記者会見

佐藤外務報道官会見記録

(平成26年10月1日(水曜日)16時39分 於:本省会見室)

冒頭発言-国際協力60周年特別広報キャンペーン

【佐藤外務報道官】国際協力60周年特別広報キャンペーンの展開につきまして,一言申し上げます。
 お手元にも資料が渡っていると思いますけれども,今年2014年は日本がコロンボ・プランに加盟しまして,ODAを開始してから60周年の節目に当たります。加盟した日が10月6日だったのですけれども,この日を国際協力の日と定めておりまして,10月6日を中心に,国際協力60周年広報キャンペーンを展開しています。
 キャンペーンの一環として,国際協力60周年特別番組『僕らが世界にできること』。これはTOKYO MXテレビとニコニコ生放送で同時放映。それから,特設ウエブサイトの開設。そして,都内のイベント施設でありますニコファーレでの音楽イベントの開催。それから,六本木駅などでの広告ポスターの掲示。今日持ってきましたけれども,お手元の皆様の資料の後ろのほうにもこちらの縮小版がありますが,雑誌の『BRUTUS』で国際協力についての特集がございます。これらを実施あるいは予定しております。
 六本木駅はエスカレーター,斜めに上る,あるいは下るときに,壁にポスターが張ってあるようであります。こういったキャンペーンは,さまざまなメディアを通しまして,より身近でわかりやすい形で国際協力あるいはODAに関する情報を発信しまして,多くの方々,特に若い方々に知識・理解を深めていただくというのを目的としております。
 ちなみに毎年,この10月6日にちなんでやっておりますグローバルフェスタ。これは今年も4日,5日と,今週末ですけれども,日比谷公園で行われますので,どうぞ,ご関心の向きは取材などをよろしくお願いいたします。

日朝協議

【共同通信 高木記者】先ほど,拉致被害者家族会の事務局長の増元さんが,瀋陽での協議の結果について政府側から説明を受けた後,取材に応じまして,家族のほとんどが,今回の訪朝にはリスクがあるので,勝算もなさそうだし,行く必要はないのではないかと,反対の意向を表明したということなのですけれども,これに対しての受けとめをお願いします。

【外務報道官】引き続き,拉致の問題が政府として最重要課題である,ということで,先方,北朝鮮側からの包括的かつ全面的な調査,その結果の速やかな通報というものを強く期待しているところであるのですけれども,今回の北朝鮮側の説明を踏まえまして,調査の現状や結果を把握すべく,引き続き最善を尽くす。とこれが基本的な考え方であります。今,おっしゃられた家族会のご意見も参考にさせていただきつつ,政府全体として早急に今後の対応の具体的な中身について検討を始めております。

【共同通信 高木記者】今,早急に検討されるということでございましたけれども,大体いつごろまでに結論を出されるご予定でしょうか。

【外務報道官】早急にということで,現時点ではそれを超えて具体的にいつごろということを,今,申し上げる状況ではございませんけれども,早急に検討していくということで検討を始めたところでございます。

【共同通信 斎藤記者】今の外報官の発言にもありましたけれども,記者の方から質問があった増元さんの発言内容,これを踏まえた上で発言されているのでしょうか。

【外務報道官】そうです。

日韓次官戦略対話

【共同通信 斎藤記者】本日,日韓次官級戦略対話,今,飯倉公館でやっていますけれども,外務省として,この戦略対話,どのように意義と役割を認識しているか。更に今後,日韓関係の発展にどのように見据え期待しているかについてコメントをください。

【外務報道官】日韓次官戦略対話というのは,名前にもありますように,戦略対話ということで,二国間,日韓関係,あるいは北朝鮮問題を含む地域情勢,そして,国際社会における幅広い課題,これらについて戦略的な観点から忌憚のない意見交換を行うものということでやってきておりまして,今回が13回目となります。
 両次官の間で,活発な議論が今まさに行われていると承知しております。日韓関係につきましては,ミャンマーに引き続いてニューヨークでも外相会談が行われるとか,そういう前向きな動きもございます。そして,ニューヨークでの日韓外相会談でも確認されましたけれども,日韓間で政治レベルでの意思疎通の継続,深化,これは引き続き重要であるということでありますので,次官による戦略対話も含めまして,意思疎通が継続し日韓関係が深化する,ということは極めて大事なことであるというように考えております。

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