世界の医療事情
ニジェール

平成28年1月6日

1 国名・都市名

 ニジェール共和国 (ニアメ市) (国際電話国番号227)

4 衛生・医療事情一般

 ニジェールの人口は1713万人(2012年12月時点)です。首都ニアメの人口は約100万人です。内陸国で、海から650キロメートル隔たっています。国の西端をニジェール川が流れ、北部は砂漠、南部はサバンナ気候です。ニアメで測定された気象データでは、3~6月が最も暑く日中温度は43℃に達し、雨季は7~8月です。8月の雨量は約180ミリです。医療施設は国立と私立の2種類があります。ニアメ国立病院には日本政府が2004年6月に約2億円相当の医療機器援助を行いました。在留外国人は私立の病院を利用しています。薬局では医師の処方箋なしで、抗菌剤、ワクチン等を購入できます。薬品は全て輸入品で大半がフランス製、その他は中国製、ナイジェリア製です。ニアメには上水道があります。幹線道路沿いの町と村では井戸水を飲料しています。2014年9月の時点で在留邦人数は12名です。その大部分がJICA関係者です。

5 かかり易い病気・怪我

(1)旅行者下痢症

 当地ではよく罹ります。感染症を含め、疲れている、飲み水が変わった、食事が変わった、慣れない暑い気候の土地に来た等、種々の原因で起こります。下痢のみの場合には、しっかり水分を補いましょう。下痢に血液、粘液が混ざっている、熱がある、吐き気、腹痛がひどい、胃痙攣を伴う、便が異様に臭う等を伴う場合は、医療機関を受診してください。検査、治療が必要と考えられます。

(2)マラリア

 当地のマラリアは、熱帯熱マラリアです。長袖、長ズボンを着用して、忌避剤(虫除けスプレー等)を使用し、部屋に蚊を入れない等の防蚊対策に加えて、3ヶ月以内の滞在の場合、抗マラリア薬の予防内服を考慮してください。2002年のJICAの資料によると、隊員87名中23名(26%)がマラリアに罹っています。雨季に発症数が増加します。潜伏期間は1~3週間です。当地滞在中、当地を出発した後1ヶ月間は、熱が出るとマラリアを疑って、検査を受けてください。

(3)マラリア以外の寄生虫疾患

 地方で生活する場合、アメーバ赤痢、ギニア虫症等にも注意が必要です。経口感染する病気が多いです。生水、生野菜、加熱不十分な肉類等は避けましょう。

6 健康上心掛ける事

(1)水分補給

 常時、水分を取るように心がけてください。日中、野外でスポーツをする場合や、下痢の場合には、特に電解質を含む水分を充分に補給してください。

(2) 防蚊対策

 夕方から夜中にかけ、野外で運動、散歩、食事をする時等は、蚊に刺されないように長ズボン、靴下、長袖シャツを着用し、露出部分には蚊の忌避剤を使用して下さい。日本で購入可能な忌避剤は、成分DEETが12%未満で、効果は十分ではありませんので注意が必要です。

7 予防接種

(1)赴任者に必要な予防接種

成人

 入国時に必要なワクチン:黄熱(生後9ヶ月を超えるすべての渡航者に接種を要求しています。)。なお2015年11月現在,証明書の有効期限は問われません。

 推奨ワクチン:A型肝炎,B型肝炎,12月~6月に旅行予定の場合は,髄膜炎菌(ACYW-135),地方を旅行する場合は狂犬病,腸チフス,DPTブースター(ジフテリア,百日咳,破傷風の追加接種)の接種をお勧めします。

小児

 成人と同じ

(2)現地の小児定期予防接種

小児定期予防接種
  初回 2回目 3回目
BCG 出生時
ポリオ 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月
DPT 1.5ヶ月 2.5ヶ月 3.5ヶ月
MMR 12ヶ月
A型肝炎 12ヶ月

 B型肝炎,インフルエンザ桿菌(Hib)ワクチンは実施されていません。

(3)小児が現地の公立校に入学,入園する際には必要な予防接種,接種証明はありません。

8 病気になった場合(医療機関等)

