報道発表

鳩山前総理の「地球の持続性に関するハイレベル・パネル」第2回会合出席

平成23年2月25日
  1. 2月24(木曜日),25日(金曜日)の2日間にわたり,鳩山由紀夫前総理は,南アフリカのケープタウン国際会議場において行われた「地球の持続性に関するハイレベル・パネル」(GSP)第2回会合に出席しました。同パネルは,潘基文(パン・ギムン)国連事務総長(Mr. Ban Ki-moon, United Nations Secretary General)が設立したハイレベル・パネルであり,タルヤ・ハローネン・フィンランド大統領(H.E.Tarja Halonen, the President)とジェイコブ・ズマ南アフリカ大統領(H.E.Jacob Zuma, the President)が共同議長を務め,ミシュリン・カルミ=レ・スイス大統領兼外務大臣(H.E. Micheline Calmy-Rey, the President and Minister for Foreign Affairs),グロ・ハーレム・ブルントラント・ノルウェー元首相(Dr. Gro Harlen Brundtland, Former Prime Minister),韓昇洙(ハン・スンス)元韓国国務総理(Dr. Han Seung-soo, Former Prime Minister),ケビン・ラッド・オーストラリア外相(The Hon. Mr. Kevin Rudd, Minister for Foreign Affairs)等,国家元首,閣僚級を含む約20名のメンバーが個人の資格で参加しました。
  2. 昨年9月にニューヨークで行われた第1回会合を踏まえて行われた今次会合においては,本年末のCOP17,さらには来年行われるリオ+20(持続可能な開発に関する国際会議)への貢献を念頭に,新たな持続可能な成長モデルを世界に提示すべく,貧困と気候変動の相互連関,経済成長とCO2排出増加を切り離すことによる低炭素成長(グリーン成長)の実現,新興国等新たなアクターの役割の拡大といった国際社会におけるパラダイムの転換,貿易や投資といった市場メカニズムを通じた民間セクターが果たすべき役割といった点について突っ込んだ議論が行われました。
  3. 鳩山前総理よりは,上記の問題意識に基本的に賛同しつつ,(1)人口増加,格差の拡大,天然資源の枯渇,エネルギー・食料・水の安全保障,自然災害等は複雑な相関関係を有しており,これらの解決には包括的なアプローチをとることが不可欠であること,(2)その中でも気候変動問題は貧困,食糧不足といった様々な地球規模課題に多大な影響を与えており,人間一人ひとりが尊厳を持つ社会を構築するために緊急に対処すべき問題であること,(3)その際には「人間の安全保障」の考えに基づく必要があり,さらに国家のみならず,市民社会,民間企業,地域コミュニティー等の参加がこうした問題の解決には不可欠であると主張しました。鳩山前総理の発言に対しては参加者から賛意が示されました。
  4. 本パネルは今後更に会合を重ね,本年中には最終報告書を発表する予定です。
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