2012年3月
パラグアイ共和国(アスンシオン、エンカルナシオン,ピラポ,ラパス)(国際電話国番号595)
10月~3月は非常に蒸し暑く、日中気温は40℃を超えることも稀ではありません。4~9月になると平均気温は20℃前後を推移しますが、気温の差が大きく朝が0℃以下になる事があります。
首都といえども貧困な国のためインフラの整備は不十分で、大雨が降ると道路が泥水や汚水で溢れたり、停電もしばしば起こります。
首都アスンシオンは一応上水道が完備されていますが、飲用時は煮沸するかミネラルウォーターをお勧めします。食品に関しては、肉・野菜類が豊富で通常のレストランで調理されたものであれば大丈夫です。アスンシオン市内には日本料理店が3軒、中華料理店や韓国料理店も数軒あり、エンカルナシオンにも日本料理店が2軒あります。路上や屋台で売られている食品は、不衛生な物が多く食中毒やA型肝炎の危険性があるので、手を出さぬ方が賢明です。
医療水準は低く、もし重症となれば近隣国への移送が必要な場合とがあります。国民保険は外国人は加入できないし、邦人が利用できる病院は私立病院に限られるので、旅行者・長期滞在者は海外旅行傷害保険に入っておくことをお勧めします。病院受診に際しては、診察・検査のたびに現金を支払うか、最初に支払い能力があることを示す保険証またはクレジットカードを見せないと診療が始まらないことがあります。
医療事情において、日本と最も大きな違いは医療施設や医療関係者へのアクセスが容易ではないことです。対人口比の病床数が日本の10分の1で、そのほとんどが都市に集中しているため、辺縁地域においては、医師の診察をうけるために車で5~6時間走らなければならないところもまれではありません。
種々の感染症が流行し、駆逐できない風土病的感染症も多数見られます。
環境常在菌の違いによって起こる旅行者下痢症以外にも、汚染した食物や水の摂取により、細菌性赤痢・A型肝炎の発生がしばしば報じられます。非衛生的な食品は避け、宿泊は上下水道の確保されたホテルを利用しましょう。A型肝炎に対しては予防接種をお勧めします。
日中(特に明け方と夕方)蚊に刺されることによりおこるウィルス感染症で、毎年2月から6月にかけて、首都を含む全土で流行します。蚊に刺された後、3~15日(通常5~6日)の潜伏期間を経て、突然の発熱が起こります。38~40度の高熱が5~7日間続き、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛を伴い、薄いピンク色の発疹が出ることもあります。通常、症状が現れてから自然軽快するまでの期間は7日間前後です。まれに「デング出血熱」と呼ばれる重篤な状態になることがあります。口や鼻、消化管などの粘膜からの出血を伴い、通常でも10%前後、適切な手当がなされない場合には40~50%が死亡するといわれています。デング熱には有効な予防接種や予防薬がないため、北部の亜熱帯地域に旅行される場合には、長袖シャツ・長ズボンを着用し、肌の露出部分には虫除けスプレー等を2~3時間おきに塗布するなど、蚊に刺されないための予防が必要です。突然の高熱や頭痛、関節痛や筋肉痛、発疹等が現れた場合には、デング熱を疑って直ちに病院を受診してください。年によって流行状況が異なりますので、事前の情報入手に努めてください。
2008年2月、34年ぶりに国内での感染症例が発生し、一時的に国家非常事態宣言も出されました。黄熱病はデング熱と同様、蚊に刺されることによって起こるウィルス性の感染症です。ウィルス媒介者の違いにより、「森林型」と「都市型」に分けられます。「森林型」は、ヒト以外の野生脊椎動物(主にサル)の集団の中でウィルスが存続しており、ヒトが密林地帯に入り込んでウィルスを持つ蚊に刺されることにより感染するもので、「都市型」は、感染したヒトが人口集中域で発症し、蚊を介してヒトからヒトへと感染が広がるものです。2008年の最初の数例は、サン・ペドロ県の労働者が密林地帯での業務で感染したもので、「森林型」とみられていましたが、その後首都アスンシオンのあるセントラル県でも患者が確認され、「都市型」へ移行した可能性も考えられています。
原虫(トリパノソーマ)による感染症で、サシガメという2cm大の昆虫の吸血により感染が起こります。石や漆喰の壁の割れ目に日中ひそみ、夜間に吸血活動をするので、田舎の荒れた民家や古いホテルなどに宿泊する場合は要注意です。
国内には野犬が多く、狂犬病の発生もみられます。唾液を垂らしてふらついているような野犬は特に注意が必要です。またコウモリによる感染も多く、特に昼間にみかけたら狂犬病によって脳が犯されている可能性が高いため、決して触らないようにしてください。あらかじめ予防接種を受けておくことをお勧めします。
現地の人々に比較的よく見られる風土病で、サシチョウバエという昆虫により感染する原虫症です。皮膚に潰瘍を形成します。原生林付近に多く発生します。
夏は非常に暑く湿度も高いので、何もしなくとも脱水状態となり体力を消耗します。日中40℃を超えるような時は、十分に水分を摂り、なるべく屋内で涼しく過ごすようにしましょう。
