ベトナム社会主義共和国

日・ベトナム首脳会談

平成29年6月6日

 本6日,安倍晋三内閣総理大臣は,迎賓館において,公式実務訪問賓客として訪日中のグエン・スアン・フック・ベトナム社会主義共和国首相(H.E. Mr. Nguyen Xuan Phuc,Prime Minister of the Socialist Republic of Viet Nam)と首脳会談を実施し,午後6時15分から約50分間の全体会合と,午後7時10分から約30分間の少人数会合を行ったところ,概要は以下のとおりです。会談には萩生田光一内閣官房副長官,野上浩太郎内閣官房副長官他が同席しました。また,会談後,両首脳は,「日本とベトナムの広範な戦略的パートナーシップの深化に関する共同声明骨子(PDF)別ウィンドウで開く)/仮訳(PDF)別ウィンドウで開く英文(PDF)別ウィンドウで開く)」を発出するとともに,協力文書(PDF)別ウィンドウで開くの交換に立ち会い,また,共同記者発表を行いました。

1 冒頭

 安倍総理大臣から,昨年5月以来となるフック首相の訪日を歓迎,天皇皇后両陛下の御訪問の際の歓待,及び,本年1月の自身のベトナム訪問の際の歓待に謝意を表し,頻繁な首脳間の相互訪問を通じて日・ベトナム関係は飛躍的に発展している,今般のフック首相の訪日を通じ「広範な戦略的パートナーシップ」を一層深化させたい旨伝えました。
 フック首相は,今次訪問に際しての暖かいおもてなしに感謝,安倍総理大臣との再会を嬉しく思う,日本とベトナムは政治的信頼の下で全面的に発展,天皇皇后両陛下の御訪問は両国関係を更なる高みに引き上げた,ベトナム・日関係への安倍総理大臣のご高配に心から感謝したい旨述べました。

2 二国間関係

(1)経済・経済協力

 安倍総理大臣は,フック首相の投資環境改善への強い決意を評価,工業化戦略や国有企業改革を含め協力したい,「質の高いインフラ整備」を中心に今後も官民挙げて支援する旨を伝え,今般署名された約1,000億円の支援によりビジネス機会を作り出す,引き続き様々な案件に日本の技術を活用していきたい旨を伝えました。また,液化天然ガス(LNG)と高効率石炭火力を柱とするエネルギー協力を具体化したい,日越大学や,高専の教育モデルの導入,「イノベーティブ・アジア」事業等を通じて人材育成に協力したい,政治改革についても専門家派遣,行政官向け研修枠の拡大等を通じて積極的に協力する,保健・医療分野の協力も進めたい旨を伝えました。
 フック首相からは,アベノミクスによる成果を評価,共同イニシアティブを通じ日本企業進出のための環境整備を進めたい,ベトナムのエネルギー分野や裾野産業等に対する日本企業の投資を歓迎,自動車産業を含む裾野産業育成への協力を要請する,日越大学をはじめとする高度人材育成を進めていきたい, 農業近代化や気候変動対策支援などにおいて協力をお願いしたい旨発言がありました。また,行政組織改革はベトナムとして大変重視しており,日本からの積極的な協力をお願いしたい旨発言がありました。

(2)安全保障,文化・人的交流等

 安倍総理大臣は,東南アジア,更にはインド太平洋地域の法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けベトナムと協力していきたい,護衛艦「いずも」のカムラン湾寄港やビエンチャン・ビジョンに基づく連携など防衛協力は緊密化している,巡視船供与を含む海上法執行能力向上や,捜索・救難分野の人材育成も引き続き支援する,防衛・海上保安当局間の協力や交流も一層強化したい旨を伝えました。また,日本語教育や日本型教育の普及を含め,文化・スポーツ・科学技術・人的交流を積極的に進めたい旨を伝えるとともに,技能実習制度が新制度の下で適正に実施されるよう,二国間取決めに基づき密接に協力したい,日本への留学に関する正確な情報発信等でも相互に協力したい旨を伝えました。
 フック首相からは,日本とは戦略的利益を共有するパートナーであり安保協力を強化したい,巡視船供与を含む海上法執行能力向上への支援を引き続き要請する,国防産業,国際テロ対策でも協力を進めたい等の発言がありました。また,ベトナム人実習生の受入れ拡大に感謝,増大する課題に対しては緊密に協力する旨発言がありました。更に,来年の外交関係樹立45周年に向け,観光・文化・人的交流及び地方間交流を強化したい旨発言がありました。

3 地域・国際情勢

(1)安倍総理大臣は,アジア太平洋経済協力(APEC)議長であるベトナムを全面的に支援する旨表明しました。環太平洋パートナーシップ(TPP)について,先般のハノイでのTPP閣僚会合では,TPPの早期発効に向け11か国の結束を示すことができた,ベトナムの尽力に感謝,ベトナムと連携し具体的な道筋を示せるよう議論を前進させたい旨を伝えました。また,質の高いRCEPの早期妥結に向けて協力したい旨を伝えました。フック首相からは,11月のAPEC首脳会合への安倍総理大臣の参加を心待ちにしている,TPPや東アジア地域包括的経済連携(RCEP)等についても緊密に連携していきたい旨が述べられました。

(2)両首脳は,新たな段階の脅威となっている北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止すべく,国際社会全体として圧力を強化すべきとの認識で一致しました。また,拉致問題の早期解決に向けても協力していくことを確認しました。

(3)少人数会談では,安倍総理大臣より,「自由で開かれたインド太平洋戦略」について説明し,法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けた協力を共に推進したい旨を伝え,フック首相からは,地域と世界の平和,安定及び繁栄に貢献する日本のイニシアティブを支持する旨が表明されました。また,両首脳は,南シナ海問題について,国際法に基づいた関係国間の対話及び自制の重要性について一致しました。


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