記者会見

佐藤外務報道官会見記録

(平成25年11月27日(水曜日)16時41分 於:本省会見室)

冒頭発言-平成25年度「海外安全・パスポート管理促進キャンペーン」の実施

【外務報道官】平成25年度「海外安全・パスポート管理促進キャンペーン」を,この12月1日から来年3月31日まで実施します。
 このキャンペーンは,毎年,年末年始の休暇,それから,卒業旅行等で多くの方が海外旅行を計画されるタイミングでありますこの時期,特に2月20日というのは「旅券の日」です,これに合わせ行っているものです。
 海外旅行,滞在に際しての事前の情報収集,安全対策,それからパスポートの適切な管理の重要性に広く関心を持っていただくということを目的としています。
 今年度は,タレントの剛力彩芽さんをイメージキャラクターとして起用いたしまして,交通機関,旅行代理店や国内の主要な国際空港等におきましてポスターの掲出やインターネット広告等を通じた広報活動,これを展開する予定であります。
 最近も海外で多くの事件事故,自然災害が報道されております。海外の日本人の方々,在留邦人,長期滞在者及び永住者,それから,短期の渡航者,滞在者とも増加しており,こうした事件や事故,事前災害に巻き込まれる可能性も高まっております。在外の日本の大使館,総領事館などが扱った邦人援護対処数も昨年度,実際に2万人を超えました。海外で犯罪や危険に巻き込まれないようにするためには,「自分の身は自分自身で守る」という意識を持つことが最も重要であります。
 海外安全パスポート管理促進キャンペーンを通じて,まず,こうした意識を持って一人一人が渡航先において犯罪・治安などに,どういうことが想定されるのか,情報を事前に入手していただいた上で,適切な安全対策を講じるということの重要性,それから国際身分証明書であるところのパスポートの国の内外における管理徹底の重要性,こういったことを呼びかけまして,多くの方の海外旅行や滞在が安全で安心なものとなるように期待しております。

領土保全に関する発信資料

【フリーランス 安積氏】尖閣・竹島の動画についてお伺います。 これらは10月にアップされまして,かなり再生回数がふえております。特に竹島については,英語版とも,かなり回数が増加している状態なのです。 在外公館のホームページなのですけれども,ソウルの日本大使館のホームページには,尖閣のところに飛ぶ,要するにクリックできるところがあるのですが,竹島はありません。ちなみに,北京の日本大使館のホームページは,尖閣も竹島も飛ぶことができます。それから,日本の韓国大使館のほうは,竹島問題についてクリックすればちゃんと動画のほうに移るというか,そういうようなところがあるのです。
どうして,ソウルの日本大使館のホームページだけ竹島が抜けているのかという理由と,あと,抜けていたら,これはかなり大きな過失だと思うのですけれども,これについてご所見をお伺いしたいと思います。

【外務報道官】今のご指摘の,ソウルの日本大使館のホームページにおいて,そういうことになっているか否か,私,今,事実関係を持ち合わせておりません。申しわけありませんが,調べまして,確認した上で連絡をとらせていただきます。

中国による防空識別圏の設定

【朝日新聞 円満記者】中国による防空識別圏の設定問題ですけれども,日本の立場というか,対応について教えてください。例えば韓国であるとか,ASEAN諸国との協力というのはこれからあるのでしょうか。その辺を教えてください。

【外務報道官】中国による防空識別圏の発表に関する立場につきましては,累次,機会を設けて政府のほうから説明させていただいているわけなのですけれども,今のご質問は関係国との連携ということだと思います。これは常時,関係国との連携をとりながら対応を進めております。一部報道に出ております米国のみならず,いろいろな国と連携をとりつつ進めております。
一々について,今,ここで申し上げるということはございませんけれども,韓国を含めまして,関係国というのは,ほかにもオーストラリアですとか,ASEANの国々ですとか,あるいは世界のほかの国々につきましても,いろいろと連絡・調整・連携をとりながら進めてきておりますし,これからも引き続き,そのようにしたいと思っております。

【フリーランス 安積氏】この防空識別圏の設定については,ことしの2月に中国の新聞の『環境時報』のほうで論文が提出されていて,それは日本語訳もあったので,私も読んだ記憶があるのですが,こういった事前に予告をしているような向こうのPRというか,そういったものがあったと思うのですけれども,そういったところの把握で準備されていたということはなかったのでしょうか。

【外務報道官】その個別具体的な論文については,私個人は知りませんでした。政府の部内でいろいろと常時,アンテナを張って情報収集活動をしているということは申し上げていいと思いますけれども,私自身はそれは読んでおりませんので,それについてはコメントできません。

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