在外公館医務官情報

ブルガリア

2010年9月

1.国名・都市名

 ブルガリア共和国(ソフィア)(国際電話番号359)

2.公館の住所・電話番号

3.医務官駐在公館

4.衛生・医療事情一般

 ブルガリアは南東ヨーロッパ、バルカン半島の東に位置し、冬季は零下20度、夏季は40度近くになる日もありますが、四季が等分に分かれ、気候は1年を通して概ね穏やかです。通年、空気は乾燥していますが、国土の3分の1を600メートル以上の山地が占め、地下水や湧き水に恵まれています。

 ブルガリアの公的医療システムでは、在住地により決められた家庭医を受診し、家庭医に必要であると判断されれば専門医や病院に紹介受診となります。この医療制度は財政難のため上手く機能しているとはいえない状況で、公立病院の大半の医療機器は老朽化している上、医薬品の不足等の問題もみられます。

 首都ソフィアを中心に都市部には、私立の病院やクリニックがありますが、結核等の隔離の必要な感染症治療施設や悪性腫瘍の専門治療施設、精神科の病院は限られた公的専門病院のみとなります。

 薬は処方箋なしで一般の薬局で購入できる物もあります。ただし、日本と常用量の設定が異なる場合や添付文書がブルガリア語のみの場合も多く、購入の際には注意が必要です。精神科関連の薬剤(睡眠薬を含む)は、専門医による特別な処方箋がないと購入できません。

5.かかり易い病気・怪我

(1)交通事故:運転マナーは悪く、事故が多発しているので注意が必要です。

(2)呼吸器疾患:旧型の車や工場からの排ガスによる大気汚染及び空気が乾燥していることなどから呼吸器系疾病を来しやすいので注意が必要です。

(3)A型肝炎:年間数回、散発的に発生しており、予防接種を推奨します。

(4)都市部においても野良犬が多く、歩行中に咬まれるなどの被害が多く発生しています。狂犬病の発生も懸念されますので、万一動物に咬まれた場合には、創部の処置に加えて破傷風や狂犬病の予防接種を検討して下さい。

(5)春から夏にかけて、菩提樹の綿毛などによりアレルギー症状を呈する方が多発しています。

(6)春から秋にかけて、ライム病などダニを媒介する疾病の発生が散発的にあります。牧草地や草むらへ出かける際は、長袖、長ズボンなど肌を露出しないことが大事です。万一マダニに咬まれた場合には、速やかに医師の診察を受けるようにしてください。当国では、ダニ脳炎の予防接種は一般的には行われておりません。

(7)野犬などを媒介とした、エキノコッカス症の発生が稀にみられますので、不衛生な場所では生野菜の摂取は避けるのが望ましいです。

(8)紫外線と因果関係のみられる皮膚癌が同国人に比較的多く発生しています。夏場は特に紫外線に注意して肌を露出しすぎないことをお勧めします。

(9)冬は雪や凍結で路面が滑りやすいため、しっかりした底の靴を着用するなど転倒に対する注意が必要です。

6.健康上心がける事

(1)ブルガリアの食事は一般的に塩分がきついため、塩分の摂取過剰となりやすいので注意が必要です。

(2)鶏卵を介したサルモネラ菌食中毒が頻発していますので、鶏卵の扱い、調理には十分注意を払い、生卵、半熟卵は避けてください。特に夏季にはその他の食中毒も発生していますので、肉類、貝類魚介類についても、十分火が通っていることを確認して食べるようにしてください。

(3)上水道は水道管の老朽化や破損などのため水が混濁している場合がありますので、飲料には注意してください。

7.予防接種(現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)PDF

(1)赴任者に必要な予防接種

成人: (推奨) A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病

小児: (推奨) A型肝炎、B型肝炎、狂犬病

(2)現地の小児定期予防接種一覧

現地の小児定期予防接種一覧
  BCG PCV DTaPIPVHib MMR B型肝炎
1回目 生後48時間後 2ヶ月 2ヶ月 13ヶ月 生後すぐ
2回目 7ヶ月 3ヶ月 3ヶ月 12歳 1ヶ月後
3回目 7歳※ 4ヶ月 4ヶ月   6ヶ月
4回目 11歳 12ヶ月 1歳4ヶ月   12歳
以後 17歳   6歳:DTaPIPV
12歳、17歳 :DT
   

