記者会見

河野外務大臣会見記録

(平成30年5月15日(火曜日)8時46分 於:官邸エントランスホール)

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冒頭発言

(1)外務省における再生可能エネルギー100%の設定

【河野外務大臣】この度外務省は,外務省として再生可能エネルギーの使用100%を目指すRE100の認定を目指そうということにいたしました。外務省の本省,あるいは在外公館いろいろございますが,しっかりと検討して気候変動のタスクチームに会計課も入れて,外務省としてしっかり対応を検討していきたいと思っております。
 気候変動外交を謳う以上,「隗より始めよ」というのは大事なことだと思っております。また,在外公館にもそれぞれ努力をして,それぞれの在外公館で再生可能エネルギー100%を目指してもらいたいと思っております。
また,これはこれから検討しなければいけませんが,例えば,ODAの中でもこうした再生可能エネルギー100%を目指すRE100の認定を経ている企業を,何らかの形で優遇するというようなこともやれるのではないかと思っておりますので,そうしたことを含め検討したいと思っておりますし,東京にある諸外国の大使館にも是非頑張っていただきたいと思っております。
 予算の厳しい制約がある中ではありますが,外務省が旗を振ることによって霞ヶ関の他の省庁,あるいは自治体といったことがこのRE100に関心を示し,続いてくれることを大いに期待をしたいと思っております。

(2)平成30年版外交青書

【河野外務大臣】今日の閣議で,平成30年版外交青書の要旨を配布いたしました。北朝鮮による核・ミサイル開発を始め,日本を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中,我が国は,米国を始めとする各国と緊密に連携し,国際社会が直面している諸課題に積極的に対応しております。今回の外交青書では,このような国際情勢と日本外交について,主に2017年暦年の動きを記載しているところであります。

在イスラエル米国大使館のエルサレム移転

【記者】アメリカのエルサレムへの大使館の移設に関してですね,衝突が起きている。死傷者も出ていますが,これについて改めて日本政府の立場をお願いいたします。

【河野外務大臣】非常に残念なことだと思っております。関係国に是非,冷静さを保った対応をしていただきたいと思っております。式典が行われたようでございますが,日本からは出席をいたしませんでしたし,日本政府として大使館をエルサレムに移転する動きはありません。

【記者】アメリカとの立場が違うというのは,重々おっしゃっていましたが,この問題に常々関心を持っておられたかと思うのですが,どう関与を,難しい問題とは思いますが。

【河野外務大臣】アメリカ政府は,この和平プロセスに関するパッケージを提示すると聞いておりますので,その提示を待ちたいと思っております。日本としては,JAIPを始めとするパレスチナ支援を積極的にやってまいりたいと思っております。特にこのジェリコではICTあるいは物流の改善といったことを第2フェーズで力を入れていきたいと思っております。先日の四者会合では,井戸の問題あるいは専用道路の問題,解決いたしましたのでしっかりとやってまいりたいと思います。

韓国船籍タンカーによる「瀬取り」が疑われる事案

【記者】「瀬取り」対策に関連してなんですけれども,韓国船の関与の疑いがあるという報道がありましたが,事実関係をお願いします。

【河野外務大臣】自衛隊が,韓国船籍のタンカーが北朝鮮籍と近接しているというところを発見し,韓国に通報をいたしました。韓国政府が旗国として調査をした結果,「瀬取り」ではないということが分かった,という連絡をいただいたところです。

【記者】では,日本としては韓国は関与していないということを認定されたのですか。

【河野外務大臣】韓国政府からは関与していないという連絡を頂きました。

【記者】今,北朝鮮との対話が広がっていますけれども,今後も「瀬取り」対策は引き続き対応されますか。

【河野外務大臣】嘉手納基地を拠点とした有志国による「瀬取り」対策,お陰様で順調に進んでいくと思っております。また,様々な国の艦船による「瀬取り」対策支援というのも始まっておりますので,国際社会として制裁回避の動きを断固として対応していきたいと思います。

