在外公館医務官情報

ウクライナ

2010年10月

1.国名・都市名

 ウクライナ(キエフ市)(国際電話国番号380)

2.公館の住所、電話番号

3.医務官駐在公館

4.衛生・医療事情一般

 西欧化が進む中で、医療面については依然として立ち後れています。特に公立病院については予算不足等の影響があり十分な医療機器が整備されていないこともあります。また他の旧ソ連諸国と同様、欧米で教育を受けた医師や英語を話す医療関係者は少ないのが現状です。

 保険制度:ウクライナ国民に対する健康保険制度が存在し,原則として住所を登録した地区の(保健センター)病院を受診することになっており、紹介状なく他の病院を受診することはできません。交通事故・けが・急病の場合には市の救急車により救急センターに運ばれます。その場合において最低限の治療は確保されますが、予算不足によりウクライナ国民でさえも注射・薬・フィルム・手術代等の費用は、自己負担しているのが現状です。診療時の言葉は、ほとんどの場合でウクライナ語かロシア語しか通用しません

 外国人の受診:前述の通り公立病院の医療水準が高くないため外国人は、多くの場合で私立の医療機関を受診することになります。キエフ市内には、欧米型の医療機関が数カ所存在しており、日常の病気や検査などで、ウクライナの富裕層や欧米人が中心に利用しています。料金は、1回の診察、簡単な検査で、約100ドル-300ドル程度です。

 2007年には入院可能な私立総合病院が、キエフ市で初めて開院しました。医療設備・従事者・言葉・サービス・術後管理などの点から、一般診断・小手術・緊急入院・内科的な治療・国外搬送までの待機入院等に利用されると良いでしょう。専門的な診断・精密検査・予定手術など時間に余裕のある場合は、西欧諸国へ行くか、日本へ帰国することをお薦めします。歯科治療については、比較的進んでいます。医科、歯科ともに、外国人には当国の医療保険が適用されないので、費用はすべて自己負担、原則として全額現金払いです。一部の医療機関ではクレジットカードでの支払いが可能となっています。私立病院受診による医療費、緊急移送費を考慮して、可能な限り十分な保障額の海外旅行傷害保険に加入することを強く勧めます。歯科についても、赴任前に十分に治療とチェックをして下さい。

 医薬品:一般的に使用される薬は、処方箋なしで販売されています。新薬・特殊な物は、入手が困難なものもあり、また、偽薬(約20%といわれています)や期限切れの薬品も出回っていますので注意が必要です。十分な医薬品を日本から持ち込むことをお薦めします。

 上水道:キエフ市内に限り上下水道は、かなりの範囲で普及しています。しかし現地の人も水道水を飲みません。50年以上経過した水道管が多く、水質基準値内の一般細菌が認められることがあります。鉄さびや砂のようなゴミ、薄緑色や赤茶色に濁った水が出ることは日常的です。

5.かかり易い病気・怪我

(1)秋から冬に多く見られる感染性胃腸炎(下痢)。

(2)冬期(10-4月)に使用されるスパイクタイヤから出る粉塵、重油暖房などの空気汚染による、呼吸器感染症(頑固な咳)

(3)鬱症状 冬場の日照時間減少やロシア語(ウクライナ語)しか通じないコミュニケーション不足による、引きこもり傾向など

(4)冬は雪や凍結で路面が滑りやすく、転倒にはくれぐれも注意が必要です。
 また降り積もり凍結した雪が屋上から落下し,それによる外傷で例年数人が亡くなっています。

6.健康上心がける事

食料品:春から秋に感染性胃腸炎の症例が多く発生します。生ものや、サラダなど水洗いしたものに注意して下さい。ウクライナ料理、ロシア料理はこってりした物が多く、肉やチーズなどの動物性蛋白質、油、塩分の摂り過ぎは、日本人の胃腸には負担となります。
 また、放射能汚染の影響はずいぶん減少したと発表されていますが、汚染が蓄積ないし濃縮されやすいキノコ類、イチゴ、畜産製品を購入する際は生産地を考慮した方が良いと言われています。

