記者会見

岸田外務大臣会見記録

(平成26年2月21日(金曜日)8時40分 於:官邸エントランスホール)

ソチ・オリンピック

【日本テレビ 中村記者】浅田真央さんの演技は観られましたか。

【岸田外務大臣】本日の朝,いろいろな報道番組で拝見しました。大変気持ちのこもった素晴らしいフリーの演技であったと受け止めています。

森元総理の発言(北方領土問題)

【日本テレビ 中村記者】森元総理が,昨日講演で北方領土の一部をロシアと共同管理したらどうかというようなアイデアを披露されていましたけれども,大臣も訪露を控えているわけですけれども,こういったアイデアについて,どう受け止めていらっしゃいますでしょうか。

【岸田外務大臣】我が国としては,北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する,この基本的な方針,これは堅持しています。そして,おっしゃるように様々な解決策についていろいろなご意見,議論があるわけですが,政府の立場で具体的な解決策に触れるということになりますと今後の交渉にも影響が出ることも考えられますので,具体的なことについては,コメントは控えなければならないと考えます。

河野談話

【朝日新聞 菊地記者】従軍慰安婦に関する河野談話についてお伺いします。昨日の国会答弁で,石原元官房副長官の答弁の中で,談話作成過程の日本政府,日本軍の強制性について,当時裏付ける資料がなかったというように証言されましたれども,このことで,河野談話の信憑性が揺らぐと大臣はお考えになりますでしょうか。

【岸田外務大臣】河野談話については,昨日衆議院の予算委員会でやり取りがありました。基本的にこれは官房長官談話ですので,考え方,対応につきましては,昨日菅官房長官から答弁をさせていただいたとおりであると認識をしております。

【朝日新聞 菊地記者】菅官房長官の会見の中でも,長官は触れましたけれども,元慰安婦の証言ですとか,談話の作成過程について機密を保持する中で検討したいとおっしゃられましたけれども,これは再検証する必要性があるという認識で長官はおっしゃったと,大臣はお考えでしょうか。

【岸田外務大臣】官房長官の発言,考え方については官房長官自身が言っておられるとおりだと思います。

【朝日新聞 菊地記者】大臣は検証し直すという必要性については,どうお考えでしょうか。

【岸田外務大臣】河野談話につきましては官房長官談話ですので,菅官房長官の発言に尽きると思っています。

在日米軍基地の環境調査に関する協定

【共同通信 高木記者】在日米軍基地の環境調査に関する協定の事務レベルの初協議が開かれましたけれども,次回東京で開かれるということですが,だいたいいつ頃開かれるご予定か,あと,最終的にいつ頃までの合意を目指されるのか,ご見解をお願いします。

【岸田外務大臣】次回の具体的な日程,私(大臣)自身は,具体的な日程が決まったという報告は受けておりません。
 しかし,是非,この問題については,地元の要望もあります,できるだけ早い時期にしっかりとした結論を出していかなければならないと考えています。
 早期の交渉をできるだけ進め,そして,早く結論を出すという点につきましては,先日訪米した際に,日米外相会談等においても一致をしているところです。
 できるだけ努力をしたいと思っていますが,今後の見通し,結論の時期等も含めて具体的なものは,まだ交渉が始まったばかりですから今の段階で申し上げるのは難しいと思っています。

森元総理の発言(ソチ・オリンピック)

【時事通信 島矢記者】昨日,森元総理が浅田真央選手に対して「大事なときにいつも転ぶ」というような発言をされたのですけれども,この発言についてどのようにお考えですか。

【岸田外務大臣】その発言につきましては詳細を確認しておりませんので,どういった話の流れの中で,そういうことをおっしゃったのか確認しておりませんので,今すぐに何か申し上げるのは控えます。

総理周辺要人による発言

【テレビ朝日 藤川記者】衛藤総理補佐官が米国の靖国に関する失望したというコメントに対して,こちらが失望したというようなコメントをしたりですとか,あと,本田参与がウォールストリートジャーナルのインタビューを受けて,その結果について,また釈明をされたりですとか,総理の周辺からそういったいろいろな反応が出て,それを総理が国会でたずねられて釈明をされたりという場面が続いていることについて,政権に与える影響はどのようにお考えになりますか。

【岸田外務大臣】衛藤さんの発言については,個人的な発言であるということで撤回をされたと承知をしております。
 靖国参拝問題については,総理がおっしゃっているように丁寧にしっかりと説明をしていく,こうしたことであると承知をしております。
 様々な発言についても,我が国の基本的な考え方,外交政策,あるいは歴史認識,これは変わっていないわけですので,しっかりと真意は説明した上で,こうした問題が外交問題化,あるいは政治問題化しないように努めていくのが外務大臣の立場,役割であると考えています。

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