記者会見

河野外務大臣臨時会見記録

(平成30年4月25日(水曜日)17時58分 於:ベルギー・ブリュッセル)

冒頭発言

【河野外務大臣】今日は,日本の外務大臣として初めてシリアの支援国会合へ出席するという機会を捉えて,様々な国とバイの会談を行いました。
 中東関係では,まず,ヨルダンのサファディ外務大臣と,先月,東京でもお会いしておりますが,中東和平,それからシリア情勢を含む中東情勢に関する意見交換を行いました。地域の安定にヨルダンが果たす重要な役割に鑑み,この二国間の協力を更に深めていく,ということで,申し上げました。
 それから,ヨルダンと同じ,あるいはそれ以上にシリア難民の影響を受けているレバノンのハリーリ首相と会談をいたしました。日本とレバノンの二国間関係の問題,シリア情勢などについて意見交換をし,シリアの安定のために日本が支援をしっかりしていくということを申し上げました。
 それから,イランのザリーフ外務大臣と会談をし,日本はこのJCPOA,核合意を一貫して支持をしており,全ての当事者による継続的な履行が不可欠である,ということを申し上げ,日本もこのJCPOAをイランが履行するためのトレーニングを,6月には専門家をイランに派遣をし,7月には追加議定書(AP),あるいはセーフガードについてのトレーニングを日本で行うという,今,予定にしておりますので,それをしっかりやっていきたい,ということを申し上げました。核合意をめぐる情勢の他に,北朝鮮の関係で,ザリーフ外務大臣が北の外務大臣とも会われておりますので,その様子を含め,北朝鮮問題でも意見交換をいたしました。中東の安定のためには,主要国のイランが積極的に役割を果たしていくということが重要だ,という日本の立場を申し上げました。
 EUは,モゲリーニ上級代表と会談をし、EPA,SPAの署名・締結,早期の発効に向けて,双方協力をしていこうということを確認をした他、イラン情勢,北朝鮮情勢についての意見交換を行いました。
 それから,マルムストローム欧州委員とも会談をし,保護主義の動きが広がっていく中,この日本とEUのEPAを早期に発効させて,自由貿易体制というのを堅持していかなければいけないということ,それから,WTOの重要性というものをしっかりと訴えていこうということ,これまで以上に,EPAあるいはSPAを発効させることによって,日本とEUの連携が強められていくということを確認をし合いました。非常に,シリアの支援国会合に日本の外務大臣が来たというのが,様々な国,様々な機関から高く評価をされた,ということは私にとっても非常に喜ばしいことだと思っておりますし,中東の問題に,日本が政治的にもしっかり関与していくというのをずっと申し上げておりましたが,この動きを更に強めていきたい,というふうに思っております。私からは以上です。

質疑応答

【記者】イランの核合意の関係でお伺いしますが,フランスのマクロン大統領が,トランプ大統領との会談の中で,核合意を強化するような新たな提案をしていますが,トランプ大統領は態度を留保しているようですが,イラン側は反発をしているようです。これについて,ザリーフ外相との間では何か意見交換はあったのでしょうか。

【河野外務大臣】アメリカが,やはり核合意をしっかりと維持するというのが大切だ,といのは日本,イラン,双方がそう考えております。ロウハニ大統領の反応については伺っておりますが,イランについてはこのJCPOAをしっかりと履行するということが,イランの経済発展にも非常に役立つんだということを申し上げ,先方も理解をしてくださっていると思いますが,日本としては,先ほど申し上げたように,イランがこのJCPOAを履行できるようなテクニカルなサポートを日本としてもしっかりやっていきたい,というふうに思ってます。

【記者】今日の会合の中で,参加国の中にイランやロシアも居たかと思いますが,そういった国々の主張を踏まえまして,今後のシリアの和平プロセスの見通し,大臣どう見てられますか。お願いいたします。

【河野外務大臣】なかなか,和平プロセスは一筋縄ではいかないという気がしております。シリアの問題というよりは,域外国の関与というのが,やはり大きな影響がある。しかし,我々としては,やはり,全く何の罪もなくこういう状況に7年間も置かれているシリアの難民,避難民のことを最優先に考えなければいかんと思いますし,彼らを様々な形で支援できるように,国際社会でできることはやっていかなければならないと思います。そういう意味でこの会合は非常にタイムリーだったと思いますし,日本としてもやれることをしっかりやっていきたいと思います。シリアの問題についても,政治プロセスに日本はしっかりと関与していくということを申し上げましたし,モゲリーニ上級代表からは,日本がアジアからこれに参加をしてくれたことに対して,たびたび高く評価するという話もありましたので,日本としてしっかり関与できるように努めていきたいと思います。

【記者】別件で恐縮なんですが,日本時間で明日27日に南北首脳会談が開かれる予定になっていますが,日本としては拉致問題も含めた解決というのを求めていますが,今回の会談でどのような成果を求めるかについて,改めてお願いします。

【河野外務大臣】様子をしっかり見たい,と思いますし,韓国側から状況について説明を受けることになっておりますので,それを待ちたいと思いますが,北朝鮮が国際社会が求めている核・ミサイルの放棄,あるいは拉致問題,拘束者の問題の即時解決につながるような動きを見せるかどうか,そこをしっかりと見ていきたいと思います。

【記者】北朝鮮側にですね,日本の拉致問題を解決したい,という意思がしっかり伝われば,次は日朝間という話にもなってくるという見方もありますけれども,この点についてはどのようなお考えでしょうか。

【河野外務大臣】南北,米朝の間でこの拉致問題についても提起されるということになっておりますので,北朝鮮側の反応をしっかりと見極めていきたいというふうに思います。

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