飲料水:水道水については、一般細菌の混入、配管の老朽化による鉄・鉛・アルミニウム等の金属類の混入が認められます。特別な浄水器で濾過した水を煮沸して利用するか、市販のミネラルウォーターを飲用することをお薦めします。

大気汚染:急激な自動車の増加による渋滞や排気ガスのため、異臭・目の痛みを感じることがあります。

長い冬:冬季(5ヶ月)、外気温は零度以下で寒くなる反面、室内は20度前後と暖かく、かなり乾燥(湿度30-40%)しています。そのため、呼吸器感染症・インフルエンザ等が流行し易くなります。外出時の防寒服はもちろんのこと、室内では加湿器を使用し、外出後はうがいや手洗いの励行が大事です。また、長く陰鬱な気候が続くため、気が滅入りうつ状態になりやすいので、上手に気分転換を図る工夫が必要です。

その他:結核感染が増えていますので人混みや咳をする人を避けて下さい。
 交通ルールを無視する車が多いので、交通事故に注意して下さい。

7.予防接種(現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)PDF

(1)赴任者にお薦めする任意の予防接種はA型・B型肝炎、破傷風です。長期滞在者や地方滞在者、または中欧や中央アジア方面へ出かける機会が多い方は、狂犬病、腸チフス、ダニ脳炎も考慮した方が良いかもしれません。

(2)小児の定期予防接種一覧(ウクライナ保健省2006年政令No.48)

小児の定期予防接種一覧
予防接種の種類/回数 初回 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 7回目
BCG 3-7日 7歳 14歳        
B型肝炎 1日 3ヶ月 5ヶ月        
DTP 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 18ヶ月      
DT         6歳 14歳 18歳
ポリオ 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 18ヶ月 3歳 6歳 14歳
MMR 1歳 6歳          
風疹(女子)     15歳        
流行性耳下腺炎(男子)     15歳        
HIB 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 18ヶ月      

BCG:結核菌ワクチン

DTP:ジフテリア・破傷風・百日咳混合ワクチン

DT:ジフテリア・破傷風混合ワクチン

MMR:麻疹・流行性耳下腺炎・風疹混合ワクチン

HIB:ヘモフィルス・インフルエンザB

ポリオ:3.4ヶ月は、不活化ワクチン注射。5ヶ月以降は、経口生ワクチン

(3)現地校入学に際しては、上記一覧表の条件を満たす証明が必要です。
 インターナショナルスクールは、別のスケジュールですが、同様に書類が必要です。

8.乳児健診

 ウクライナ国籍を有する(住民登録)乳児には、定期的な乳児健診がありますが、外国人には普通適応されません。

9.病気になった場合(医療機関等)

(ウクライナには日本語で診察を受けられる病院、診療所はありません。)

◎キエフ市

 次の全ての施設(歯科を除く)では、24時間救急受付可能です。電話をした後(専門医の呼び出しのため)受診して下さい。救急車(有料、約100US$)の手配も可能です。

 受診には、最低100-200US$相当のグリブナ現金が必要です。海外旅行傷害保険などの場合でも、立て替え払いになります。次の病院では、VISAカードは使用可能です。

(1)BorisБорис

 1)病院 (内科、外科、その他専門科目)

住所:12,a Prospekt Bazhana kiev

Київ  пр. Бажана, 12

概要:CT、MRI等の検査設備を完備した総合病院。外科手術も可能です。
空港へ行く高速道路の南側、市内中心部より約20分。
入院料金:室料250US$/日、(例)虫垂切除:手術前に3,000US$の保証金必要

 2)診療所 (内科、小児科、外科、眼科)

住所:55, Bolshaya Vasilkivska Str.

ул. В.Васильківська, 55 А .

