
トルコ共和国に対する円借款に関する書簡の交換
平成23年6月22日
- 本22日(水曜日)(現地時間同日),トルコ共和国の首都アンカラ市において,我が方荒木喜代志駐トルコ共和国大使と先方イブラヒム・ハリル・チャナクジュ財務庁次官(H.E.Mr. İbrahim Halil ÇANAKCI, Undersecretary of Treasury)との間で,「地方自治体下水道整備計画」及び「チョルフ川流域保全計画」に対し,総額170億900万円を限度とする円借款に関する書簡の交換が行われました。
- 対象案件の概要
(1)地方自治体下水道整備計画(127億8,400万円)
トルコ国内の人口1~10万人程度の中規模地方自治体に対し,公共事業に対する融資を主業務とするイルラー銀行を通じ,円借款を原資としたツーステップ・ローン※を提供することにより,下水道整備を促進させ,生活環境の改善及び河川等の自然環境の保全を図るものです。
(2)チョルフ川流域保全計画(42億2,500万円)
トルコ北東部に位置するチョルフ川流域において,住民参加型手法を取り入れた土壌保全,劣化森林の植生回復及び自然災害防止のための事業を支援することにより,流域住民の生計向上を図るものです。本件の実施により,流域の生態系の回復を図りつつ,二酸化炭素吸収源の拡大及び自然災害を防止するという気候変動の悪影響に対する緩和(森林の減少及び劣化に由来する排出の削減)と適応効果が期待されます。
- 供与条件(上記2.(1)及び(2)案件共通)
(1)金利:年1.2%
(2)償還期間:25年(7年の据置期間を含む。)
(3)調達条件:一般アンタイド
(※)ツーステップ・ローン
開発途上国政府に貸し付けられた円借款資金が,当該国の金融機関を通じ,複数の最終受益者に貸し付けられる形態の円借款。
【参考】
トルコはアジア,欧州の接点に位置する,面積約78万平方キロメートル(日本の約2倍),人口約7,256万人(2009年),1人当たりGNI(国民総所得)約8,730ドル(2009年)の国です。
2010年には日本とトルコの友好関係120周年を記念する「2010年トルコにおける日本年」として,トルコ国内において日本を紹介する186の行事が行われました。