在外公館医務官情報

タジキスタン

2010年10月

1.国名・都市名

 タジキスタン共和国(ドシャンベ)(国際電話国番号992)

2.公館の住所・電話番号

3.医務官駐在公館

4.衛生・医療事情一般

 タジキスタンは大陸性気候で、夏は乾燥し、秋から春にかけて降雨量が増えます。平野部では6月~9月は暑く乾燥した気候となり、最高気温が35度を越え、12月から2月にかけては、平均気温は零度以下になり、雪が積もります。劣悪な電気事情のため、停電が多く冬季は建物の中も寒くなります。国土の大部分を占める山岳地帯では年間を通して平野部の気温を大きく下回り、冬は厳しい寒さに見舞われます。タジキスタンの水道は他の中央アジア諸国と比べても格段に水質が悪く、肉眼的にも混濁しています。雨の多い季節には落ち葉や昆虫の死骸が蛇口から流れてきます。当然、飲用はできません。シャワーや洗顔にも覚悟が必要です。濾過器を使うと水質は改善されますが、短期間で濾過器のフィルターが詰まります。

 保健・医療の水準は、他の中央アジア諸国と比べても一段と困難で、世界でも最悪の状況にあり、様々な感染症が蔓延しています。タジキスタンに旅行・長期滞在をする場合は、必ず海外旅行傷害保険に加入しましょう。急性疾患に罹った場合は緊急移送を考慮しなければなりません。その移送費用も十分に担保されている保険に加入する必要があります。慢性疾患の治療が必要な方の長期滞在は見合わせることをお勧めします。また、短期滞在でも治療中の疾患のある方や免疫不全のある方は感染症に罹るリスク等が高くなります。首都ドゥシャンベでは外国人が受診可能な医療機関は1カ所のみです。地方での医療事情はさらに悪く、地方に滞在される方や旅行などで行かれる方は緊急時にドゥシャンベに戻る方法をあらかじめ考慮しておく必要があります。

 食品衛生の観念は高いとは言えません。外気温が上がる春から夏にかけては腸チフス、パラチフスや細菌性の食中毒、冬季にはノロウイルス(小型球形ウイルス)による食中毒が発生します。地元料理のシャシリク(羊や牛肉の串焼き肉)などを食べる場合には中心まで十分に火が通っていることを確認しましょう。生野菜のサラダを食べると、かなりの確率で下痢をします。レストランでも氷やコップ水は口にしてはいけません。タジキスタン製の生ビールもよく下痢をします。南部ではマラリア患者も多く報告されています。南西アジア(インド・パキスタン・アフガニスタン)と同様の注意が必要です。最近ではインドからアフガニスタンを経由して入ってきたポリオウイルスによる流行性脳脊髄膜炎の流行がありました。さらにパミール高原などの山岳地帯では高山病のリスクがあります。

5.かかり易い病気・怪我

(1)持ち出し病(高血圧症・糖尿病など)の悪化:タジキスタンの医療事情では、本邦で簡単に治療が可能な慢性疾患の治療は困難です。高血圧等の医薬品も満足に入手できません。糖尿病ではインスリン療法は当地では行われていません。治療が必要な慢性疾患がある方の長期滞在は見合わせることをお勧めします。短期滞在の場合でも、万が一の場合はどうするかのリスクマネージメントを済ませ、旅行傷害保険は治療中の疾患もカバーする商品を選びましょう。

