世界の医療事情

カーボヴェルデ

平成28年10月

1 国名・都市名(国際電話番号)

 カーボヴェルデ共和国(プライア)(国際電話国番号238)

2 公館の住所・電話番号

在カーボヴェルデ日本国大使館 (毎週土日休館)
住所:Ambassade du Japon Boulevard Martin Luther King Dakar, Sénégal
(注)カーボヴェルデ共和国は、在セネガル大使館が兼轄しています。
電話:(+221) 33 849 55 00
ホームページ:http://www.sn.emb-japan.go.jp/jointad/cv/ja/index.html別ウィンドウで開く

(注)土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので,ご覧ください。

3 医務官駐在公館ではありません。

 在セネガル日本国大使館 医務官が担当

4 衛生・医療事情一般

 カーボヴェルデ諸島はアフリカ大陸の西端セネガルの沖約375キロメートルに位置し,人口約52万人が9つの島に分かれて暮らしています。総面積は滋賀県と同じくらいで,首都プライアを有するサンティアゴ島に人口の約半数が住んでおり,その大半がカトリック教徒です。カーボヴェルデは熱帯性サヘル乾燥地域に位置するため,気温は年間を通じて24度から29度,年間降水量は約300ミリと非常に少なく,さらに降雨の80%は8月と9月に集中にするため,乾季には河川が干上がり深刻な水不足を招く厳しい自然条件の中で住民は生活しています。サンティアゴ島には1,000メートルを超える火山起源の山が二つあり,地方部は急峻な山岳地帯が多く,火山性で耕作に向かない急な斜面に囲まれた自然環境が厳しい島嶼国です。

 社会基盤は比較的安定しており,都市部では上下水道が備わっていますが,水道水は飲むのに適していません。電力供給が不安定なことがあり,1か月に平均3回程停電が起こります。携帯電話及びインターネット環境は安定しています。

 一般的な衛生状況は良好であり,現在のところ熱帯病(マラリア,デング熱,腸チフス等)はアフリカ諸国から患者を介して持ち込まれる場合に限られています。黄熱の発生は十数年に渡って見られていません。狂犬病についても根絶されています。当地の疾病構造自体が,感染症主体のアフリカ諸国と異なり,心疾患,高血圧,糖尿病といった生活習慣病の治療・予防が中心になっています。カーボヴェルデは自国での医師養成機関を持たないため,ヨーロッパやブラジル,キューバ等でトレーニングを行った医師が病院に勤務しています。首都プライアにある公立病院や民間クリニックでは,総じて医師の水準は保たれており,特にMEDICIクリニックなどは邦人利用も問題ないと思われます。ただし,重篤な疾患や交通事故など,緊急を要する重症例に対応できる病院・設備はないため,この場合ヨーロッパ,もしくは本邦へ緊急搬送することになります。現地の健康保険制度はアフリカ諸国の中では充実しているほうですが,旅行者には適応されないため渡航の際は万が一に備えて海外旅行傷害保険に加入しておくことを強くお勧めいたします。

5 かかり易い病気・怪我

 2015年10月よりジカウイルス感染症が発生しています。ジカウイルス感染症は主に蚊に刺されることや,感染者との性行為により感染します。妊娠中の女性がジカウイルスに感染すると,母子感染により,胎児への合併症(小頭症など)の可能性もあります。流行が終息するまで,妊娠中又は妊娠予定の方は可能な限り渡航をお控えください。

6 健康上心がける事

(1)マラリアの流行地域ではありませんが,散発的に患者を介して持ち込まれることがあります。2010年に18例感染が確認されました。8月から11月にかけて,サンティアゴ島及びボア・ヴィスタ島を訪れる場合,防蚊対策を十分に行ってください。

(2)水道水は飲むのに適していないため,一度沸騰させるか,ミネラルウォーターの使用を心がけてください。

7 予防接種(ワクチン接種機関を含む)

 現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)別ウィンドウで開く

(1)赴任者に必要な予防接種

 A型肝炎,B型肝炎,MMR,DTP,ポリオ,腸チフスのワクチン接種をお勧めします。

(注)小児は上記に加えてHib,PCV(肺炎球菌)をお勧めします。

(注)当地は黄熱流行国ではないので予防接種の必要はありませんが,年齢が1歳以上で黄熱流行国からの入国に際してはイエローカード(黄熱予防接種済みの証明書)の提示を求められます。イエローカードが有効なのは接種後10日からです。

