館医務官情報

ウズベキスタン

2010年10月

1.国名

 ウズベキスタン共和国(タシケント)(国際電話国番号998)

2.公館の住所、電話番号

3.医務官駐在公館

4.衛生・医療事情一般

 ウズベキスタンは、二重内陸国(国境を2回越えないと海に出られない国)で、国土は北西から東に細長く延びており、西側は比較的平坦ですが、東側は起伏に富み、山地・丘陵・盆地があります。

 首都タシケントは、北緯41度20分(青森県津軽半島付近)、標高420〜500メートルに位置し、典型的な大陸性気候で寒暖の気温差が激しく、夏は40℃前後の気温となり、冬はマイナス10℃程度となることがあります。

 保健・医療は、独立後の経済困難のため最も整備の遅れている分野の一つで、医師・医療器材・医薬品・医療情報などの医療資源全般が恒常的に不足しています。病院は整備されないまま旧ソ連時代から引き続き使用されているところもあります。一般に提供される医療サービスの質は先進国と比較してかなり低いと言わざるを得ません。したがって、日本人が出産・手術などで入院可能な医療施設はないのが実情です。

 旅行や滞在に際しては、海外旅行傷害保険に加入し、万一の受傷・発病の際に受けられるサービスや手続き方法を予め確認しておくことが大切です。

 町の薬局で医薬品の購入は可能ですが,西欧の医薬品の入手は難しく,インド、ロシア、東欧などからの医薬品がほとんどです。また,偽薬の横行も指摘されています。

 なお,国家統計委員会によると,死亡原因の上位四つは「心循環器系疾患」,「悪性新生物」,「呼吸器疾患」,「不慮の事故・中毒及び外傷」となっており,そのうち「心循環器系疾患」が全体の約6割をしめています。

5.かかり易い病気・怪我

(1)下痢症:食品衛生の観念が十分に徹底されていないため,いわゆる「食あたり」の他,感染性(細菌性あるいはウイルス性)胃腸炎には一年を通して十分に注意する必要があります。

(2)熱中症:夏季は気温が40℃前後となりますが,雨は降らず,湿度が低いため常に十分な水分補給に注意する必要があります。
また,日焼けにも十分な対策と注意が必要です。

(3)交通事故:道路整備および交通安全対策施設などが不十分なうえ,交通安全の概念が希薄ですので,交通事故には十分注意する必要があります。
 日本では,大事に至らないような外傷でも,当地の医療事情では不測の事態となる可能性もあります。
 報道によれば,年間の交通事故件数おおよそ1万件,死者2,000人程度,負傷者1万人程度とされています。

(4)上気道炎:冬期は暖房のため室内が低湿度となるため,上気道炎などに罹ると,咳などの症状が長引くことがあります。

(5)寄生虫:タシケントでは感染の危険性は低いと思われますが,地方で生活するのであれば,回虫症,ジアルジア症,エキノコックス症などに注意が必要です。
なお,フェルガナ盆地では,リーシュマニア症が報告されています

(6)HIV/AIDS:AIDS対策委員会によれば,年間900人程度の新規感染者が出るとされ,2009年1月末の感染者は1万2816人と報告されています。
 しかし,国際機関などは,感染者は少なくとも4万人程度と推定しています。

(7)結核:2008年の報告患者数は5,117人ですが,国際機関は罹患率(人口10万人あたりの発生率)を128と推定し,3万5,000人程度の患者が出ているものとしています。

(8)狂犬病:患者発生の報告は,ここ4−5年無いようですが,病気そのものはあり,WHOは感染の危険性がある地域としています。

(9)肝炎:A型肝炎については,2008年の罹患率(人口10万人あたり)は,113.64とEU諸国の約30倍です。A型肝炎は,飲食物を介した感染が一般的です。
  B型肝炎については,小児に定期予防接種が行われているためか,2008年の罹患率(人口10万人あたり)は3.45とEU諸国の1.5倍程度です。B型肝炎は,主に血液を介して感染しますが,性行為で感染する場合もあります。不用意な性交渉は,HIVのみならずB型肝炎ウイルスに感染する危険性も高いことを知っておくべきです。

6.健康上心がける事

(1)生野菜,調理不十分な魚介類・肉類は避けてください。

(2)水道水をそのまま飲料水として用いることは避け,浄水器を通し,さらに念のため煮沸して使用してください。

(3)夏期は,熱中症・日焼けなどに注意が必要です。

(4)冬期は,室内の乾燥に気をつけてください。また,室内での生活が主となり,食料品は限られたものしか入手できないことがあるので健康維持のため,生活に工夫が必要となります。

(5)交通事故を含め,事故には十分注意してください。日本では致命的とはいえない外傷であっても,当地の医療水準などの問題で不測の事態を招くこともあり得ます。

(6)外国生活では,精神衛生面での問題も非常に重要です。身体の健康ばかりでなく「心の健康」にも気を配る必要があります。

7.予防接種(現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)PDF

(1)赴任者に必要な予防接種(成人、小児)

 入国時に証明を求められる予防接種はありません。しかし、A型およびB型肝炎、破傷風トキソイドの(追加)接種は必要です。

 狂犬病については、赴任者の職場環境や行動地域を考慮して実施することをお勧めします。

(2)現地の小児予防接種一覧

現地の小児予防接種一覧
予防接種の種類/回数 初回 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目
BCG 生後2〜5日 7歳 12〜15歳      
B型肝炎 生後1日 2ヶ月 6ヶ月      
ポリオ(OPV) 生後2〜5日 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 16ヶ月 7歳
ジフテリア 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 16ヶ月 7歳 16歳
破傷風 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 16ヶ月 7歳 16歳
百日咳 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 16ヶ月    
麻疹 12ヶ月 6歳        
おたふく風邪 16ヶ月          

(3)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明

 インターナショナルスクールに入学・編入する時は、予防接種および接種証明書が求められます。希望する学校に予め問い合わせ、日本の母子手帳に記載されている接種済みのワクチン名と接種時年齢を確認し、必要があれば例えば下記のTIMCなどで実施して、接種証明書を書いてもらうことになります。

8.乳児健診

 外国人子弟に対し,日本で行われているような乳児健診はありません。

9.病気になった場合(医療機関等)

◎タシケント市

(1)Tashkent International Medical Clinic (TIMC)

住所:38, Sarikulskaya street, Tashkent 100005, Uzbekistan

電話:(371)291-0142、291-0726

ファックス:(371)291-2246

ホームページ:http://www.tashclinic.org他のサイトヘ

概要:原則として,外国人のみ利用できるクリニックで,英語での受診が可能です。歯科もあります。入院施設はなく,出産・外科手術などは行っていません。日本の小さな診療所程度で,家庭医的な一次的検査治療が行えるのみです。西欧製ワクチン接種は可能ですが,事前に確認する必要があります。
なお,診察の際にはデポジットとして200 USDが必要です。

(2)MDS

住所:110, Botkin street, Tashkent 700007, Uzbekistan

電話:(371) 140-0080,269-7085, 269-7086, 080(救急車依頼)

ファックス:(371) 269-7084, 269-7790

概要:私立の病院です。ロシア語あるいはウズベク語対応となります。救急車を所有していますので、依頼可能です。
MRI、CT、エコー、マンモグラフィー、AED、内視鏡など検査機材は一応揃っています。

10.その他の詳細情報入手先

 在ウズベキスタン日本国大使館ホームページ:http://www.uz.emb-japan.go.jp/jp/他のサイトヘ

11.現地語一口メモ

 医療機関ではロシア語が通じますので,主要言語のロシア語をご参照下さい。

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