ニアメ

(1)Clinique de Gamkalley

  • 所在地:2048 Corniche, Gamkalley, Niamey
  • 電話:20-73-20-33, 20-73-46-39 FAX:20-73-47-61
  • 概要:Rond Point Kennedy ロータリーから南に約2kmニジェール川に沿って下った右手にあります。国内で、最も信頼が高く、評判も良い医療機関です。院内は清潔に保たれています。1966年にフランス政府により創立され、在留フランス人、外交団、在留邦人が利用しています。月間受診者数は約400件です。JICA関係者は、基本的に当院受診とし、入院歴(マラリア、アメーバ赤痢、肺炎等)もありますが、特に問題なく退院した実績があります。
     フランス人医師1名とニジェール人医師3名が常勤で、その他非常勤の専門医(外科、内科、精神科、婦人科等)10名が、疾患によって対処します。常勤看護師5名、非常勤看護師4名、検査技師4名です。2004年春に、頸椎、胸椎骨折の邦人が当院からパリに緊急移送されました。2011年2月に、入院棟改築工事が終了し、胃内視鏡室も完備されました。夜間・休日対応、24時間救急対応可能です。緊急時に医師の呼び出し可。ベッド数12床、検査室(血液検査、マラリア検査、検便、検尿、細菌培養検査、心電図、超音波検査)、レントゲン室(CTはありません)を備えています。
     外来診察料は、一般内科12,200CFAフラン、専門外来17,000~32,000CFAフラン、入院料1泊70,000~90,000CFAフランです。(1ユーロ=655.957CFAフラン: 固定相場) 診察時間は、一般内科:平日8時30分~12時30分、15時~18時、土曜8時30分~12時30分、専門外来(非常勤医師)は小児科:月、水、木、金曜17時、土曜9時30分、外科:火曜16時30分、循環器科:水曜16時、リウマチ科:木曜16時 、婦人科:月、火、金曜16時、土曜9時、皮膚科:火、金曜18時、眼科:土曜9時、耳鼻科:水曜16時、土曜9時、胃内視鏡検査:土曜8時、超音波検査:水曜17時です。

(2)Clinique Jean KABA

  • 所在地:Quartier Terminus, 30m du Rond Point du Grand Hotel, Niamey
  • 電話:20-73-12-08, 732652 FAX:20-73-62-80
  • 概要:院長はモロッコで医学教育を受けた産婦人科医で、英語での対応が可能です。GMS緊急移送会社の指定病院です。設立は1974年です。常勤医師4名、非常勤専門医師12名、常勤看護師4名、検査技師2名、ベッド数16床、年間受診者数約5000件の規模の病院です。内科外来患者数1日約40件、他科1日約25件(2011年)です。清潔度はよく保たれています。
     一般内科診察は、午前8時~12時30分(月~土曜)、午後15時30分~18時30分(月~金曜)です。他科の診療は予約制で、産婦人科、小児科、心臓内科、眼科、一般外科があります。24時間救急対応可能です(医師二名体制)。検査は血液一般、マラリア検査、検尿、検便、細菌培養検査、心電図、レントゲン検査、超音波検査が可能です。検査結果の信頼度はClinique de Gamkalleyより劣るようです。
     外来診察料は、一般内科5,000CFAフラン、専門外来7,500~25,000CFAフラン、入院の場合60,000~200,000CFAフランの保証金が必要です。

(3)歯科 Cabinet Dentaire

  • 所在地:Qualtier, Plateau Face CEG6 & Boulaugerie Le Delice, Niamey
  • 電話: 20-72-40-29
  • 概要:Chateau 1近くにあり、院長Dr Janine KOBERETはニジェール人とフランス人のハーフで、治療に関して丁寧に説明してくれます。インレイ(詰め物)、差し歯の再挿入、抜歯等は問題なく対応できるようです。院長の他にニジェール人歯科医師1名、女性スタッフ2名が働いています。
     診察時間は平日8時~12時30分、15時30分~18時30分、土曜 8時~12時、日曜・休日は休診です。

10 現地語一口メモ

 ニアメでは、教育を受けた人がフランス語を話しますが、ハウサ語等の部族語しか話せない人も多いです。

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