記者会見
岸田外務大臣会見記録
(平成27年6月26日(金曜日)8時39分 於:官邸エントランスホール)
冒頭発言―「外務省伊勢志摩サミット準備会議」の設置及びG7外相会合の広島開催
【岸田外務大臣】本日の閣議において,「伊勢志摩サミット」の件が取り扱われました。本件全体については,後ほど官房長官から説明があると承知をしておりますが,外務省としては,「伊勢志摩サミット」の開催について万全を期すべく諸準備に取り組む考えです。そのために,本日,私,外務大臣の下に「外務省伊勢志摩サミット準備会議」を設置しました。
また,本日の閣議について,外務省に関連する部分を紹介いたしますが,総理から,外務大臣会合を広島で開催するとのご発言がありました。
私(大臣)としても,広島市は,海と山に囲まれた美しい自然,豊かな文化と長い歴史を有しており,また,原爆投下から蘇った「平和」と「希望」の象徴であることから,主要国の外務大臣が胸襟を開いて率直に議論し,世界の平和,繁栄,そして未来への希望の想いを発信する場として,相応しい開催地であると考えます。
外務省としては,外務大臣会合を含め,サミットの成功に向けて,関係省庁及び三重県,広島県,広島市といった開催地の自治体とも連携しつつ,全力で取り組んでまいります。
日韓首脳会談
【TBS 深井記者】日韓についてですけれども,昨日,尹炳世(ユン・ビョンセ)外相が「日中韓の際に日韓の首脳会談を自然に行うのがいい」というような発言をされていますけれど,大臣,これについてその機会をとらえての開催が望ましいとお考えでしょうか。
【岸田外務大臣】日中韓サミット,あるいは日韓首脳会談については,まだ具体的な日程,何も決まったものはないと承知をしていますが,従来から我が国としましては対話のドアは常にオープンであるということで,こうした対話,あるいは意思疎通の機会,これは重視されるべきだと申し上げてきました。
是非様々な機会をとらえて,こうした対話の機会を持つことは好ましいことであると思います。
日朝関係
【TBS 深井記者】日朝ですけれど7月4日に1年という期限を迎えるということですけれど,大臣としては7月4日という日が1年という期限なのか,もう少し幅広に捉えていらっしゃるのかいかがでしょうか。
【岸田外務大臣】いずれにせよ,何か具体的な期限といったものが定められているものではないと承知をしております。昨年9月に北朝鮮側からも調査については1年程度という発言があった,こういったことは承知をしております。
そうした状況の中で,我が国としましては,こうした調査の結果については速やかに調査を行って,その結果を正直に迅速に通報するべきであるということ,従来から申し上げてきましたが,是非,北朝鮮側にも前向きな建設的な対応を迅速に行ってもらいたいと思っておりますし,訴えていきたいと考えています。
自民党の若手勉強会及び山本幸三議員の国会会期延長に関する発言
【共同通信 蒔田記者】昨日,自民党内の若手の会合で安保法制等の報道のあり方などについて広告主に働きかけて規制すべきという意見が出たのですが,この受け止めと,山本幸三氏が国会会期延長に批判的な形の発言をしましたが,この2点,受け止めをお願いします。
【岸田外務大臣】若手の勉強会の発言については報道は承知しておりますが,その場におりませんので,どのような発言だったのかは承知をしておりませんので,具体的なコメントは控えたいとは思いますけれど,いずれにしましても報道の自由は大切であると認識をいたします。
それから山本幸三さんの発言については昨日,私(大臣)はその場におりました。
こうした様々な発言,意見,自由な発言,意見については尊重されるべきと思いますが,いずれにせよ,こうした様々な意見を聞きながら,丁寧に平和安全法制の議論を進めていくべきであると考えています。
日印原子力協定
【中日新聞 宮尾記者】インドとの原子力協定の交渉で日本が再処理の包括的事前同意を与えるという報道がなされていますが,これは事実でしょうか。
【岸田外務大臣】全く聞いておりません。