記者会見
佐藤外務報道官会見記録
(平成26年11月5日(水曜日)16時35分 於:本省会見室)
米国中間選挙
【NHK 栗原記者】米国の議会で中間選挙がありまして,野党,共和党がこれまでの下院に加えて,上院でも多数派になった模様です。この受けとめと,今後,日本の政策などに与える影響についてお聞かせいただければと思います。
【佐藤外務報道官】今の,中間選挙の開票結果がおおむね明らかになりました。こちらの時間の14時時点で,上下両院とも共和党が過半数を獲得したというように承知しております。米国の内政にかかわる事項ですので,日本政府としてコメントをするのは基本的には差し控えたいと思いますけれども,日米同盟ということで言いますと,これは我が国の外交の基軸ということでございます。昨今,アジア太平洋での安全保障環境が厳しくなりつつあるという状況の中にあっては,これはますますもって重要性が高まっているというように認識しております。日米の両国は,安全保障,経済を始めとしまして,いろいろなあらゆる分野で連携を深めてきているところですけれども,今後ともこういった協力・協調関係を強化して,地域や世界の安定・平和に貢献していきたい。こういうように考えております。
【NHK 栗原記者】追加してなのですけれども,米国議会の承認とかにかかわるものとして,やはり条約ですとか予算とかいろいろありますが,日本に関連しそうなものというのは何か想定されているものはありますでしょうか。
【佐藤外務報道官】これはおっしゃるとおり,米国が外交政策を展開する上で議会との関係というものは大切であるというように承知しております。それはこれまでもそうでしたし,今後もそうであろうと思われます。
【NHK 栗原記者】何か具体的な,例えばTPPとか。
【佐藤外務報道官】特に今,この時点で,TPPにつきましては,これは最終段階ということで,今,一生懸命交渉しているところでありまして,立場についてはこれまでと同様,日本としては国益を最大限に実現していけるように,引き続きしっかりやっていきたいというように考えております。
朝鮮総聯中央本部の土地・建物の売却
【NHK 栗原記者】別件なのですけれども,競売にかけられていた朝鮮総聯の土地と建物なのですが,最高裁で高松市の企業への売却の決定が下されました。この受けとめと,あと今後,今,日朝協議等が行われていますけれども,こうした北朝鮮との協議に与える影響についてどのようにお考えか,お考えをお聞かせください。
【佐藤外務報道官】この件に関しましては,これまでも政府として申し述べておりますけれども,裁判所のもとで行われております手続ということで,政府としてのコメントは差し控えてきておりますし,今般につきましても差し控えさせていただきたいと。このように思います。