また、デング熱や黄熱病を媒介する蚊やシャーガス病を媒介するサシガメに対し、防虫対策を十分に行いましょう。野外活動の際は、サソリ・蜘蛛・蛇などの有毒小動物にも一応注意をはらう必要があります。サソリは刺されても死に至ることは滅多にありませんが、激痛が1~2日持続します。毒蜘蛛・毒蛇は、芋掘りなど植物採集の際に手を噛まれることがあります。
下水道設備が不十分な地域が多く、寄生虫症や消化器疾患に容易にかかりやすい環境です。生ものは避け、十分調理した食物を摂取しましょう。外食する際は、肉類に偏った食事になりやすいので、野菜類の摂取にも気を配ってください。
娯楽施設が少ないため、生活が単調になりがちですが、食べ過ぎ・飲み過ぎに注意しましょう。長期滞在の場合には、気分転換を図れるスポーツや趣味を持つ工夫が必要です。
(1)赴任者に必要な予防接種:入国時必須の予防接種はありませんが、破傷風・狂犬病・A型肝炎・B型肝炎の予防接種は最低限済ませてくることをお勧めします。
(2)現地の小児予防接種スケジュール
| 初回 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | |
|---|---|---|---|---|---|
| BCG | 生直後 | ||||
| ポリオ(OPV) | 2ヶ月 | 4ヶ月 | 6ヶ月 | 18ヶ月 | 4歳 |
| 5種混合(DTP+Hib+HB) | 2ヶ月 | 4ヶ月 | 6ヶ月 | ||
| 3種混合(DTP) | 18ヶ月 | 4歳 | |||
| Triple Viral(MMR) | 12ヶ月 | 4歳 | |||
| 黄熱 | 12ヶ月 | ||||
| 2種混合(DT) | 10歳 |
※5種混合(ジフテリア+破傷風+百日咳+インフルエンザ菌b+ B型肝炎)、
3種混合(ジフテリア+破傷風+百日咳)、
2種混合(ジフテリア+破傷風)
Triple Viral(ムンプス+麻疹+風疹)
日本のような月齢、年齢を指定しての健診は行われていません。
所在地: Avenida Pettirossi 380, Asuncion
電話: (021)-200-916, Fax: (021)-211-376
概要: パラグアイでレベルの高い私立の総合病院。ベッド数40(全室個室)。集中治療室、手術室、新生児室を備えており、医師の多くが先進国でのトレーニングを積んでいます。ただし、日系人医師を除いてスペイン語しか話しません。私立病院なので受診前に支払い能力を示す必要があります。日系人医師が多くいますが、曜日によっては別施設で診療するため、あらかじめ電話で診察日を確かめる必要があります。
所在地: Eligio Ayala 1383 c/ Pai Perez
電話: (021)-228-600
概要: パラグアイで最新鋭の総合病院のひとつ。トイレ・シャワーつきの個室58床、さらに付添者用控室を持つ「スイート病室」7室、集中治療室8室(8床)を備えています。24時間対応。産婦人科以外の全科に対応します。検査設備として、一般X線、内視鏡、血管造影、超音波、ヘリカルCTまでを備えています。私立病院なので受診前に支払い能力を示す必要があります。
所在地: Rca. Argentina y Campos Cervera
電話: (021)-600-171
概要: パラグアイでレベルの高い私立の総合病院のひとつ。1944年設立。ベット数80(個室20床)CTあり。
所在地: Gral.Artigas 1722, Encarnacion, Paraguay
電話: (071)-203-000
概要: エンカルナシオン市中心街にある私立総合病院。内科・外科・小児科・産婦人科・泌尿器科・耳鼻科があり、救急外来は24時間対応。X線・CT・ シネアンギオ・エコー・内視鏡などの診断機器があり、病室20(ベット数24)は殆ど個室。常勤医師の消化器内科の三井医師は、日本語可能な日系人医師。
所在地: Pirapo centro, Itapua, Paraguay
電話: (0768)-245223 (日本人会), (0768)-245536(診療所)
概要: エンカルナシオンから80Km離れた日本人移住地ピラポにあり、日本人会で経営する小規模な私立診療所。日本から移住した東京医大出身の落合医師以外にクロサワ ミワ医師(日系二世、日本語可能)とフォン マリア マルチネス医師(パラグアイ人医師)が常勤。内科・外科・小児科・産婦人科・眼科・歯科。病室7(ベット数10)。
所在地:La paz, Itapua, Paraguay
電話: (0763)-20009(日本人会), (0763)-20005(診療所)
概要: 日系人の多い農村部ラパスにある診療所。日本から長期滞在している札幌市立病院出身の羽田医師夫妻2名が常勤の他、パートタイムでエンカルナシオンから熊谷歯科医師が土曜日に検診。内科、外科、小児科、産婦人科、眼科、歯科。病室5(ベット数5)。
在パラグアイ日本国大使館 http://www.py.emb-japan.go.jp/jap/index-jp.html ![]()
在日本パラグアイ大使館 http://www.embassy-avenue.jp/paraguay/front-j.html ![]()
主要言語―スペイン語をご参照下さい。