(2)旅行者下痢症Traveler's Diarrhea・感染性腸炎(≒)食中毒 Acute Enterocolitis:生野菜、生焼け肉、生卵(半熟卵)、乳製品、飲用水を介して感染性胃腸炎に罹るリスクが極めて高いといえます。多くの邦人旅行者や滞在者はタジキスタンを訪れると1度は下痢をするといわれています。病原菌は病原性大腸菌、サルモネラ菌、ノロウイルスが一般的ですが、赤痢菌、コレラ菌、カンピロバクター、赤痢アメーバ、ランブル鞭毛虫、炭疽菌などが原因になることもあります。食物は野菜であれ、十分に火を通して食べることをお勧めします。油分の多い外食が原因で下痢を起こすこともあります。過労、睡眠不足、あるいは胃腸が弱っている時は量を減らし、飲酒も避けましょう。タジキスタン保健省の公式発表によりますと、様々な原因による感染性腸炎は、2006年は61300例(人口10万人当995.9例)、2007年は67171例(人口10万人当892.0例)の発症、細菌性赤痢は、2006年は1735例(人口10万人当25.7例)、2007年は2078例(人口10万人当30.2例)の発症となっています。治療は、発熱などの全身症状を伴わない場合は整腸剤の内服、下痢による脱水症状はスポーツ飲料などで軽快することもあります。当地ではスポーツ飲料は入手困難ですから、粉末の製品を本邦から持って来られるとよいでしょう。飲むとすぐに嘔吐したり、下痢をしたりして、重症の脱水症状があれば点滴が必要となります。下痢は悪いものを排出するという生体の防御反応でもありますから、むやみに下痢止めを多用することは勧められません。頻回の下痢があり、38度以上の発熱がみられ、しぶり,血便を伴う場合は、抗菌剤の内服が必要となります。ニューキノロン系の抗菌剤が第1選択となります。当地の医療機関で適切な医薬品は入手困難なこともありますので、長期に滞在される方は本邦の「海外渡航外来」等で相談されるとよいでしょう。

(3)アメーバ赤痢:Amoebic Dysentery、ランブル鞭毛虫症:Giardiasis:これらも前述の旅行者下痢症や感染性腸炎の一種です。アメーバ赤痢はEntamoeba histolytica、ランブル鞭毛虫症ではGiardia lambuliaという原虫が、食べ物と一緒に摂取されることによって感染します。症状は下痢、腹部不快感などの消化器症状です。細菌性の急性胃腸炎よりも症状が軽く、慢性に経過することもあります。潜伏期は数日~数ヶ月と感染性腸炎よりも長いことがあり、当地を離れてから、発症する可能性もあります。帰国後もしつこい下痢が続く場合は医療機関で検査してもらいましょう。

(4)腸チフスTyphoid fever・パラチフスParatyphoid fever:感染性腸炎と同様の感染経路で、食物や水を介して経口感染します。通常10~14 日の潜伏期の後、39~40度の発熱がみられます。その後、下痢または便秘になりますが、必ずしも「腸」の症状が必発ではありません。重症になると意識障害、腸穿孔を起こし、適切な治療を行わないと死に至ることがあります。チフス菌は多剤耐性菌(抗生物質が効きにくくなった菌)が増えています。タジキスタンでは2006年は1419例(人口10万人当21.0例)、2007年は1226例(人口10万人当17.8例)と近隣のキルギスの約10倍、カザフスタンの約100倍の罹患率となっています。予め予防接種(1回接種で3年間有効、日本では未認可)を受けておくことをお勧めします。

(5)急性気管支炎Bronchitis・インフルエンザInfluenza:冬季は風邪(感冒)及びインフルエンザが流行します。空気が乾燥しているため、細菌感染による気管支炎や急性咽頭炎は珍しくありません。新型インフルエンザに関して、タジキスタンでは、現在までのところ、タジキスタンではウイルスの検査が行われていません。野鳥や家禽類などへの感染やヒトへの感染は報告されていませんが、潜在的な脅威があります。近隣国で新型インフルエンザの流行が報じられた場合は、感染症病院などでの医療体制が十分でないことから、渡航は見合わせることをお勧めします。オセルタミビル(商品名:タミフルカプセル75)などの抗インフルエンザ薬の入手は不可能です。

(6)感染性角結膜炎Corneal and conjunctival infection:乾燥した空気のために角膜や結膜の上皮細胞に障害が起こりやすく、さらに、水事情が極めて悪いことから、洗顔時やシャワーの際に、目に入った水から細菌が感染するものと考えられます。邦人滞在者に高率で発症しています。可能なら日本で医師と相談の上、抗生剤点眼液を準備されるとよいでしょう。

(7)花粉症(アレルギー性鼻炎Allergic rhinitis・アレルギー性結膜炎Allergic rhinitis conjunctivitis):山麓地域では日本のスギ・シラカバ・ブタクサと交叉抗原性を持った樹木が豊富です。山に囲まれているドゥシャンベでは、春先に花粉症が多発します。日本でアレルギー疾患と診断されている方はマスク、予防薬、治療薬の準備が必要です。

