在外公館医務官情報

リトアニア

2010年8月

1.国名・都市名

 リトアニア共和国(ヴィリニュス市)(国際電話国番号370)

 <ヴィリニュス市の市外局番について:リトアニアの地方からヴィリニュスにおかけの際には市外局番は「85」を、リトアニア国外からおかけの場合は国番号370を入れて「3705」をお回し下さい。ヴィリニュス市内通話では市外局番は不要です。>

2.公館の住所・電話番号

3.医務官駐在公館

4.衛生・医療事情一般

 バルト3国の一つリトアニアの首都ヴィリニュスはベラルーシとの国境に近い内陸部に位置し、気温の年較差、日中と夜間の差が大きく、気候も不安定です。そのため、風邪などに罹りやすく体調を崩しやすいので注意が必要です。水道水は飲料には適さないので、ミネラルウォーターを使用することが勧められます。ミネラルウォーターは容易に入手できます。ヴィリニュス市内には近代的なスーパーが多数有り、生鮮食料品の衛生管理には問題ないと思われます。

 リトアニアの主な医療施設は国公立であり、おおむね施設が古く、医療機器も未整備な事が多いです。また、英語が通じないことが多く、リトアニア語が堪能でない場合はスムーズに受診することが困難です。最近は施設や医療機器の比較的充実したプライベートクリニックがいくつか開院しており、これらの多くが英語で受診することができるので、外国人の場合はこれらのクリニックを受診するのが好ましいと思われます。高度な治療が必要な場合は、西ヨーロッパや日本へ移送を要することも考えられ、移送には高額な費用が必要となるため、海外旅行者保険への加入が勧められます。

5.かかり易い病気・怪我

(1)上気道炎

 気温の変動が激しく、特に冬場はマイナス20度以下になることもあります。また暖房で室内の空気が乾燥するので、風邪や呼吸器の感染症に罹りやすく、予防として外出から帰った際のうがいが重要です。

(2)ダニ脳炎

 日本には無い風土病として、マダニが媒介するダニ脳炎やライム病があります。ダニ脳炎はウィルス性脳炎で、主に中央ヨーロッパから北欧、旧ソ連地域に広がる風土病です。首都ヴィリニュス市を含め国土の大部分が、感染する可能性がある汚染地帯となっています。

 一般的に最も大事なことは、マダニに咬まれないようにすることで、これらの地域で森林などに入る場合は長袖、長ズボン、帽子を被るなどし、肌を露出しないことが大事です。ダニ脳炎は治療薬がなく、予防が大切です。最も有効な予防法としては不活化ワクチンの接種があり、通常3回の接種で4~5年有効であり、長期に滞在する者には接種が勧められます。日本では接種できませんが、当国で接種することが出来ます。ライム病は細菌性疾患ですので、抗生物質で治療します。

(3)転倒

 冬は雪や凍結で路面が滑りやすく、転倒にはくれぐれも注意が必要です。靴底が滑りにくい加工のされた靴の着用をお勧めします。

6.健康上心がける事

 風邪など上気道感染症が多いので、外出から戻った際の手洗いとうがい、また入浴後にクリームやローションで保湿し、皮膚の乾燥を防ぐことが重要です。また、加湿器も有用です。

 車の運転マナーが悪いので、交通事故にはくれぐれも気をつけましょう。

7.予防接種

(1)赴任者に必要な予防接種~成人・小児~

 必ず必要なワクチンはありませんが、B型肝炎(3回接種)と破傷風ワクチンの接種が勧められます。
  また、長期滞在者には当地にてダニ脳炎ワクチンの接種をお勧めします。

(2)現地の小児定期予防接種一覧

公的プログラム(2010)
  BCG DTP三種混合
(ジフテリア、破傷風、百日咳)
ポリオ
(IPV)
Hib
(ヘモフィルス・インフルエンザb)
麻疹(MMR)
(麻疹、おたふく、風疹)
B型肝炎
1回目 生後2,3日 2ヶ月 2ヶ月 2ヶ月 15~16ヶ月 生後24時間以内
2回目 11ヶ月※ 4ヶ月 4ヶ月 4ヶ月 6-7歳 1ヶ月
3回目   6ヶ月 6ヶ月 6ヶ月 12歳(上記2回接種後は省略) 6ヶ月
4回目   18ヶ月 18ヶ月 18ヶ月   12歳
5回目   6-7歳 6-7歳      
6回目   15-16歳(dT)        
             