(BCG): ツベルクリン反応が陰性の場合のみ。

2010年4月1日より小児肺炎球菌ワクチン(PCV)接種が開始されました。
(注:4回目は3回目接種後半年以上経過してから接種すること)

(ポリオDPT): 2010年4月1日より、ポリオ(不活化ワクチン)とDPTにHib(ヘモフィルスインフルエンザb菌)ワクチンを組み合わせた5種複合ワクチンを接種されているようです。(注:4回目は3回目接種後1年以上経過してから接種すること)

日本では副作用のために中止された、MMR(麻疹、風疹、流行性耳下腺炎)が接種されています。

(3)学童が入学する際に提出を求められる予防接種・接種記録:

 幼稚園より高校入学時まで、(2)に示されるブルガリア保健省が規定する予防接種を受けていることを証明する書類の提出が求められます。予防接種パスポートと呼ばれています。

 インターナショナルスクールの場合は、予防接種の履歴書類(証明書ではない)や健康診断証明書が必要な場合があります。

8.乳児健診

 居住地域の小児科医や、出産した病院の小児科医により行われています。誕生後1年間は毎月、2年目は3ヶ月ごとに2歳まで行われます。一般的な診察と頭囲、胸囲、体重、身長測定、上記7のスケジュールにて定期予防接種が施行されます。ブルガリア人は無料、外国人は有料(自費診療)となります。

9.病気になった場合(医療機関等)

 首都及び多くの地方都市には公立病院、私立の医療機関が在りますが、常に適切な医療を享受できるとは言えない環境にあります。医療に対する知識は豊富ですが、経済的理由により医療機器を揃えることができず本邦と同様な加療を期待することは困難です。信頼できる医師を探す事は容易ではありません。療養費は法令に則り短期滞在外国人に対しては、医療費は自由に決定できる外国人料金となり、本邦の自費診療若しくはそれ以上の請求を受けることもあります。重傷や長期療養が必要な場合には、地方から首都ソフィアへ、そして本邦または先進西ヨーロッパ諸国への移送が必要となる可能性も考えられますので、渡航前には海外旅行傷害保険の加入を強くお勧めします。

 急に病気、怪我をした場合、各地方には必ず24時間診療の救急病院(公立)があり、大都市では24時間対応の私立クリニックも受診可能です。「ダイヤル 112」で救急車につながりますが、緊急を要する場合には(特に地方では)、救急車を待つより地元の人に尋ねて直接病院に駆け込んだ方が良いようです。

 ソフィア市内では、トクダ病院の救急車(有料:1回70レバ)を利用する方法もあります。同院もしくは状態に応じた適切な病院へ搬送してくれるようです。

 基本的に、病院では日本語、英語ともに通じません。通訳してくれる人が必要です。また、病院受診の際は、ブルガリアの現地通貨をご用意ください。

◎ソフィア市

※ 緊急時 救急車(Ambulance)電話:112

(1)Tokuda Hospital Sofia (徳州会ソフィア総合病院)

所在地: 15 B. Hikola Vaptsarov blvd, 1407

電話: 02-403-4000(総合受付)/ 02-403-4932'(歯科)

ホームページ:http://www.tokudabolnica.bg他のサイトヘ

※救急車:02-403-4112
(2010年8月時点で、料金1回70レバでソフィア市内をカバーしている)

概要: 2006年11月末に開院した、ブルガリア国内では、最新鋭設備を備えた私立総合病院である(歯科もあり、歯科の診療時間は午前9時から午後6時までで、2週間前に予約を入れる方が良い)。基本的に受け付けには英語の通じる職員が配備されており、医師はほとんど英語で対応可能であるが、医療スタッフとはブルガリア語でしかコミュニケーションがとれないこともある。日本での病院研修経験のあるスタッフも多く、ソフィアで日本人にとって利用しやすい病院と思われる。24時間救急対応。

(2)ピロゴフ救急病院(Pirogov Emergency Hospital

所在地: 21 Totleben Blvd

電話: 02-915-4411 (※救急車を呼ぶには"150")

ホームページ:http://www.pirogov.bg他のサイトヘ

概要:24時間対応の救急病院(公立)であるが、病院は電話が通じにくいので直接行った方が良い場合も多く、医療スタッフだけでなく多くの医師にも英語が通じないので、ブルガリア語のできる人に同行してもらった方が良い。