(8)急性ウイルス性肝炎Acute Viral Hepatitis:学校、幼稚園、寄宿舎などで毎年A型肝炎(Hepatitis Type A)が集団発生します。A型肝炎は感染性腸炎などと同じく、食物や水を介して経口感染します。平均28日の潜伏期間の後、風邪に似た症状で発症します。やがて、疲労感が強くなり、黄疸が現れます。中央アジアでは小児の症例が多いのが特徴です。当地に長期に滞在する場合は(子供も)A型肝炎ワクチン接種をお勧めします。B型肝炎(Hepatitis Type B)は血液感染で血液や血液が混ざった体液から感染します。HIV/AIDSと同様に性行為でも感染する可能性があります。また、輸血などの医療行為で感染する可能性もありますので、万一、交通事故に遭うことを考え、B型肝炎ワクチン接種をお勧めします。タジキスタンでは急性ウイルス性肝炎は2006年には7834例(人口10万人当116.2例)、2007年は11069例(人口10万人当161.1例)の発症がみられ、その中でB型肝炎は2006年には247例(人口10万人当3.7例)、2007年は217例(人口10万人当3.2例)の発症がみられました。衛生状態が劣悪なことから、A型肝炎が多いと思われます。

(9)ブルセラ症Brucellosis:ブルセラ症は中央アジアに多い感染症です。人畜共通感染症の1つで、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、イヌ及びヒトに感染します。ヒトへは上記の動物との接触、非加工乳製品の摂取により感染します。2~3週間の潜伏期を経て全身のあらゆる臓器に感染を起こすので、特異的症状はなく発熱、発汗、体重減少、うつ状態などの症状が見られます。乳製品や十分に火の通っていない肉類には注意しましょう。動物の死骸に近づくことも危険です。2006年は1476例(人口10万人当21.9例)、2007年は991例(人口10万人当14.4例)の発症がみられました。

(10)炭疽Anthrax:炭疽菌が感染することで発症する病気です。炭疽菌はバイオテロで有名になりましたが、中央アジアでは自然界の土壌中に存在します。土壌中では芽胞(強い殻を持つ細菌のひとつの姿)の状態で存在しますが、洪水や長雨などの後、土表面に現れると、泥の中で動物やヒトに感染しやすい細菌として増殖します。炭疽菌は芽胞をつくると長い間(少なくとも数十年)栄養素がない状態で土壌や動物製品などに存在し続けます。地方山岳部では無検疫の肉を介した腸炭疽、毛皮を介した皮膚炭疽の発生が毎年報告されています。2006年は33例(人口10万人当0.5例)、2007年は54例(人口10万人当0.8例)の発症がみられました。

(11)マラリア Malaria:1991年の独立後、蚊の防除対策が不徹底になり、マラリアを媒介するハマダラカが増えています。内戦が激化していた1999年~2000年の2年間のマラリア患者総数は32,557例(人口10万人当260例)で、その後、減少傾向になってはいますが、2007年も新規の患者635例が報告されています。タジキスタンのマラリアは比較的軽症の三日熱マラリア(Plasmodium vivax)が多く、クロロキン耐性マラリアは少ないとされていますが、重症化する熱帯熱マラリア(Plasmodium falciparum)も存在します。首都で生活する限り、予防薬内服は必須ではありませんが、流行地に行く場合は、DEET入りの虫除けスプレー・殺虫剤・蚊取り線香・蚊帳の使用、肌を露出しない服装、蚊が活動する夕方以降は出歩かないなどの防蚊対策が必要です。感染した場合は早期の治療が必要となります。流行地から戻った後に熱発した場合には医療機関で検査してもらいましょう。