ポリオはすべて不活化ワクチン(IPV)を注射

DTPはすべてDTaP(無菌型百日咳ワクチン)を使用

DT(ジフテリア,破傷風)

※ツベルクリン反応で陰性の場合のみ。

 ヴィリニュスのプライベートクリニックで、ワクチンを接種してもらうことが可能です。

任意接種項目を含めた実際のスケジュールの一例
時期 接種ワクチン
出生直後 BCG+B型肝炎
1ヶ月 B型肝炎
2ヶ月 DTP+IPV+Hib
4~5ヶ月 DTP+IPV+Hib
6ヶ月 DTP+ B型肝炎+IPV+Hib
11ヶ月 BCG※
15~16ヶ月 MMR
18ヶ月 DTP+IPV+Hib
6~7歳 MMR+BCG+IPV+DTP
12歳 MMR+B型肝炎
15~16歳 dT

Hibワクチン(ヘモフィルスインフルエンザb菌)、IPV(ポリオ不活化ワクチン)

 子供への負担(注射回数)を減らすために、DTPだけでなくDTP+IPVの4種、それにHibやB型肝炎を加えた5種、6種など、様々な組み合わせの複合ワクチンが販売されており利用されています。

(3)現地校に入学・入園する際にワクチン接種記録の提出を求められることがあります。場合によってはツベルクリン反応の結果を求められることもあります。その場合、ツベルクリン反応が陽性の場合は、胸部のレントゲン撮影で異常のないことを証明する必要があります。

 学校によって事情が異なりますので、事前に学校にお問い合わせ下さい。

8.乳児健診

 子供さんが健康な場合、予防接種スケジュール等に沿い適宜小児科医による診察が行われます。

 私立のクリニックMedicinos Diagnostikos Centras (Medical Diagnostic Centre)の例では、小児科医の診察1回で132.80リタス、新生児専門医の診察1回で164.80リタス、神経科医の診察1回で132.80リタス、整形外科医診察1回164.80リタス、眼科医132.80リタスですが、医師のレベル(医学博士号の有無など)によりさらに加算されることもあります。一般的な血液検査約77.10リタス。予防接種はワクチン代(種類により異なる)プラス1回の接種代15.00リタスプラス診察代60.00リタスの合計。<2010年8月現在>

9.病気になった場合(医療機関等)

 タクシーで病院に行く場合は住所を運転手に見せて下さい。通り名と番地で目的地に着くことが出来ます。

 公的救急車 電話:112

 当地に日本語で受診できる医療機関はありません。

◎ヴィリニュス

<プライベートクリニック>

(1)Medicinos Diagnostikos Centras (Medical Diagnostic Centre)

所在地:V. Grybo g. 32/10 Vilnius

電話:(85)-247-6416 ファックス:(85)-270-9127

概要:総合クリニック(精神科以外の全科に対応)。施設は近代的で清潔、医療機器も整っており、CTスキャンやMRIもあります。英語での受診が可能で、英語を話さない医師には、英語の通訳を頼むことも出来ます。月曜~金曜は7時30分~20時00分、土曜は8時00分~18時00分

http://www.medcentras.lt他のサイトヘ

(2)Sirdes Chirurgijos Centras (Heart Surgery Centre心臓外科センター)

所在地:Laisves pr. 64a, Vilnius

電話: (85)-239-0500, (85)-239-0515 , ファックス:(85)-239-0502

概要:総合クリニック(心臓外科、循環器内科、整形外科、婦人科、小児科、内視鏡、形成外科)。心臓外科クリニックという名前の通り、心臓血管外科やカテーテル治療の専門病院ですが、その他にも上記の科に対応しています。施設は近代的で清潔、医療機器も整っています。英語での受診が可能。

http://www.kardiolita.lt他のサイトヘ

(3)Northway Medicinos Centrai (Northway Medical Centre ノースウェイ・メディカルセンター)

