在外公館医務官情報

イタリア

2010年10月

1.国名・都市名

 イタリア共和国(ローマ,ミラノ,フィレンツェ,ナポリ)(国際電話国番号39)

2.公館の住所、電話番号

3.医務官駐在公館

4.衛生・医療事情一般

 イタリアは大部分が地中海性気候に属しています。気温変動は日本とほぼ同様ですが、冬期は雨が多く、夏期は乾燥して日差しが強くなります。

 医療は日本および他の西欧先進諸国と同様の水準にあり、医療機関を選択すれば本邦と比較して医療技術・設備などに遜色はありません。しかし、当地の医療は専門性がより細分化しており、大規模病院では各科の連帯が必ずしも良いとは言えず、境界領域疾患や疾患が他科に及ぶ場合などは診療が円滑に進まないという不満の声も聞かれます。当地の医療機関(公立病院、救急センターなど)では通常英語は通じませんが、外国人の増加による通訳ボランティアの配置や、外国研修経験があり英語を解する医師も増えてきています。

 イタリアの医療制度は、国民健康保険による保健医療と非保険診療である自由診療に分けられますが、国民健康保険に加入した外国人は比較的低額で公立病院を受診できます。しかし、公立病院は、通常混雑し、待ち時間が長く手続きなども煩雑です。同じ公立病院で予約制の自由診療を併行していることもありますが、日本の医療サービスに慣れた邦人は戸惑うことが多いようです。従って、海外旅行医療保険などに加入している外国人は、自由診療の私立病院あるいはクリニックに受診することが多くなります。私立病院は、大概英語が通じ医療環境も良好ですが、医療費は高額です。また、公立病院や私立病院に籍を置く医師がかけもちで個人開業する、いわゆるプライベートクリニック(外来中心の完全予約制クリニック)も市中のいたるところで機能していますが、外来診療が主で検査、入院施設は基本的になく、患者は検査を外部の検査専門機関で受け、外科的処置や小手術は必ずしも受診時に行えるとは限りません。従って、時間的に制約のある旅行者は、最初から公立総合病院の救急への受診が適当と思われます。観光都市ローマには、近年、ツーリスト・メディカル・ガードが設置され、救急が受け付けないような簡単な初期診療・処置、薬購入のための処方箋等を外国人旅行者にも施してくれるところが出来てきています。何れにせよ、概して高額な当国の医療費に備えて各種海外旅行保険への加入を強く勧めます。尚、公立病院は、救急退院時に支払い清算がなされず、後日の請求になったり、領収書のみで治療明細書が発行されないことも多いので注意を要します。

5.かかり易い病気・怪我

 当地特有のかかり易い疾病はありません。なお、当国の交通事情と運転マナーは悪く、市街地といえども車の歩行者に対する交通ルールが日本のように遵守されることは希です。交通事故に合わないよう注意することが必要です。

6.健康上心がける事

 水道水は安全基準をみたしていますが、カルシウム成分の多い硬水で日本の軟水とは異なります。当地の水を飲み慣れていない外国人は、飲料水に市販のミネラルウォターを用いる方が無難です。

 夏期は、日照時間が長く雨もほとんど降らないため乾燥します。長時間の外出など、脱水や体力を予想以上に消耗させることを念頭に行動計画をたてることを勧めます。

7.予防接種(現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)PDF

(1)赴任時に必要な予防接種

成人・小児とも、本邦からの入国に際して必要な予防接種はありません。本邦以外を経由して入国する場合、経由地によっては検疫官が国際保健規則による検疫伝染病の予防接種(黄熱病など)の提示を求めることがあります(DP、Polio、HBは接種証明書を求められる場合があります)。

(2) 現地の小児定期予防接種

小児定期予防接種一覧(2010年現在)
  初回 2回目 3回目 4回目 5回目
BCG 実施していない        
ポリオ 3ヶ月 5ヶ月 1歳頃 5〜6歳  
DTPa (DPT) 3ヶ月 5ヶ月 1歳頃 5〜6歳 11〜15歳 
MPR (MMR) 1〜1歳半 5〜15歳      
B型肝炎 3ヶ月 5ヶ月 1歳頃    
インフルエンザb菌 3ヶ月 5ヶ月 1歳頃    

:ポリオは、日本と異なり経口生ワクチンではなく不活かワクチンを用いています(4回接種)。

(3)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明書

 学齢期の子供を同伴する場合は、予防接種済証明書を学校などへ提出する必要があるため、母子手帳を基に同証明書(伊語または英語)を準備することを勧めます。

(4)予防接種

 乳幼児、学童児の予防接種は、当地の保健所あるいは自由診療の小児科クリニック(高額)で受けることが出来ます。また、転勤、出張や旅行などで必要となる予防接種も当地の保健所で受けることが出来ます(有料)

8.乳児健診

 当国には本邦で行われている乳児健診制度はなく、乳幼児は必要に応じて小児家庭医へ医療相談あるいは受診をします。

9.病気になった場合(医療機関等)