(12)狂犬病Rabies:狂犬病ウイルスを保有する動物(犬,猫,コウモリなど)に咬まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷からウイルスが侵入することによって感染する人獣共通感染症です。2006年には10例(人口10万人当0.1例)、2007年は9例(人口10万人当0.1例)が発症しています。頻度の高い疾患ではありませんが、狂犬病は発症すれば、致死率はほぼ100%で、治療法はありません。そのため、徹底した予防が重要です。野犬などの動物に咬まれたり、引っ掻かれたりした場合、すぐに傷口を石鹸と水でよく洗い流し、医療機関を受診して下さい。24時間以内に狂犬病ワクチン(暴露後接種)を接種する必要があります。同時に抗狂犬病ガンマグロブリンを併用することが望ましいとされていますが、現地では入手不可能です。ドゥシャンベ市内では野犬が多く、時に野犬の群れが人を襲うことがあります。夜間の外出は治安面だけではなく、狂犬病の恐れがあることからも非常に危険です。2006年には14948人、2007年は14141人が野犬などに咬まれたという報告があります。長期に滞在される方は、事前に本邦でワクチン(暴露前接種)を接種し、基礎免疫を付けておくことをお勧めします。

(13)結核Tuberculosis:結核菌を持った患者を介してヒトからヒトに感染します。タジキスタンでは未だ頻度の高い感染症です。結核菌が感染しても全てが発病するわけではなく、栄養状態・衛生状態に問題の無い人ではリスクは高くはありません。過労やストレスのために体力が弱った人は感染しやすくなります。予防のためには、疲れすぎないようにするなどの注意が必要です。咳や微熱が長引く場合は専門医の診察を受けましょう。定期的にツベルクリン検査で陰性を確認するのも一方です。BCGの有効性は必ずしも確立していません。法令により、結核患者は強制的に隔離病棟に入院させられることもあります。感染を防ぐためには、普段から疲れすぎないようにするなどの注意が必要です。2006年は4043例(人口10万人当59.9例)、2007年は4634例(人口10万人当67.4例)が報告されています。

(14)消化管寄生虫症 Intestinal Parasitosis:旋毛虫(せんもうちゅう)症Trichinosisは旋毛虫の幼虫が寄生している食肉から経口感染する寄生虫疾患です。幼虫が感染すると筋肉の中を動き回り、腫れ物の位置が日々変わります。タジキスタンでは未検疫の豚肉、羊肉が主な感染源です。串焼き肉(シャシリク)を食べる場合には肉の中心まで十分火が通っていることを確認してから食べましょう。その他、タジキスタンでは、蛔虫(かいちゅう)症 Ascariasis、蟯虫(ぎょうちゅう)症 Enterobiasis、鞭虫(べんちゅう)症 Trichuriasisなど、未だに多くの寄生虫症がみられます。蛔虫症は、2006年は7417例、2007年は9756例、蟯虫症は、2006年は8031例、2007年は10897例、鞭虫症は、2006年は491例、2007年は488例が報告されています。これらは無症状で経過し、人体内で寄生虫が成長することが多く、長期滞在をされた方は、本邦等の医療機関で健診などの機会に、検便などの検査を受けることをお勧めいたします。

(15)疥癬Scabies:山小屋や簡易ホテルの不潔なベッドやシーツからあるいは性交渉のパートナーからヒゼンダニが感染し疥癬に罹ることがあります。疥癬は陰部、腋下、お腹や大腿の皮膚に皮疹ができ、ダニの移動する皮下の道(疥癬トンネル)を通じて周囲にこの皮疹が広がります。夜間の激しい痒みが特徴です。特効薬のPermethrin 5%クリームの塗布で治ります。

(16)HIV/AIDS及び性感染症:公式統計では2007年のHIV/AIDS新規感染者は339例で、2008年4月までの感染者総数は1153例と報告されています。しかし、タジキスタンでのHIV/AIDS検査は始まったばかりです。カザフスタンでは罹患率は1%以上という状況から考えても、実際の感染者ははるかに多いと思われます。中央アジアでのHIV感染者はサブサハラのアフリカ諸国に次いで高率で、主な感染経路は麻薬中毒者と言われています。また、都市ではcommercial sex workerを介した梅毒や淋病が増えていることを考慮すると性行為でのHIV/AIDS感染のリスクも高まっていると言えます。2006年にはカザフスタン、2007年にはキルギスの病院で、HIV/AIDSの大量院内感染事故がありました。タジキスタンでは、最近までHIV検査が行われていなかったことを考慮すると、医療行為での感染はさらに危険であると言えます。やむを得ず病院を受診し、観血的治療(血液が出るような治療)を受ける場合は、医療器具が消毒されているか、新しい使い捨ての注射針、注射器などが使用されているかを確認することが重要です。また、血液の40%はHIVウイルスのスクリーニングをしていないとの調査報告もあります。輸血を受ける事態に至らないように注意をする必要があります。

