記者会見
岸外務副大臣会見記録
(平成25年10月31日(木曜日)17時31分 於:本省会見室)
冒頭発言-就任挨拶
【岸副大臣】皆さん、こんばんは。9月30日に外務副大臣を拝命いたしました、岸信夫です。どうぞよろしくお願いいたします。
2週間前が最初の会見の予定でしたけれども、公務等の予定が重なりまして、今回が最初の記者会見ということになります。
所掌でございますけれども、三ツ矢副大臣と手分けをしているところでございますが、私の方は北米・中南米、中央アジア、ロシア等を含みます欧州、そして中東、また安全保障、軍縮・不拡散、科学技術分野等の課題も入ってまいります。広報文化、領事局等ということになると思います。
非常に我が国の外交・安全保障は大変複雑かつ厳しいものになっておるわけでございますけれども、その中で、今、アベノミクス、我が国の経済を強くしていく中で、外交発信力も強化をしていかなければいけないと思います。また、国際社会の中で日本に対する期待感も高まっており、それに対する貢献もしっかり応えていかなければいけない大切な時期に差しかかっていると思っております。
三ツ矢副大臣、また3人の政務官とともに岸田外務大臣をしっかりお支えをして、外交に全力で傾注してまいる所存でございます。
最初に私、参議院で1期と少しございました。その中でも参議院の外交防衛委員会にも所属をし、また、沖縄・北方特別委員会の委員長も務めさせていただきました。昨年の12月に衆議院の選挙で初当選をさせていただきまして、これまで自民党の外交部会長を務めさせていただいたわけでございます。そういうことで、これまでも外交・安全保障分野でもいろいろとかかわってきたわけでございますけれども、そうした経験をしっかり生かしてまいりたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
日米関係
【朝日新聞 菊地記者】副大臣、昨日、山口県を訪れて、普天間配備のKC130移駐に関して地元に伝達されていますけれども、沖縄の基地負担軽減についてお伺いしたいのです。
まず、今回の移駐については普天間の移設が前提となっておりますけれども、副大臣、今後、辺野古移設に向けて地元にどう理解を求めていくのかが1点。
あと、今、名護市長選挙をめぐり基地容認と見られる2人が立候補を表明していますが、これは保守分裂選挙の可能性もあって、菅官房長官は一本化が望ましいと発言されていますが、副大臣から見てどうお考えになられているか。また、辺野古移設への影響についてお考えをお願いします。
【副大臣】今のご質問でございますが、昨日、岩国市、そして山口市を訪問いたしました。これは先般行われました日米の2+2の結果につきまして、岩国基地の地元に対して説明をし、特に岩国基地関連の部分についてご理解をいただくことを目的として、外務省の私と、防衛省の木原政務官とともに訪問した次第です。
主にKC130の移転・移駐について、議論がございました。来年の6月から9月を目処に移駐を進めると。こういうことでご報告をさせていただいたのですけれども、地元からは、今、話があったように、普天間の移設が決まらないうちに先行して移駐するということはまだ認められないと。これは岩国市も山口市もそうなのですが、沖縄の、特に普天間の移設の条件が整った上でKC130の移駐を受け入れるというのがこれまでのスタンスで、今、そのスタンスには変更はないという回答でありました。
KC130の移駐自体はSACOの合意です。それは、やはり沖縄の地元負担軽減ということが一つのポイントであったわけですから、ここをきちんとご理解を、特に沖縄の方には皆さんにご理解をいただかなければいけないと思いますし、その上で普天間の移設、普天間の危険の除去というものはまさに我々が目指しているところでありますので、これが出来ますように、これからも地元の、沖縄の皆さんのご理解を得るべく努力をしていきたいと思っております。
その中で、山口県の皆さんにも、基地の負担軽減というものは沖縄だけの問題ではなくて、岩国も含めた米軍基地所在地、それぞれあると思います。それぞれのところでの負担軽減というものがやはり入ってくるのだと思います。そういう意味でご理解をいただいていきたいと思っています。