電話:(044) 238-0000/291-0190

概要:オリンピックホテルの1,2階に併設された私立診療所です。
内科、小児科中心。予防接種が可能で、英語の通訳が2,3人います。
市内の比較的中心部、オリンピックスタジアムの近くにあります。
予約の電話は1)、2)とも共通。

診察料金:診察と簡単な血液検査で100-150US$

(2)Medikom Clinic (Клиника '' Медиком''

 1)入院、一般内科、外科

住所:8, Kondratyuka Str. Kiev

Київ  Ул. Кондратюка, 8

電話:(8044) 432-8888
(8044) 055 救急部門 24時間対応 電話をして受診のこと

診察料金:初診と簡単な(X腺、血液)検査で、100-150US$

 2)婦人科、歯科、母親教室

住所:129/131 Borshchagivska Str.

Ул. Борщаговская,129/131

電話:(044) 457-0303, 453-1414

 3)小児科、ワクチン、耳鼻科

住所:12-G Geroev Stalingrada Avenue

Просп. Героев Сталинграда, 12-г

電話: (044) 464-9639, 459-0019

概要:有力な公立病院(第8病院)に併設された私立診療所です。
入院、個室病棟も20床程度あります。
内科、外科、産科婦人科があり、予防接種、各種外科手術も可能です。英語の通訳が数人と、英語を話す管理ドクターが1人います。バックの病院は、外科で有名です。町の中心から約30分。

(3)American Medical Center

HP:http://www.amcenters.com他のサイトヘ

住所:1 Berdychivska kiev

Київ, вул. БердичівсЬка 1

電話:(8044) 490-7600

概要:欧米系の外来診療所で英語が通じる診療所です。(観察入院は可能です)
一般診療を主に、内科、小児科、予防接種などの診療をしています。

(4)Porcelain Dental Clinic(歯科診療所)

HP:http://www.dentalporcelain.com.ua他のサイトヘ

Порцелян на Воздвиженській

住所:10-A Pimonenko kiev
Київ, вул. Пімоненка 10-A

電話:(044) 482-0468, 482-3679, 239-2590

概要:清潔な歯科クリニックで技術・価格とも先進国並です。

料金:詰めてある物がとれて受診:100US$、根幹治療して陶器の冠をかぶせる:約1,000US$

(5)Ishida Hospital(産婦人科病院)

HP:http://www.isida.com.ua他のサイトヘ

住所:65 Ivana Lepse Boulevard kiev

КиївБульв. Ивана Лепсе, 65

電話:(044) 251-2101, 251-2103

概要:体外受精などの最先端技術もある産科・婦人科専門病院
通常のお産で、約4,000US$、詳しい料金は、ホームページに記載あり。
個室もきれいで、外国から人工授精を希望して来る患者も多くいる。
邦人の出産例もあります。

(6)Oberig Clinic

HP:http://www.oberigclinic.com他のサイトヘ

住所:. str. Zoologicheskaya, 3, building "B"
вул. Зоологічна, 3, корпус "B"

電話: (044) 390-0303

概要:2009年に新たにオープンしたCT、MRI等の検査設備も完備した総合病院。
特に小児科に力を入れています。

10.その他の詳細情報入手先

 各項目に記載済み

11.現地語一口メモ

(ウクライナ語、ロシア語以外は、ほとんど通じないので、通訳が必要です。)

医師:лікар リーカリ

飲み薬:діки для внутрішнього прийому リーキ ドリャ ブヌトリシニョゴ プリヨム

注射:уколиウコーリ

頭痛:головний біль ゴロブニー ビーリ

腹痛:біль в животі  ビーリ ウ ジボチ

下痢:діарея ディアレア

発熱:жар ジャル

吐き気:відчуття нудоти ヌドティ

傷:рана ラナ

私は具合が悪い:Я погано себе почуваю. ヤ ポノハ セベ ポチュワユ

私を病院へ連れて行って下さい:Відвезіть мене до лікарні. ウィドベジッチ メネ ド リーカリァ

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