米朝首脳会談関連

【記者】米朝首脳会談の関連で,昨日テレビの放送でおっしゃっていましたが,ポンペオ長官が完全に非核化に応じれば,体制の保証や経済的な支援をおっしゃっていましたが,その歩調は,改めてですが,これは日本に合っていると言えるのでしょうか。

【河野外務大臣】ティラソン前国務長官も4つのNOという中で,体制の保証はするということを明確にしておりましたので,これは国際社会がこれまでやってきたことと何ら変わりないと思います。

【記者】そういったことを公に表明するという以上,米朝首脳会談で何か完全な非核化に応じるという見通しができているとお考えでしょうか。

【河野外務大臣】様々日米のやり取りはございますが,詳細は控えたいと思います。

インドネシア・スラバヤでのテロ事案関連

【記者】インドネシアでテロ事案が相次いでいますけれども,大臣,先般ヨルダンでのアカバ・プロセスで東南アジアの過激派について,会議に出席なさって関心があると思うのですが,イスラム教徒としては東南アジアの方が今は中東よりも多くなっている。日本としてはあの地域でのISの浸透ですとか,テロ対策というのはどのように関与していきたいと改めてお考えでしょうか。

【河野外務大臣】幼い子供まで巻き込んだ自爆テロということで,大変に憂慮しております。先般のアカバ・プロセスでもISILの影響下にあった戦闘員が,東南アジアに多く流入をしつつあるという懸念が示された中で,日本としてはこれまでも東南アジアでの過激派対策,あるいは過激的な思想が伝搬することに対する対策というものを力を入れているところでございましただけに,誠に残念と言わざるを得ないと思います。
 東南アジア,あるいは先般のアカバ・プロセスを主導したヨルダン,そうした国々と連携を再び強化して,少し過激派思想対策というものをしっかりやってまいりたいと思います。

国会審議における閣僚出席のあり方

【記者】内政,国会について伺いたいのですが,昨日は午前中は4時間近く貼り付けで質問1問でした。国際情勢激しく動いている中で,国会審議における閣僚出席のあり方についてどのように考えておられるでしょうか。

【河野外務大臣】ご質問があれば,閣僚として国会で説明をするのは当然のことだと思っておりますが,形式的なところで貼り付けになるというのは,閣僚として様々政策対応をしなければならない,あるいは役所のマネジメントをしなければならない中で,少し国会にご配慮をいただけないだろうかと常々思っているところでございます。

【記者】実際に影響というか,外交への影響というのは,お感じになるでしょうか。

【河野外務大臣】昨日は,今,お話のありましたインドネシアのテロもありましたし,エルサレムへの大使館の移転,あるいはカンボジアの総選挙の政党登録の期限,あるいはJCPOAの対策,様々課題がある中で,残念ながら昨日,またバングラデシュの外務大臣がいらっしゃって,ラカイン州のムスリムの問題に対応する夕食会というのもございましたので,課題を昨日のうちに全て役所の中で情報を聞く,あるいは決断をするということが,全てできないまま日をまたいでしまったということはございます。
 閣僚として国会へ出席してご質問に答えるという責務を果たすのは当然のことでありますが,少し形式的なところについては,21世紀型の国会運営ということを与野党で,是非ご検討いただきたいと思います。

外務省における再生可能エネルギー100%の設定

【記者】冒頭の再生可能エネルギー100%の話なんですが,電源は何にするのかとか,予算の規模ですとか,その辺の考え方は,今日の閣議でそういったことを報告されましたか。

【河野外務大臣】今日の閣議では外交青書についてお話を申し上げましたが,RE100については,省内でRE100を目指すぞということで,これから詳しい検討をするところでございますので,閣議ではまだ申し上げておりません。どのようにこのRE100を達成するのか,目標年度をどうするか,中間目標をどうするか,これは予算の制約のある中でやらなければいけないことでございますので,会計課をタスクホースに入ってもらって,そこで真剣に検討してまいりたいと思います。

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