(3)VITA (BUTA) Hospital

所在地: 9, Dragovitza Street, 1505

電話: 02-943-4398, 02-846-5376, 02-960-4950

ホームページ:http://www.vita.bg他のサイトヘ

概要: 2004年9月に開院した私立クリニック。産婦人科、内科、神経内科、小児科、外科、泌尿器科、整形外科、耳鼻咽喉科、眼科、皮膚科があり。事前予約にて各種予防接種の要望にも対応してくれる。駐車スペースがない。24時間対応。

(4)Military Medical Academy (軍病院)

所在地: 3St. Geprgi Spfiiski str.

電話: 02-922-6000/ 02-9222-5397/ 02-851-0970, 02-922-5397(外国人担当窓口)

ホームページ:http://www.vma.bg他のサイトヘ

概要: 基本的には24時間対応ではないが、増改築中であり、集中治療室やリハビリなど一部の病棟は最新鋭の設備を整えている。軍関係者以外も利用可能。

(5)Lozenets (Governmental) Hospital

所在地: 1 Kozyak St.、アメリカ大使館の横。

電話: 02-960-7607

概要: 以前は当国政府関係者などVIP専用の病院であったが、現在は一般の利用が可能となっている。MRI,CTなどの設備あり。

(6)International Medical Center(クリニック)

所在地: 28 Gogol Str.

電話: 02-944-9317

ホームページ:http://www.imc-sofia.com他のサイトヘ

概要: 内科、歯科、その他 必要に応じ非常勤の心療内科、循環器科、産婦人科、リハビリの専門医の受診も可能。全て自費診療で外国人の患者さんが多い。有料であるが、往診、大病院への紹介と付き添い、各種予防接種、精神科領域の常備薬の処方箋作成などの対応も可能。

(7)Dr. Dean Mihailoff(歯科)

所在地: 100 James Boucher str.Kempinskiホテル内 110号室

電話: 02-969-2273/ 02-969-2272

(8)National Immunization and Consultative Center( 国立予防接種センター)

所在地: 26 Yanko Sakazov Blvd.

電話: 02-944-2875

概要: 国立感染症センターに併設。開院時間は午前8時半から12時と12時半から午後2時半まで。狂犬病以外の各種予防接種が可能であるが、予約をした方が良い。

(9)First City Hospital Sofia ( 狂犬病ワクチン接種機関)

所在地: 37“Patr. Evtimi“ Bul.

電話: 02-981-0799/ 02-981-1604 (午前8時から午後2時まで)
0888-982258(外国人担当医の携帯電話番号)

概要:狂犬病ワクチンは、ソフィアでは同院でしか接種できない。開院時間は午前8時から午後2時まで。

※狂犬病ワクチンはブルガリアでは、特定の医療機関(大都市の第一市民病院など)でしか接種できません。地方での緊急時は、ワクチンは薬局で購入できますので接種してくれる医師を探して打ってもらうことが必要な場合も出てきます。暴露後接種が難しいと考えられる場合には、事前の(暴露前)予防接種をお勧めします。

 

10.その他の詳細情報入手先

 大使館ホームページ:http://www.bg.emb-japan.go.jp/jp/index.html 他のサイトヘ

11.現地語一口メモ

医師 ЛЕКАР(レーカル)

飲み薬 МЕДИЦИНА(メディツィナ)

注射 ИНЖЕКЦИЯ(インジェクツィャ)

頭痛 ГЛАВОБОЛИЕ (グラヴォボリエ)

腹痛 БОЛКА В АБДОМИНАЛНА(ボルカ ヴ アブドミナルナ)

下痢 ДИАРИЯ(ディアリャ)

発熱 ВИСОКА ТЕМПЕРАТУРА(ヴィソカ テンペラトゥラ)

吐気 ПОВРЪЩАНЕ(ポヴルシュタネ)

傷 РАНА(ラナ)

具合が悪い АЗ СЪМ БОЛЕН.(アス サム ボレン)

病院へ連れて行って欲しい
БИХТЕ ЛИ МЕ ЗАВЕЛИ В БОЛНИЦА?
(ビフテ リ メ ザヴェリ ヴ ボルニッツァ)

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