(17)その他の感染症:タジキスタン保健省からの公式発表はありませんが、近隣の中央アジアではエキノコックス症、ダニ脳炎、流行性髄膜炎、クリミア・コンゴ出血熱などの感染症がしばしば発生しています。これらの疾患はタジキスタンでは存在しないのではなく、検査が行われておらず、実態が把握されていない可能性が高いです。滞在する地域や時期によっては注意が必要です。

(18)高山病 Mountain sickness:国土の大部分を占める山岳地域では高山病のリスクがあります。高地での低気圧・低酸素に身体が順応できないことで発症します。個人差がありますが、標高2500メートル位から、頭痛、息切れ、めまい、動悸、不眠、食欲不振、吐き気等に悩まされることがあります。重症では肺水腫や脳浮腫をきたし、死亡することがあります。一般的には高度が高く、上昇速度が速く、睡眠時の高度が高いほど重症化します。パミール高原では、自動車が通過できる標高4000メートルの峠があります。このような場所へ行く場合には、ゆっくりと高度を上げ、高度順応のために休日を設ける必要があります。水分を十分に摂ることも重要です。症状がみられたら、それ以上は高度を上げてはいけません。症状が軽快しない場合はすぐに低地へ引き返す必要があります。

(19)メンタルヘルス:日常生活全般で思うようにいかないことが多く、ストレスが溜まりやすくなります。娯楽が少ないことや、英語が全く通じないという言葉の問題もあります。狭い日本人社会の中での人間関係も負担となる場合があります。ストレスを溜めないためには、先ず、家族や友人などと何でも話し合える良好な関係を築くことが大切です。長期に渡って滞在される方は、定期的に休暇を取り、精神的にリフレッシュできるよう心掛けて下さい。

6.健康上心がける事

(1)旅行傷害保険の加入。

(2)生水は飲まない。信頼できるメーカーの未開封のボトル水を飲用する。

(3)生野菜は食べない。

(4)肉類は中心まで十分に加熱された物を食べる。冷えた食物は再加熱。

(5)動物や動物の糞には触れない。特に野犬に注意。

(6)うがい・手洗いの励行。

(7)戸外では肌を露出しない服装。

(8)UVカットサングラス、日焼け止めクリーム、帽子の準備。

(9)入浴・シャワーは毎日。

(10)年一回の帰国時の定期健診。

(11)ワクチン接種と有効期間の確認。

(12)不特定多数との性交渉は避ける。

(13)高地では高山病に注意をする。

(14)免疫力を弱くしないため、極度の疲労にならないようにする。

(15)ストレス発散の方法を考えておく。

7.予防接種

(1)赴任者に必要な予防接種~成人・小児~

入国時に法的に接種を求められているワクチンはありませんでしたが,2010年のポリオ流行後,経口ポリオ生ワクチン(OPV)の追加接種(希望)が求められることがあります。また,長期に滞在される方には、A型肝炎(小児も)、B型肝炎、破傷風、狂犬病、腸チフスのワクチン接種をお勧めします。最近、日本では大学生の世代を中心に、麻疹や百日咳が流行しました。当地で麻疹、風疹、百日咳、おたふく風邪(流行性耳下腺炎)、水疱瘡に罹患した場合、非衛生的な感染症病院に強制隔離となる可能性があります。特に若い世代の方は日本で抗体価を検査し、必要に応じて、これらのワクチンも接種しておくことが推奨されます。冬季に滞在される方はインフルエンザワクチンも接種しておいた方がよいでしょう。ドゥシャンベのProspekt Medical Clinicで接種可能なワクチンもありますが、いつでも入手できるとは限りません。日本での接種をお勧めします。腸チフスワクチンは日本では一部のトラベルクリニック以外では接種できません。