それから、名護の市長選の件であります。今、新しくそういう形で候補が出られるということだと思いますけれども、基本的には地元の皆さんの候補者調整に期待することになると思います。やはり、今、2+2でも辺野古沖というものが普天間の移駐先として唯一のオプションということでございます。ですから、そこで名護市のご理解をいただかなければいけないと思っていますので、その体制をぜひ作っていけるようにしていただきたいと思っています。
安倍内閣の安全保障政策
【共同通信 斎藤記者】副大臣が冒頭で触れられた発信力強化に関連して一点お伺いしたいのですが、ご案内のとおり、今、安倍内閣、安全保障政策を大きく見直そうということで取り組んでおられるのですが、例えばNSCの創設、これは集団的自衛権行使、容認に向けた議論ですね、こうした取り組みを国際社会にどういうように説明し、そして、支持を得ていくかというのが一つのポイントではないかと思いますが、そうした中で、日米2+2の際に米国は集団的自衛権に向けた取り組みを歓迎すると、明確に表明されたわけですが、それ以外の国、副大臣が所管されている国、あるいは所管されていない国でも情報があればご呈示いただければ有り難いのですが、どういうように説明をして、どの程度理解を得られているのか、この点について所見をお願いします。
【副大臣】今、ございましたとおりですけれども、2+2の中で、米国からも賛同を得られたと、しかも、この2+2は東京で行われたということで、日本から世界に向けての発信という意味では非常に強いものがあったのではないかなというようにも思っています。
安倍総理がこれまで外交日程をこなされる中で、総理の掲げております積極的平和主義、この説明をそれぞれの地域で、それぞれの国のリーダーたちに語ってこられました。そうした中で、それぞれの国、あるいはリーダーの皆さんからは、例えば、この安倍政権が少し右によっているのではないかと、そういうような報道もあったのだと思うのですけれども、そういったことではなくて、日本が目指しているところというものをしっかりご理解をいただけてきているものだと感じております。
特にアジアは、私の直接的な所管の国ではありませんけれども、東南アジアの歴訪を重ねておられます。そういう意味では懸念があったところかもしれませんけれども、そうした国々からは、特に理解を得られてきているものだと思います。
また、私が関係している欧州、米州特に中南米のみなさんとこれまでお会いする中で、私からも今、目指している我が国のこの安全保障に関する方向性については、時間がある限りお話しをさせていただいて、ご理解をいただいてきているものと思っています。
日露関係
【北海道新聞 渡辺記者】副大臣のご所管の中で、露との問題というのがあると思うのですが、北方領土問題、長年続いてきている問題について、副大臣はどのように取り組まれる思いかということと、今週末に日露2+2が開かれますが、これの意義についてどのように見ていらっしゃるか、あともう一点、今後、特に露への訪問とか、そういう日程があれば教えてください。
【副大臣】今、お話がございました露との関係、特に北方領土に関してということでございますが、私も参議院の沖縄北方の委員長の時に、ビザなし交流で国後、択捉島を訪問した機会がございました。その時にも感じたわけですけれども、非常にそれぞれの地域でもロシア化が進んできているということでありました。戦後、長年にわたって露が支配をしている地域です。しかしながら、我々は粘り強くこの返還の交渉を続けてきているわけです。昨年、安倍政権になって以来、首脳間の交流というものは非常に良い方向に動いてきているわけです。たびたびお会いする機会があり、それぞれの機会でも順を追うごとに親しみも親しさも高まってきている。それにしたがって当然ながら北方領土の交渉についても、我々も期待をしているところではございます。一方で、やはり露との関係というのは、首脳間だけではなく重層的にやっていくべきだと、こういうようにも思っております。
今度、日露2+2、これはお互いの、特に極東での安全保障の体制について相互理解を深めるという意味では、非常にいい機会になるのではないかなと思います。特に、それ以外の近隣諸国、まだまだ不安定な部分もありますし、多少やっかいな部分もあるわけですけれども、一つはそうした国に対するメッセージということにもなるのかもしれません。
いずれにいたしましても、露は我々にとっても大切な相手だと思っておりますので、2+2を一つの契機に、関係を構築して北方領土の問題解決に一歩でも近づいていければと思います。

