在外公館医務官情報

コスタリカ

2010年10月

1.国名

 コスタリカ共和国(サンホセ)(国際電話国番号506)

2.公館の住所・電話番号

3.医務官駐在公館

4.衛生・医療事情一般

 国土の中央は火山帯を形成しており、首都サンホセ市(海抜1,200メートル)は平均標高約1,000メートルの中央高原台地にあり、年平均気温は20度前後で気候的には過ごし易いところです。一方太平洋・大西洋両岸地帯は海抜が低く1年を通して蒸し暑い地域です。人口約450万人で平均寿命は女性80歳、男性76歳と中南米の中では長寿の国です。

 サンホセ 市内に滞在する限り衛生上の問題はあまりありませんが、飲料用にはミネラルウォーターをおすすめします。また都市の一部の不衛生な地域や地方の特に低地地域においては飲食物の衛生に注意が必要です。医療保険制度は中米の中では比較的充実しており、医薬分業も確立されています。しかし手術や入院時にかかる医療費は他の中米諸国同様、高額となります。当国で万が一病気になったことを想定し、是非とも渡航前に緊急移送費用も含まれた海外旅行障害保険に加入されることを勧めします。

5.かかり易い病気・怪我

(1)デング熱:ほぼ全土で認めますが、特に標高700メートル以下の地域を中心に多く発症しています。年により差はありますが、毎年数千~数万例のデング熱が報告されています。そのうちデング出血熱の報告は数%です。発症すると高熱や頭痛、関節痛が持続し、時に出血やショック症状などで重篤になる場合もあり注意が必要です。高熱が持続する場合には速やかに医療機関を受診しましょう。

(2)感染性胃腸炎:冷蔵庫等の普及に加え、更に上下水道の普及により飲食物の取り扱いは以前に比べて改善しています。しかし気候風土上、飲食物を介する感染症は潜在的に存在します。特に乳幼児においてはいまだ死亡原因の上位になっています。更に自然災害等の事態が重なった場合、食中毒、赤痢、ランブル鞭毛虫、A型肝炎、コレラ等の発生や流行が心配されます。

(3)マラリア:アラフエラ県、リモン県を中心にエレディア県、グアナカステ県を含めた地域では、マラリア感染の危険性があり、報告数は年により変動がありますが、毎年300名から2,000名程度です。マラリアのうち99%以上が良性で、WHOは予防薬としてクロロキンを推奨しています。首都サンホセではマラリア予防薬服用の必要はありません。

(4)結核:治療薬内服の直接確認システム(DOTS)が普及しつつありますが、1999年をピー
クに減少しましたが、それ以降の罹患率はほぼ横ばいの状態です(人口10万人あたり10~20人の罹患)。また結核による死亡者も年間60名を超え、感染症の死亡率はエイズに次いで国内第2位となっています。

(5)HIV/AIDS:1980年代はじめに最初の感染者が報告されて以来増加傾向にあります。2005年までには報告に若干の差があるものの、累計で約6千~2万人の感染登録があり、7割以上が男性です。毎年エイズ発症により100名以上が死亡していますが2008年以降死亡率は減少傾向にあります。

(6) 生活習慣病:近年、交通網の発達、食生活の変化から高血圧、糖尿病が急速に増加しています。それにともない、心血管障害による死亡率も増加傾向にあります。

6.健康上心がける事

(1)気候の変化に応じて衣類の着脱を小まめに行ってください。高度の高い地域では時に雨に降られて急激に体温を奪われることがあるので注意が必要です。

(2)高度の低い所では暑くても出来るだけ半ズボン、スリッパ等の露出度の高い服装は避け、虫に刺されないよう注意して下さい。低地では就寝中に蚊に刺されないように戸や窓の開閉に注意して、必要に応じて網戸や蚊帳(かや)、防虫剤の使用を忘れないように心掛けましょう。

(3)調理のさいに過熱する、生ものは極力避けるなど、飲食物の扱いには十分注意しましょう。

(4)交通事故や外傷、中毒なども死因の上位を占めています。これらの傷害は致命的な場合もあり、その後の人生に大きな影響を及ぼす可能性があるのでくれぐれも注意して下さい。こうした場合に備えて当地への渡航前にあらかじめ海外旅行傷害保険に加入しておいて下さい。

(5)無理なスケジュールは病気の誘因になる場合が多いので注意が必要です。日ごろより休養を十分にとり、疲れをためないようにしましょう。

7.予防接種

(1)入国時に必須の予防接種はありませんが、成人についてはA型、B型肝炎ワクチン、破傷風の追加接種を最低済ませてくることをお勧めします。

 またカリブ海や中南米各地への出張や旅行が予想される方は黄熱病ワクチンを接種しておくことをお勧めします。

(2)現地の小児定期予防接種一覧

現地の小児定期予防接種一覧
  初回 2回目 3回目 追加
BCG 出生時      
ポリオ 2ヶ月 4ヶ月 6ヶ月 4歳
DPT 2ヶ月 4ヶ月 6ヶ月 15~18ヶ月、4歳
MMR 15ヶ月 7歳    
B型肝炎 出生時 2ヶ月 4ヶ月 6ヶ月
インフルエンザb 2ヶ月 4ヶ月 6ヶ月 15~18ヶ月
肺炎球菌 2ヶ月 4ヶ月 6ヶ月 15ヶ月
DT       10歳
A型肝炎 12ヶ月 18ヶ月    
水痘 15ヶ月 4歳~6歳    
ロタ 2ヶ月 4ヶ月    

 ポリオ:不活化ワクチン使用(自費にて不活化ワクチンも入手可能です)

(3)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明:
当地のアメリカンスクール等へ入学する際にはワクチン接種証明書が必要です。必要な予防接種としては明示されていませんが、BCG、ポリオ、DPT、MMR、B型肝炎は接種を済ませておいた方が良いでしょう。医療機関で追加接種することも可能です。日本より母子手帳を持参しましょう。

8.乳児健診

 当国では国で定められた乳児健診制度はありませんが、私立病院や開業している小児科医に依頼すれば個別に健診していただけます(有料)。

9.病気になった場合(医療機関等)

◎サンホセ

(1)Hospital CIMA San Jose(オスピタル シーマ サンホセ)

所在地:800m al Oeste del Peaje sobre Carretera Prospero Fernandez, Escazu

電話:2208-1000、2208-1351(緊急時)

概要:近代的設備の整った私立病院(英語可)。24時間体制で緊急対応可能です。 邦人の利用も多いです。

(2)Hospital Clinica Biblica(オスピタル クリニカ ビブリカ)

所在地:Av.14, Calle Central-1

電話:2522-1000、2257-0466(緊急時)

概要:近代的設備の整った私立病院。24時間体制で緊急対応可能です。

10.その他の詳細情報入手先

 http://www.netsalud.sa.cr/ 他のサイトヘ(スペイン語):コスタリカ保健省のホームページ

 http://www.paho.org/default.htm 他のサイトヘ(英語):WHOのアメリカ大陸の組織(PAHO)のホームページで、コスタリカに関する医療情報が入手できます。

11.現地語一口メモ

 主要言語―スペイン語をご参照下さい。

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