 救急車は公営のものは118番で呼ぶことができます。料金は無料ですが搬入先病院の指定はできません。また、電話などの呼出しに英語は通じないと考えた方がよいでしょう。このほかに民間の救急車派遣会社がいくつか存在します。有料ですが搬入先を選べる利点があります。私立の総合病院は独自の救急車を用意していることもあります。この場合は有料ですが搬入先は明確であり、多くの場合、英語が通じます。

◎ローマ

<総合病院>

(1)Compresso Ospedaliero San Giovanni Addolorata(公立)

所在地:Via Dell'Amba Aradam 9

電話代表:06 77051、救急:06

概要:1600年代に創立された世界で最も歴史のある現役病院です。医療水準、設備・環境、救急体制は、ローマ市内でトップを争う高度先進医療施設です。サン・ジョバンニ大聖堂の裏手に位置します。

(2)Policlinico Agostino Gemelli(公立、バチカン・カソリック大学付属)

所在地:Largo Agostino Gemelli 8

電話:06 30151

ホームページ:http://www.policlinicogemelli.it/area/他のサイトヘ

概要:バチカン・カソリック大学付属病院で、高度先進医療施設です。最寄駅は、国鉄の「Gemelli Pineta Sacchetti」です。

(3)Policlinico Umberto I(公立、ローマ大学付属)

所在地:Viale del Policlinico 155

電話:06 49971

ホームページ:http://www.policlinicoumberto1.it他のサイトヘ

概要:ローマ大学付属病院で、テルミニ駅に近い高度先進医療施設です。建物・施設は古く、常時混雑しています。最寄駅は、地下鉄B線の「Policlinico」です。

(4)Rome American Hospital(私立)

所在地:Via Longoni 69

電話:06 22551

ホームページ:http://www.www.rah.it他のサイトヘ

概要:米国の診療体制の総合病院です。ローマ市東方の郊外に位置し、中心部から車で40〜50分かかります。医療費は高額ですが、英語が通じます。

(5)European Hospital(私立)

所在地:Via Portuense 700

電話:06 659759

概要:医療環境・設備ともに良好な病院。英語も通用します。医療費は高額。ローマ市南部、テベレ川西岸に位置します。

(6)Casa di Cura Villa Flaminia(私立)

所在地:Via Luigi Bodio 58

電話:06 362061

ホームページ:http://www.villa-flaminia.it他のサイトヘ

概要:ローマ市北の郊外にあり、中心部から車で20〜30分かかります。前2者に比べるとやや小規模ですが、設備、医療環境、費用は、前2者と同レベルです。

(7)Salvator Mundi International Hospital(私立)

所在地:Viale delle Mura Gianicolensi 67

電話:06 588961

ホームページ:http://www.smih.pcn.net/他のサイトヘ

概要:テベレ川西岸の市街地中心部に位置します。英語対応はまずまずです。

(8)Casa di Cura Ars Media(私立)

所在地:Via Cesare Ferrero di Cambiano 29

電話:06 362081

ホームページ:http://www.arsmedicacasadicura.it他のサイトヘ

概要:規模は小さいですが、設備・院内環境とも良好です。英語も通じます。

<専門病院>

(1)Ospedale Pediatrico Bambino Gesu(公立・小児)

所在地:Piazza S. Onofrio 4

電話:06-68591

ホームページ:http://www.ospedalebambinogesu.it他のサイトヘ

概要:サンピエトロ寺院に近いジャニコロの丘に位置するバチカン所有の小児科専門病院です。24時間対応の救急部も併設されています。

(2)Centro Traumatologico Ortopedico(CTO)(公立・外傷一般)

所在地:Via San Nemesio 21

電話:06 51001

概要:ローマ市南部に位置します。外傷全般に24時間対応する救急部も併設されています。

(3)Centro Oftalmico di Roma(公立・眼科専門)

所在地:Piazzale degli Eroi 11

電話:06 68351

概要:バチカン博物館近くに位置します、眼科疾患全般に24時間対応する救急部も併設されています。

(4)Ospedale G. Eastman(公立・歯科専門)

所在地:Viale Regina Elene 287/b

電話:06 844831

概要:Policlinico Umberto I 病院背向かいに位置します。歯科疾患に24時間対応する救急部も併設されています。

<ツーリスト・メディカル・ガード(公立)>

 以下の2つは、州保健局が運営する24時間オープンの無料診療所です。

イタリア人のみならず、外国人在住者、旅行者も利用可能です。担当医師が時間帯によって変わるため、全員が英語に堪能との保証は有りませんが、若手医師が担当していることが多く、有る程度は英語が通じることが多いようです。基本的には診察と処方箋発行のみで、血液検査やレントゲン撮影は出来ません。(薬の購入も自己負担です。)カゼや下痢など比較的軽症患者の受け入れが中心で、重症の場合は、救急車にて最寄りの公立病院の救急部に搬送されることになります。

(1)Poliambulatorio Canova

所在地:Via Canova 18 00186 Roma, (但し午後8時から午前8時まではVia Canova 19より入る)

電話:06-7730-6108〜9

概要:ポポロ広場より徒歩3分。Via Del CorsoVia Ripettaの間に有り(付近に看板有り)、最寄り駅は地下鉄A線の「Flaminio」か「Spagna」です。

