世界の医療事情

トルクメニスタン

平成28年10月

1 国名・都市名(国際電話番号)

 トルクメニスタン(アシガバット市)(国際電話国番号993)

2 公館の住所・電話番号

在トルクメニスタン日本国大使館 (毎週土日休館)
Посольство Японии в Туркменистане
住所:Bld.60,1945 street,"Paytagt" Trading Center, Ashgabat,Turkmenistan 744017
電話:993(12)477081 / 477082
ホームページ:http://www.tm.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

(注)土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので,ご覧ください。

3 医務官駐在公館ではありません

 在ロシア日本国大使館 医務官が併任

4 衛生・医療事情一般

 トルクメニスタンは中央アジア南西部の北緯35度から43度に位置します。国土の80%以上が砂漠で,植樹が行われている都市部を除いて非常に緑が少ない国です。生活環境はきわめて厳しく,夏は摂氏50度以上になることもあり,また日差しが非常に強いので皮膚や眼に与える影響も大きくなります。冬には雪が降り,気温も氷点下まで下がることもあります。

 医療水準は日本や欧米と比較して相当低いレベルです。設備は主にドイツや日本からの機材が導入されていますが,それらを扱うことができる専門家の育成が追いつかず,十分に活用されていません。外国人を受け入れている病院はありますが,ここで然るべき水準の医療を期待することは難しく,緊急医療が必要な場合は速やかに当地を離れ,適切な医療設備及び医療スタッフを備えた国で治療を受ける必要があります。緊急移送が必要になった場合,個人の支払い能力を超えた金額(例:東京への専用機移送の場合約2,000万円)が提示されますので,緊急移送契約を含む海外旅行傷害保険への加入は必須です。

 医薬品については処方箋なしで購入することのできる薬局を併設する病院もあります。しかし,正規品か不明であったり,また正規品と言えども輸送や保管上の問題で劣化していることも多いとの情報もありますのでご注意ください。入国の際には常用薬や非常用の医薬品(消毒薬・感冒薬・胃腸薬・鎮痛剤など)を持参することをお勧めします。

5 かかり易い病気・怪我

(1)下痢

 衛生面に対する意識が低く,食中毒が起こりやすくなっています。生ものや加熱調理後時間の経った食品は避け,飲料やうがい・歯磨きには浄水器で処理した水またはミネラルウォーターを使用することで予防してください。また適当な整腸剤と症状に応じた抗生剤を持参することをお勧めします。

(2)角膜炎

 当国は砂漠地帯であり,また白色の建物が多いことから紫外線が強く,雪眼と同様の症状を起こしやすくなっています。また眼球が乾燥しやすく,不潔になりやすいので,コンタクトレンズの装着はお勧めしません。できる限り眼鏡を使用してください。

(3)熱中症

 長時間の野外滞在や運動により発症します。水分,塩分を十分に摂取して予防するとともに,発症時に備えて炎天下での単独行動は避けてください。野外活動をする場合は,熱中症指数計があると参考になります。夏の間は暑さを避けるために,日没後に子供を外で遊ばせる地元の方をよく見かけます。

(4)皮膚炎

 アトピー性皮膚炎のような肌荒れ症状がよく見られますが,実は乾燥によるものであることも多いようです。強い日差しを避け,保湿剤(乳液やクリーム)を塗布することにより予防してください。また,外出時は強い紫外線から肌を守るために日焼け止め(Sun Screen)の併用もお勧めします。

(5)鼻咽頭炎

 体表の乾燥は鼻・咽頭粘膜の炎症を促進します。外出後のうがいを励行してください。

(6)肝炎

 ウイルス肝炎は日本より多くなっています。経口感染による急性A型肝炎では高熱や悪心・嘔吐,倦怠感,下痢,腹痛,黄疸などの症状を呈し,ときに劇症化して死に至ることもあります。入国前にA型肝炎・B型肝炎のワクチン接種を行って予防することをお勧めします。

(7)交通事故

 運転マナーが非常に悪く,スピードを出すドライバーが多いことから交通事故が発生すると重大になりやすくなっています。降雨時・降雪時には事故が多発しますので特に注意をしてください。

