記者会見

佐藤外務報道官会見記録

(平成26年10月22日(水曜日)16時37分 於:本省会見室)

慰安婦問題(クマラスワミ元特別報告者への説明)

【共同通信 水谷記者】外務報道官の会見でお聞きするのが適切かどうか,ちょっとわからないのですが,先日,人権人道大使のお立場でニューヨークに行かれて,元特別報告者の方に会われて,慰安婦の問題で,その報告書について修正を求めたということがあったと思うのですが,そのときのやりとり等を可能な範囲でご紹介いただければと思います。

【佐藤外務報道官】そのときのやりとりにつきましては,これまで政府として会見あるいは国会でご説明しておりますので,新たに足すことはございません。基本的に,先方は報告者の立場を離れて,修正する等のことをする立場にはないという旨の反応でございました。政府としては,客観的な正しい事実が理解されるように,引き続き適切な機会を捉えて努力を続けていきたいと思っております。

【時事通信 松本記者】今の質問に関連してですが,その報告者の方のお答えは,報告者の立場を離れて,修正する立場にないというご回答だったとのことですが,その趣旨としては,推測になってしまって済みませんが,日本政府の求めに対して必要ないという理由ではなくて,あくまでもそういう立場にないから修正等に応じられないという説明だったという理解でよろしいのでしょうか。

【佐藤外務報道官】そうです。特別者の任を離れていて,修正する立場にはないという反応でした。

【時事通信 松本記者】それに対して,大使のほうからは,またどういうお答えといいますか,対応をなさったのでしょうか。

【佐藤外務報道官】これは今般,朝日新聞の関連での新たな動きを改めて説明すると同時に,これまでの我が国政府の取り組み,これは報告書が作成されて以降,アジア基金の話も含めまして誠実に対応してきた,そういう取り組みも含めて説明をいたしました。

【時事通信 松本記者】では,報告者の方がそういう対応をなさったということで,今後,その報告書の扱いに対して,日本政府としてはどう働きかけて,どう取り扱っていく方針なのでしょうか。

【佐藤外務報道官】これは先ほども申し上げましたけれども,報告書に盛られた事実関係あるいは法律的な議論,この部分については政府として留保しているところではあったわけですが,このたびの展開も踏まえて,これは一層しっかりと説明をしていく必要があるというように認識しております。

記者会見へ戻る