所在地:S.Zukausko g.19, Vilnius

電話: (85)-264-4461, (85)-264-4468 , ファックス:(85)-264-4465

概要:総合クリニック(消化器科、循環器科、小児科、耳鼻科、眼科、産婦人科、美容整形)。施設は近代的で清潔、医療機器はレントゲンはあり。CTスキャンやMRIはなし。臨床検査室が大変充実しています。英語での受診が可能。月曜~金曜は8時00分~20時00分。

http://www.nmc.lt他のサイトヘ

<公立病院>

(1)Vilnius University Hospital "Santariskiu Klinikos"(ヴィルニュス大学付属サンタリシュキュ病院)

所在地:Santariskiv str. 2

電話:(85)-236-5000, ファックス:(85)-236-5111

概要:多数の医学の専門科より成り、主にヴィルニュスおよびリトアニア東部の第三次医療を扱っています。リトアニア国内で唯一コンピューター化された情報網を持ち、診療・治療に際して外部の専門家とも共同で仕事が行えるテレメディシンも鋭意導入中です。
中でも同病院では循環器科がリトアニア国内で最も充実しており、世界的知名度を持つ心臓血管学センターがあります。設備の整った集中治療部を持ち、不整脈診断・治療の専門部、核医学診断機器なども導入された最新の循環器診断・治療設備を有します。

(2)Vilnius University Emergency Hospital (ヴィルニュス大学付属救急病院)

所在地:Siltnmiu str. 29

電話: (85)-216-9212 ファックス:(85)-216-8984

概要:ヴィルニュス大学の救急医療を担う病院で、同国内の外科系の主要病院の一つであり、ヴィルニュス市周辺の救急医療の中心です。担当する分野は広く、ヴィルニュス市一帯では唯一の神経外科が1998年にここに設立された他、外傷学科、腹部外科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科などがある。毒物学的診断・治療もここで行われています。

10.その他の詳細情報入手先

 在リトアニア日本国大使館 ホームページ:http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/zaigai/news/lithuania.html

11.現地語一口メモ

病院(入院治療用病院):ligonine(リゴニネ)

病院(外来患者用診療所):poliklinika(ポリクリニカ)

クリニック:klinika(クリニカ)

薬局:vaistine(ヴァイスティネ)

医者(男性):daktaras(ダクタラス)gydytojas(ギーディトヤス)

医者(女性):daktare(ダクタレ)gydytoja(ギーディトヤ)

救急車:greitoji pagalba(グレイトーイ パガルバ)

内科:terapinis skyrius(テラピニス スキーリュス)

外科:chirurgija(ヒルルギヤ)

整形外科:ortopedija(オルトペディヤ)

小児科:pediatrija(ペディヤトリヤ)

婦人科:ginekologija(ギネコロギヤ)

歯科:stomatologija(ストマトロギヤ)

飲み薬:geriamieji vaistai(ゲリャミェイ ヴァイステイ)

注射:injekcija(イニェクツィヤ)

予防注射:skiepai(スキェペイ)

頭痛:galvos skausmas(ガルヴォス スカウスマス)

胸痛:krutines skausmas(クルティネス スカウスマス)

胃痛:skrandzio skausmas(スクランジョ スカウスマス)

腹痛:pilvo skausmas(ピルヴォ スカウスマス)

下痢:viduriavimas(ヴィドゥリャヴィマス)

発熱:karsciavimas(カルシャーヴィマス)

吐き気:pykinimas(ピーキニマス)

傷:zaizda(ジャイズダ)

具合が悪い:As blogai jauciuosi.(アシュ ブロゲイ ヤウチュオシ)

救急車を呼んで下さい:Prasom pakviesti greitaja pagalba.(プラショム パクヴィエスティ グレイタヤ パガルバ)

病院へ連れて行って下さい:Prasom nuvezti mane i ligonine.(プラショム ヌヴャシュティ マニャ イ リゴニネ)

このページのトップへ戻る
目次へ戻る