(2)Ambulatorio di Guardia Turistica

所在地:Via Emillo Morosini 30, 00153 Roma (Ospedale Nuovo Regina Margherita内)

電話:06-5844-6650

概要:ティベリーナ島上流のガリバルディ橋からViale Trastevereに入り、徒歩5分。Via Emilo Morosiniとの交差点に看板有ります。

<日本語が通じる医院>

(1)ローマ中田吉彦医院(内科、東洋医学)

所在地:Via di Monte del Gallo 4, 00165 Roma

電話兼ファックス:06-638-1924

ホームページ:http://www.drnakata.yic.or.jp/他のサイトヘ

概要:月曜日から金曜日まで予約制で診療を行っています。午後6時以降であれば、往診が可能なこともあります。最寄駅は国鉄の「San Pietro」です。

<救急車>

(1)公共救急車(無料)

電話:118 (medical guard)、112 (ヨーロッパ統一番号emergency)

(2)民間救急車(病院への送迎)の手配(有料)

CROCE BIANCA ITALIANA 電話:06-8181011

CROCE ROSSA ITALIANA 電話:06-5510

○ミラノ

<総合病院>

(1)Ospedale Fatebenefratelli e Oftalmico(公立)

所在地:Corso di Porta Nuova 23

電話:02 63631

ホームページ:http://www.fbf.milano.it他のサイトヘ

概要:市街中心部、日本総領事館からも徒歩数分の距離です。眼科専門医療部も同病院に合併されました。

(2)Ospedale Maggiore Policlinico Mangiagalli e Regina Elena(公立)

所在地:Via Francesco Sforza 35

電話:02 55031

ホームページ:http://www.policlinico.mi.it他のサイトヘ

概要:道路を挟んでミラノ大学の相向かいに位置します。

(3)Ospedale Niguarda Ca'Granda(公立)

所在地:Piazza Ospedale Maggiore 3

電話:02 64441

ホームページ:http://www.ospedaleniguarda.it他のサイトヘ

概要:ミラノ中央駅北西方向にある北公園(Parco Nord Milano)南端に位置し、ミラノ市中心部からはやや距離があります。

<日本語の通じる医院>

(1)森下医院(内科、家庭医学)

所在地:Via Uberto Visconti di Modrone 7, 20122 Mirano

電話:02-7600-4568, ファックス:02-7600-4139

概要:総合医療センタービル内で、月曜日から土曜日まで、午前中のみ開いています。原則として予約制です。受け付けも日本語が通じます。最寄駅は地下鉄1号線の「San Babila」です。

○フィレンツェ

<総合病院>

(1)Ospedale Santa Maria Nuova(公立)

所在地:Piazza Santa Maria Nuova 1

電話:055 27581

ホームページ:http://www.asf.toscana.it他のサイトヘ

概要:フィレンツェ市中心部の大聖堂(ドゥオモ)から北東方向に徒歩4、5分の至近距離に有ります。

○ナポリ

<総合病院>

(1)Policlinico Federico II(公立)

所在地:Via Sergio Pansini 5

電話:081 7461111

ホームページ:http://www.policlinico.unina.it他のサイトヘ

概要:ナポリ大学付属病院で、ナポリ市中心部から西郊外に位置します。

(2)Clinica Mediterranea(私立)

所在地:Via Orazio 2, 80122 Napoli

電話:081-725-9111

ホームページ:http://www.clinicamediterranea.it他のサイトヘ

概要:サンタ・ルチア地区に近い海岸線に位置する総合病院です。多くの医師が英語を解します。海側の病室からの眺めは絶景です。

10.その他の詳細情報入手先

 大使館医務班では若干数のプライベートクリニック(於:ローマ)をリストアップしております

11.現地語一口メモ

医師:medico(メディコ)

吐き気:nausea(ナウゼア)

嘔吐:vòmito(ヴォミト)

下痢:diarrea(ディアレア)

頭痛:mal di testa(マルディテスタ)

腹痛:dolori addominali(ドローリィ アッドミナーリ)

息苦しい:difficoltà di respirazione(ディフィコルタ ディ レスピラチオーネ)

医者を呼んでください:Può chiamarmi un medico(dottore), per favore?((プォ キアマル ミ ウン メディコ、 ペル ファヴォーレ)

救急車を呼んでください:Può chiamarmi un' ambulanza, per favore?(プォ キアマルミ ウンナンブランツァ、ペル ファヴォーレ)

病院へ連れていってください:Può portarmi all' ospedale, per favore?(プォ ポルタルミ アッロスペダーレ、ペル ファヴォーレ)

熱があります:Hò la febbre.(オ ラ フェブレ)

薬をください:Può darmi le medicine?(プォ ダルミ レ メディチーネ)

薬局はどこですか:Può dirmi dov'è una farmacia? (プォ ディルミ ドヴェウナ ファルマチーア)

処方箋をください:Può farmi una ricetta?(プォ ファルミ ウナ リチェッタ)

診断結果を教えてください:Qual e la diagnosi?(クワッレ ラ ディアニョージィ)

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