(2)現地の小児定期予防接種の一覧

カーボヴェルデの小児定期予防接種の一覧
ワクチンの種類 初回 2回目 3回目 4回目 5回目
BCG 出生時  
B型肝炎 出生時  
OPV 注1 出生時 2か月 4か月 6か月 18か月
DTP・Hib・HepB 注2 2か月 4か月 6か月 18か月  
麻疹 9か月  
MMR 15か月  

注1:ポリオは経口生ワクチンです。

注2:ジフテリア,破傷風,百日咳(全菌体),インフルエンザ桿菌b型(Hib),B型肝炎の5種混合ワクチンです。

(3)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明

 入学時に現地予防接種プログラムに則した予防接種証明書の提出が必要です。

8 乳児検診

 乳児検診の診察料(ワクチン代は別)は一般的に一回500 CVE(約450円)です。

9 病気になった場合(医療機関等)

プライア

(1)Hospital Dr Agostinho Neto (オシュピタル ドクトール アグシュティーノ ネット)
所在地:Lgº Mártires Pidjiguiti, Plateau, Praia, Santiago
電話:238-260-1010
診療時間:月~金曜日 8時~15時(救急の場合のみ時間外診療可)
概要:1882年に設立した348床の総合公立病院です。診療科目は一般内科,循環器科,内分泌科,呼吸器科,神経内科,感染症科,血液腫瘍内科,精神科,小児科,小児外科,一般外科,整形外科,泌尿器科,耳鼻咽喉科,眼科,皮膚科,産婦人科,放射線科及び麻酔科を備え,これとは別に救急部門が存在します。集中治療室及び新生児室はなく,心臓外科と脳神経外科はありません。常勤医師数85名,看護師190名。医師はカーボヴェルデ人以外にポルトガル人,キューバ人,ブラジル人,ロシア人及び中国人が在籍し診療にあたっています。24時間体制で診療する救急部門は1日平均130名を診察しています。病棟は古いものが多く,中でも内科及び小児科病棟の老朽化が目立ちます。各病棟全て6人部屋で構成されています。個室はありません。CTスキャン,単純レントゲン(デジタル撮影),超音波(腹部、循環器, 産婦人科),一般血液検査が可能です。診察料は総合診療科1,250 CVE(約11€),専門科1,500 CVE(約14€),救急受診1,500 CVE(約14€)。この料金に必要な検査費や治療費が加算されていきます。ただし,これは全額実費で支払う場合であり,医療保険(海外旅行傷害保険)を持っていれば,現金を一切払わずに診察を受けることが出来ます。請求は一括して保険会社に行われます。なお,クレジットカードも使用可能です。
(2)MEDICI Clinica Medico-Cirurgica(メディシ クリニカ メディコ スィルージカ)
所在地:Largo da Europa-A.S.A-Praia, Santiago, C.P. 100-A Cabo Verde
電話:238-262-1020
診療時間:月~土曜日 8時~19時
概要:1997年開院の民間クリニック。診療科目は一般内科,一般外科,小児科,産婦人科,心理カウンセリングを備えています。麻酔科医が必要な処置や手術,他の専門医が必要なときはHospital Dr Agostinho Netoから医師が応援に来ています。診察を希望する場合はまず電話にて予約が必要です。外科手術は日帰り出来る症例のみを扱っており,毎週金曜日に1~2例のペースで行われています。産科に関しては,妊婦健診,産後健診及び小児健診をクリニックで行い,実際の分娩はプライア公立病院で行っています。基本的にポルトガル語ですが,医師によっては仏語・英語可。院内には診察室が2室,簡単な手術室が1室,処置及び手術後の観察室(2床)と,検査室が1室設けられています。クリニックでは超音波検査,心電図検査及び一般血液検査を行うことが出来ます。初診料は25€。この料金に必要な検査費や治療費が加算されていきます。ただしこれは全額実費で支払う場合であり,医療保険(海外旅行傷害保険)を持っていれば現金を一切払わずに診察を受けることが出来ます。請求は一括して保険会社に行われます。なお,クレジットカードも使用可能です。

 

10 その他の詳細情報入手先

(1)カーボヴェルデ保健省:http://www.minsaude.gov.cv/別ウィンドウで開く

(2)米国疾病管理センター(CDC):https://wwwnc.cdc.gov/travel/destinations/traveler/none/cape-verde別ウィンドウで開く

11 現地語・一口メモ

 「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしもの時の医療ポルトガル語)を参照願います。


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