記者会見

河野外務大臣臨時会見記録

(平成29年11月8日(水曜日)18時20分 於:ベトナム・ダナン)

冒頭発言

【河野外務大臣】トランプ大統領の訪日の直後のAPECということで,非常に重要な外交の機会だったと思います。アジア太平洋地域の中で,このAPECが果たす役割は,平和あるいは繁栄の基礎となるもので,非常に大きいものだというふうに思っております。APECの閣僚会議そのものも大事ですけども,この機会を通じて,バイの会談あるいはWTOの事務局長との会談なども行いまして,大きな前進があったところもございます。また,茂木大臣がTPPの閣僚会合を始められたというふうに思っております。とにかく,この会議それからバイの会談で,自由貿易,自由な投資というのが非常に大事で,日本は自由貿易の旗手としてしっかり指導力を発揮していく,あるいは日本が指導力を発揮しているということを各国に認識をしていただけたのではないかというふうに思っております。
 APECの閣僚会議の中では,この地域の繁栄のためには自由で開かれた貿易・投資が重要だ,そして,日本は自由貿易の旗を振り続けていくぞということをかなり明確に発信いたしました。域内の貿易・投資の自由化が更に進められるべきであり,APECがその推進役になるべきだということを申し上げました。
 閣僚会議のマージンで,バイの会談をいくつかやりましたが,まず,議長国ベトナムとの外相会談では,TPP首脳会合もありますし,APEC首脳会合あるいはASEAN,こうした一連の会合の成功に向けて連携をしっかりしていこうということと,自由で開かれたインド太平洋の実現のために,日本とベトナムで連携をしていく,あるいは北朝鮮,南シナの情勢についても意見交換をいたしました。それから昨晩,オーストラリアのジュリー・ビショップ外務大臣とワーキングディナーをやりまして,日豪の両国関係の重要性を再確認すると同時に,北朝鮮を始めとする地域情勢について,かなり突っ込んだ意見交換ができました。もうビショップさんとは何度目かの会合ですので,かなりお互いいろんなことがわかった上での議論で非常に良かったと思います。それから,WTOの事務局長との会談においては,今年12月の第11回のWTO閣僚会議の成功に向けて,日本もきちんと協力をしていきたいということを申し上げました。この他に,タイ,ブルネイ,パプアニューギニア,カナダ,ペルー,ニュージーランドの外務大臣との会談を行いました。私の方からは以上でございます。

質疑応答

【記者】北朝鮮問題を巡って,日米韓が連携していく流れの中で,昨日韓国で開かれたトランプ大統領を歓迎する晩餐会で,元慰安婦の女性の方が招待されていたりですね,メニューの中に独島と向こうが呼称する場所で捕れたエビが食材に含まれていたりといったことがあったわけですが,大臣の受け止めをお願いします。

【河野外務大臣】北朝鮮危機の中で,特に日米韓の連携が大事だという時期にあって,また国連総会などの場で韓国の康長官と未来志向の日韓関係をしっかり築いていこう,二人でリーダーシップを取ろう,と言ってる中でのこういうことでございますので,これは極めて遺憾に思っております。ちょうど日本と韓国は,APEC閣僚会合も席が隣同士でしたので,韓国から参加しているユン・ガンヒョン大使にですね,康長官に向けての私のメッセージを伝えてくださいということで申し上げました。大使はきちんと伝えますということでございましたので,今後それをきちっとフォローしていきたいというふうに思います。

【記者】どういったメッセージを伝えられたのでしょうか。

【河野外務大臣】メッセージの中身については,この場で申し上げるのはあまり適切ではないと思いますが,しっかりフォローしていきたいと思います。

【記者】それは抗議というような内容なのでしょうか。

【河野外務大臣】抗議という面も含みますが,それだけでなく様々申し上げなければいけないことをしっかり今回伝えたつもりです。

【記者】それに対して韓国側の反応はいかがだったでしょうか。

【河野外務大臣】きちんと伝えますということでした。長官は大統領と一緒にインドネシア経由で入ってこられますので,きちんと伝えると,ただ私(大臣)は今晩帰りますので,直接お目にかかれないわけですが,どこかでこれはきちんとフォローしていきたいと思います。

【記者】今回の韓国の報道がですね,昨夜の夕食会の報道が,日本が年内開催を目指している日中韓サミットの開催にどのような影響を及ぼすとお考えでしょうか。

【河野外務大臣】日中韓はきちんとやりたいというふうに思っておりますので,韓国もそれに影響が出るようなことはないだろうというふうに思っております。

【記者】今日は韓国側に対してどのようにお伝えになったかと明らかにしないということでしたけれども,2015年末の日韓合意の履行を改めて求めたということでよろしかったでしょうか。

【河野外務大臣】メッセージの中身については申し上げるのは適当ではないというふうに思いますが,きちんと今日申し上げたことをフォローアップしていきたいと思います。

【記者】昨日からのバイ会談で,幾度となく「インド太平洋戦略」の話をされてきましたけれど,具体的にですね,これから「インド太平洋戦略」の具現化に向けて,日本はどのようなリーダーシップを取っていきたいとお考えですか。

【河野外務大臣】この地域の自由で開かれた貿易・投資というのは世界経済の発展のためにも非常に大きな役割を果たすことになると思います。そういう意味で,この海洋の航行の自由というのは,全ての国の経済の発展にとっての,いわば「国際公共財」の役割を果たすことになると思いますので,きちんと法の支配の下での航行の自由,あるいは質の高いインフラを通じた連結性の確保,あるいはこの沿岸諸国の,何と言うのでしょうか,海賊その他テロ含めたものに対する対処能力の向上ということを,日本としては諸外国と連携してきちんと実現をしていきたいと思います。

【記者】今日のバイ会談では,カナダ,ペルー,ニュージーランドと,どちらかというとこう,TPPの話題がメインだったのかなという気がするのですけども,ニュージーランドは政権交代があって,TPPに関してどちらかというとこう,消極的なのかなという感触ですけど。

【河野外務大臣】全くそんなことはないというふうに思います。TPPの件に関しては,茂木大臣が今朝の朝食会からいろいろと動いていらっしゃいますが,大筋合意に向けて着実に動いているのではないかというふうに認識をしておりまして,ニュージーランドも今日,政権ができて12日目と外務大臣がおっしゃっておりましたが,非常に前向きに対応してくれているというふうに思っております。

【記者】先ほど,韓国の代表団へのメッセージを明らかにしないということでしたけれども,その中での日中韓のサミットの開催についてのメッセージというのは,これは含まれているのでしょうか。

【河野外務大臣】中身については申し上げるのは差し控えたいと思います。

【記者】APECの閣僚会議での共同声明なんですが,保護主義的な動きを強める米国に対して,何らかの文言の修正なり配慮なりという,そのような動きはあったでしょうか。

【河野外務大臣】今まだ調整をしてるんだろうと思いますので,それを尊重する。まだ結果を聞いていませんので。

【記者】そういう声は上がらなかったでしょうか。

【河野外務大臣】様々前向きな議論が行われているというふうに聞いています。

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