記者会見
岸田外務大臣会見記録
(平成28年10月18日(火曜日)8時40分 於:官邸エントランスホール)
北朝鮮関連
【記者】まず北朝鮮ですが,弾道ミサイルの発射,失敗したというふうに米韓で発表されています。国連も非難声明を発出しておりますけれども,受け止めと,こうした相次ぐ脅威を高める行為について,日本としての独自制裁,また日米韓とどうやって歩調を合わせていくかについてお願いします。
【岸田外務大臣】ご指摘の点については,日本時間で18日未明,ニューヨーク時間で17日午後,国連安保理において弾道ミサイル発射を非難し,そして安保理決議等を遵守することを求めるステートメントが発出されました。これは安保理として一致して北朝鮮に対して強い姿勢,こうした挑発行動を容認しないという強い姿勢を示すものであると考えます。是非,我が国としても引き続き,安保理の場において関係国とも連携しながら,新たな決議,採択に向けて努力をしなければならないと考えます。
そして我が国独自の措置についても引き続き,検討を続けています。タイミング等も含めて,国際社会の動きを見ながら考えていかなければならないと思います。いずれにせよ,北朝鮮に対して国際社会が一致して強いメッセージを発し,挑発行動を自制し,そして安保理決議等を履行するべく促していかなければならない,そのための強い圧力が重要であると考えます。
ドゥテルテ・フィリピン大統領の中国訪問
【記者】フィリピンのドゥテルテ大統領が,今日から中国を訪問するんですけれども,南シナ海をめぐる問題の対応が焦点となり,注目されるのですけれども,その後日本にも訪れる予定になっています。日本としてどのようにフィリピンに対して語りかけたいかということと,アメリカとの関係がちょっとぎくしゃくしているような動きもある中で,日本としてどのようにアプローチしていくかと,その点について…。
【岸田外務大臣】南シナ海の問題は,国際社会全体の問題であると考えています。是非,開かれた自由で平和な海を実現するために,努力をしなければならないと考えます。そのためにフィリピンを始め,国際社会としっかり連携をしていかなければならない,このように考えます。
そしてドゥテルテ大統領は,中国を訪問されるわけですが,まず中国においての動向について,しっかり注視をしていきたいと思います。その上で我が国として,先ほど申し上げたような自由で平和で開かれた海,実現のためにどうあるべきなのか,適切な対応を考えていきたいと思います。
日露関係
【記者】明日19日で,日ソ共同宣言から60周年になります。長く停滞していた問題ですけれども,年末の日露首脳会談を控えて,改めて解決への意気込みをお願いします。
【岸田外務大臣】おっしゃるように,明日で日ソ共同宣言60周年,国交が回復してから60周年経つわけですが,そもそも第二次世界大戦が終わってから,71年経った今日に至るまでも,ロシアとの間において平和条約を結ぶことができていないということ自体,異常な状況であるということ,これは両国首脳間で一致をしています。是非,こうした状況に対して政治対話を積み重ねながら,国益に資する形で日露関係を前進させて,北方領土問題を解決し,平和条約を締結する,こうした努力を続けていかなければならないと考えます。
12月15日にはプーチン大統領の訪日も予定されています。是非,こうした訪問においても成果が上がるように努力を続けていきたいと思います。
自民党総裁任期延長
【記者】自民党の方では,総裁任期延長の議論が大詰めを迎えています。総理を目指している派閥会長のお立場として,改めて総裁の任期についてどのようにお考えでしょうか。
【岸田外務大臣】総裁の任期については議論が行われていると承知をしています。議論に注目をしています。