(8)狂犬病

 市内にも野犬が多く生息しています。発病すると死亡率は100%とされています。万一咬まれた場合は,速やかに医療機関で受診してください。

(9)有毒生物による刺咬症

 毒蛇・サソリ等が生息しています。郊外や草原・砂漠等で行動する場合は特に注意が必要です。被害に遭った場合は直ちに病院を受診する必要があります。主要種をカバーする多価の抗血清が準備されていますので,咬まれた蛇を持参する必要はありません。

6 健康上心がける事

(1)飲食物:
 暑い気候のため,食べ物(特に生もの,飲料水)に基本的な注意を払う必要があります。水質検査で水道水から鉛が検出されたという報告もあります。飲用や歯磨き・うがいには浄水器で処理した水またはミネラルウォーターを使用してください。ミネラルウォーターは現地で購入可能ですが,粗悪品も出回っていますので信頼のおけるメーカーのものを購入してください。

(2)年間を通じて乾燥した気候のため,屋内にいても,気が付かないうちに水分,塩分が失われますので,こまめに水分を補給してください。

(3)屋外では熱中症や紫外線対策が必要です。UV カットのゴーグル型で,比較的色の薄いサングラスをお勧めします。肌をあまり露出しないか,紫外線防止用のクリームを塗ってください。帽子の着用も有効です。

(4)娯楽・スポーツ施設また週末に訪れるような行楽地が極めて限られています。インターネットは利用できても高額で速度が遅く,情報から遮断されがちです。このため長期滞在者は精神的に閉塞しやすく,できれば気晴らしとなるようなソフト類(書籍,CD,DVD,ゲーム等)を持参することをお勧めします。

(5)持参すると役に立つもの:
体温計,温度計・湿度計,氷枕,オブラート(小児用),子供用のマスク,保湿剤,日焼け止め、使い慣れた医薬品(漢方薬や点眼薬・点鼻薬,サプリメント,ポカリスエット)など。加湿器,空気清浄機もあると良いでしょう。

7 予防接種(ワクチン接種機関を含む)

 現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)別ウィンドウで開く

(1)赴任者に必要な予防接種

 入国時に法的に接種を求められているワクチンはありません。

  • 成人:A・B型肝炎,破傷風,活動内容により狂犬病
  • 小児:日本での定期予防接種ワクチンに加えて,B型肝炎,おたふく風邪,水痘,ロタウイルスなどのワクチン接種を済ませてからお連れになることをお勧めします。

(2)現地の小児定期予防接種

トルクメニスタン保健省の小児定期予防接種一覧
予防接種名 初回 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目
BCG 生後2~3日 14才        
ポリオ(OPV) 生後2~3日 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 18ヶ月  
DPT 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 18ヶ月 6才(DT) 15才(DT)
MMR 12~15ヶ月 6才        
B型肝炎 生後24時間以内 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月    
ヒトパピローマ 9才 初回から6ヶ月後        

 小児定期予防接種は居住地のPoliklinikaДом здоровья)を受診します。

(3)小児が現地校に入学する際に必要な予防接種等

 現地の小児定期予防接種に準じます。

8 病気になった場合(医療機関等)

(注 以下の電話番号にトルクメニスタン国内の固定電話からかける場合は,最初の993を800に置き換えてください。)

アシガバット

 邦人の受診実績があるのは私立病院のCentral Hospitalのみです。設備の整った公立病院も出来てきましたが,受診にはロシア語またはトルクメン語が必要で,慣れた方でないと手続きが難しいことから,まずCentral Hospitalを受診し,必要があれば公立病院に紹介・搬送してもらうことをお勧めします。

(1)Central HospitalЦентральный госпиьаль
(通称 Турецкий госпиталь (Turetskiý gospital)
所在地:Юнус Эмре 11, Emre Yunus street
電話:993-12-450303
概要:私立病院。通称トルコ病院。歯科を含む全科。予防接種は不可。診療時間は,月~土曜日9時~17時。救急外来は24時間対応。英語を解する職員もいる。併設の薬局では処方箋がなくとも大部分の薬品を購入できる。

9 その他の詳細情報入手先

(1)在トルクメニスタン日本国大使館
ホームページ:http://www.tm.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く
電話:993-12-477081 / -477082

10 現地語・一口メモ

 ロシア語が広く通用します。「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしもの時の医療ロシア語)を参照してください。


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