(2)現地の小児定期予防接種一覧

現地の小児の定期予防接種
  初回 2回目 3回目 4回目 5回目 その後
BCG 生後3~5日 6歳 16歳      
B型肝炎 生後24時間 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月    
ポリオ (OPV) 生後24時間 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 12ヶ月  
ジフテリア 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 16~22ヶ月 6歳 10年毎
破傷風 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 16~22ヶ月 6歳 10年毎
百日咳 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 16~22ヶ月    
Hib 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月      
水痘 12ヶ月 6歳        

:Hib=インフルエンザ菌B型、生後2・3・4ヶ月目のワクチンはジフテリア、破傷風、百日咳、Hib、B型肝炎の5種混合ワクチンが使用される。

(3)現地校入学・入園に必要な予防接種・接種証明

 現地校に入学・編入する場合、ロシア語(若しくはタジク語)で記載された医師のサイン付き予防接種証書の提出が求められることがあります。入学・入園に必要なワクチンは原則的には上記(2)の一覧表記載のワクチンとなります。日本の予防接種だけでは不足ですので、渡航前に母子手帳を持ってトラベルクリニックを受診し追加ワクチンを接種し、証明書を作成してもらいましょう。

8.乳児健診

 外国人の乳児を対象とした健診はありません。個別に受診することになります。当地の医療事情から、乳児の受診を勧められる医療機関はありません。

9.病気になった場合(医療機関等)

 当地の医療機関は劣悪で外国人の受診に適した病院はありません。全ての公立病院は旧ソビエト時代からの老朽化した施設で、衛生的ではありません。ほとんどの医師は英語が話せません。受診にはロシア語若しくはタジク語が必要です。待つことができる病気に関しては、日本や先進国で治療することをお勧めします。急病の際には、加入している旅行傷害保険のアラームセンター(通常は日本語対応)に連絡し、病院の紹介を受ける必要がありますが、タジキスタンの医療機関で邦人が受診可能なレベルにあるのは、以下のProspekt Medical Clinicのみです。外来のみのクリニックであり、入院が必要な場合は国外への緊急移送を常に考慮する必要があります。高額の移送費用(西欧先進国までの移送費用は1000万円以上)がかかりますので、それらもカバーする旅行傷害保険の加入をお勧めします。

◎ドゥシャンベ市
(1)Prospekt Medical Clinic

所在地:33, Sanoi Street, Dushanbe

電話:(37) 224-30-92、(37) 224-30-62

緊急用携帯電話番号:(93) 555-40-96

ホームページ:http://www.prospektclinic.com他のサイトヘ

診療時間:08時00分~17時00分(月曜日~金曜日)

概要:英国系企業が経営。会員制(非会員も受診可)。唯一の西側水準のクリニック。外国人の利用が多い。外国人医師(2008年6月現在、ドイツ人医師が常勤)が診療している。英語可。医薬品はイギリスから輸入している。各種ワクチンも入手可能。外来診療のみ。検査は簡単な血液検査のみ可能。重症の場合は国外への緊急移送や当地の病院への入院の手配が可能。

(2)イラン病院(Avicenna Cardiovascular Hospital

所在地:34,Foteh Niyazi-Dushanbe-Tajikistan

電話:77-4700,(44)640-0100,(44)6400124

ホームページ:http://www.ibnsio.tj他のサイトヘ

概要:2010年2月に開院した入院ベッド120床,救急室(救急車有り),検査室,放射線血管造影(主に心臓)室を備えたタジキスタンでは画期的な近代的私立病院(イラン資本)である。医師は主にイラン人で,看護師はイラン人とタジキスタン人の混成である。緊急心臓血管カテーテル治療や待機的心臓外科手術もできるが,おしむらくは循環器科疾患に特化している。

10.その他の詳細情報入手先

 在カザフスタン日本国大使館
 URL:http://www.kz.emb-japan.go.jp/jp/ 他のサイトヘ
 e-mail: kobun@null.kz

11.現地語一口メモ

 公用語はタジキスタン語ですが、医療機関ではロシア語が通じますので、主要言語のロシア語をご参照下さい。 英語が通じることは稀です。

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