世界が報じた日本

7月16日~22日

平成26年7月22日

 最近の海外主要メディアにおける日本関連報道の中からいくつか紹介いたします。メディア側から予め承認が得られたものの中から選んで掲載しています。転載・複製を禁じます。詳細はリンクから原文をご参照願います。

掲載日:

17日付:

紙面(国名):

デーニ紙(ウクライナ)
タイトル:
クリミアの強制的併合は国際的秩序を破った(岸田大臣書面インタビュー)

執筆者・掲載欄・発信地:

ミコラ・シルク記者

 日本とウクライナは遠く離れているが,両国間には原発事故を経験したという共通点がある。福島原発事故が起こるまでは日本がウクライナを支援してきたが,福島原発事故が起こった際には,ウクライナも日本を支援した。昨年の岸田大臣来訪の一番の目的はチェルノブイリ関連だった。今年,日本の外交のトップが再びウクライナを訪れ,デー二のインタビューに応じた。

 今回のウクライナ訪問で,日本側が期待しているのは何か。また,期待している成果は,昨年の訪問時に「デーニ」紙へのインタビューで述べられていたものとどう異なるか。
 今回私が外務大臣としてウクライナを訪問するのは,2度目となります。昨年8月の訪問の際は,キエフのほか,チェルノブイリを訪問し,原発事故という深刻な経験を共有する両国が協力を進めることは有意義との思いを深めたところです。ウクライナを巡る状況は大きく変わりました。日本は,一貫してウクライナの主権及び領土一体性の尊重及び法の支配の尊重を主張してきました。力を背景とする現状変更は決して容認できません。これは,一地域の問題ではなく,国際社会全体にとって極めて重要な原則です。今回の訪問では,ウクライナ政府の要人と会談を行い,ウクライナの平和と安定のためには政治・経済改革の実施が不可欠である旨述べ,また,ロシア及び分離派との対話,紛争の平和的解決を呼びかけたいと思います。また,ウクライナの政治・経済改革を支持し,これを積極的に支援する姿勢を伝えたいと考えています。特に,日本としては,ウクライナの安定のためには,(1)経済状況の改善,(2)民主主義の回復,(3)国内の対話と統合の促進が重要と考えています。これらの3点について引き続き支援を行っていきます。  ロシアによるクリミア編入,ウクライナ東部の不安定化へのロシアの関与等,最近のウクライナ情勢に関し,日本ではどのような見方がされているか。
 日本政府は,一貫して法の支配,ウクライナの主権及び領土一体性の尊重を主張しています。日本としては,クリミアの併合は明白な国際法違反であり,力を背景とする現状変更は決して容認できません。また,ウクライナが一日も早く,平和と安定を達成することを強く願っています。日本としては,今後ともG7各国と連携しながら,問題の平和的・外交的な解決に向け,役割を果たしていきます。また,ウクライナ新政権が推し進める民主化・市場経済化のための取組を後押ししていきます。

掲載日:

16日付:

紙面(国名):

キルギスの言論紙他,カザフスタンスカヤ・プラヴダ紙(カザフスタン),「オゾダガン」通信(タジキスタン),通信社「ジャホン」(ウズベキスタン)に同時掲載

タイトル
共に考え,共に行動する

執筆者・掲載欄・発信地:

岸田大臣寄稿

 日本が今まで行ってきた様々な分野での地域協力を進めるために,中央アジア諸国と共に考え,共に歩んでいきたい。これが,「中央アジア+日本」対話創設の理念である。私は,これまでに積み重ねてきた対話と協力によって,中央アジア諸国の友人たちもこの理念を共有するようになったと確信している。この会合において,私は,単に対話を行うのではなく,中央アジア諸国との実践的な協力について大きな方向性を打ち出したいと考えている。中央アジアは今やダイナミックな発展を遂げつつある。日本はこれからも中央アジアのニーズにきめ細かく応える支援を行うとともに,地域の安定と発展を目指して共に協力する中央アジアの仲間であり続けたい。これは,安倍政権が掲げる国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の実践でもある。また,私は,日本と中央アジアとのパートナーシップは,同地域に限定されることなく,核軍縮・不拡散や国連安保理改革などのグローバルな問題にも広がっていくものであると考えている。最後になるが,「中央アジア+日本」対話の理念を体現する我々の新しい仲間を紹介したい。イメージキャラクターは,中央アジア5か国と日本のパートナーシップを表したものである。彼女たちの成長を共に見守ってほしい。

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