フィリピン共和国

岸田外務大臣によるドゥテルテ・フィリピン大統領表敬

平成28年8月11日

英語版 (English)

 本11日,15時40分(現地時間)から約1時間20分間,岸田文雄外務大臣は,訪問中のフィリピン・ダバオにおいて,ドゥテルテ大統領(H. E. Mr. Rodrigo Roa Duterte, President of the Republic of the Philippines)を表敬したところ,概要は以下のとおり。

1 冒頭

 岸田大臣から,戦前から我が国と深いつながりのあるダバオを訪問し,この地でドゥテルテ大統領とお会いできて光栄である,大統領の御就任に祝意申し上げる,圧倒的信任の下で強いリーダーシップを発揮されていることに敬意を表したい旨述べた。また,岸田大臣から,ドゥテルテ大統領が,両国友好の歴史を刻むダバオの市長として,長年,両国関係の増進に貢献いただいたことに謝意を表明するとともに,近年,緊密なパートナーシップの下,両国は幅広い分野で協力関係が進展してきていることを確認し,本年は両国の国交正常化60周年の佳節であり,今後とも更に両国関係を力強く発展させるべく,共に取り組んでいきたい旨述べた。
 これに対し,ドゥテルテ大統領は,岸田外務大臣にダバオまでお越しいただき感謝する,フィリピンと日本の両国関係は継続的に発展してきており,貿易経済の面での関係を強化してきている旨述べた。

2 二国間関係

(1)日本の対フィリピン協力

 岸田大臣から,日本はフィリピンに対して,累計約3兆円の支援を実施し,現在約1,500社の日系企業が進出する等,官民挙げてフィリピンの発展を支援してきている旨述べ,ドゥテルテ大統領が掲げる,ミンダナオ和平,経済発展等の重要課題のために,日本は可能な限りの支援を惜しまない旨述べた。
 また,岸田大臣から,ソフトとハード両面でのミンダナオ支援を引き続き検討・実施していくとの考えを伝えるとともに,和平ロードマップの着実な実施を期待し,元紛争地域への集中支援(J-BIRD:Japan-Bangsamoro for Reconstruction and Development)等を通じて,和平促進を後押ししていきたい旨述べた。さらに,岸田大臣から,テロ対策において協力を進めたい旨述べた。
 これに対し,ドゥテルテ大統領から,日本と日本国民からの支援に感謝していることを岸田大臣にご理解いただきたい,ダバオ市長時代に,JICAを通じた日本の支援についてよく理解しており,心より感謝申し上げたい旨述べた。
 また,ドゥテルテ大統領から,両国の歴史的な繋がりについて,日本人はマニラ麻の栽培をダバオの地で行い地元経済を支えてきてくれた,戦中・戦後の厳しい時代もあったが,その後友好関係を促進してきており,今後両国関係を一層強化したい旨述べた。
 さらに,ドゥテルテ大統領からは,ダバオの地元の人々は日本からの支援案件を決して忘れることはない,経済・貿易のみならず安全保障面でも今後両国間の協力を進めていきたい旨述べた。

(2)海洋安全保障能力構築支援

 岸田大臣から,フィリピンの海洋安全保障能力の向上は,日本の対フィリピン支援の重要な柱の一つであり,巡視船の供与や海上自衛隊練習機の有償貸与についても進めていきたい旨述べた。また,インフラ整備支援では,マロロス=ツツバン間の2,400億円規模の鉄道事業(円借款「南北通勤鉄道計画」)の着実な実施に加え,マニラ首都圏の地下鉄等においても,ODAを活用した質の高い支援を積極的に進めたい旨述べた。

(3)ドゥテルテ大統領の訪日招待

 岸田大臣から,ドゥテルテ大統領の早期訪日を期待している旨述べた。

3 地域情勢

 地域・国際社会の共通の関心事項,特に,南シナ海に関する問題について,意見交換を行い,岸田大臣は来年のASEAN議長国であるフィリピンを最大限支援・協力する考えを表明し,両国間で地域・国際社会の課題について緊密に連携していくことを確認した。
 ドゥテルテ大統領は,フィリピンとしては,先般の比中仲裁判断について強く確認し尊重する,法の支配及び紛争の平和的解決に向けて協力したい旨述べた。

(注1)J-BIRD(Japan-Bangsamoro Initiative for Reconstruction and Development)
 元紛争地域に対する人間の安全保障・草の根無償資金協力など経済協力プロジェクトの集中的実施のための事業。

(注2)円借款「南北通勤鉄道計画」
 マニラ首都圏の南北軸の近郊と首都圏を結ぶ「南北鉄道計画」のうち,北方のブラカン州マロロス市から首都圏マニラ市ツツバンまでの約38kmの区間を新たに整備(線路の敷設や車両調達等)するもの(約2,420億円)。マニラ首都圏の交通ネットワークの強化とその深刻な交通渋滞の緩和を図り,もって投資促進を通じた持続低成長及び脆弱性の克服と生活・生産基盤の安定に寄与するもの。2015年11月,日・フィリピン政府間で交換公文の署名が行われた


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