経済

OECD(経済協力開発機構)の概要

平成24年3月

1.沿革

 1948年、米国による戦後の欧州復興支援策であるマーシャル・プランの受入れ体制を整備するため、欧州経済協力機構(OEEC)がパリに設立されました。その後、欧州経済の復興に伴い、欧州と北米が対等のパートナーとして自由主義経済の発展のために協力を行う機構としてOEECは発展的に解組され、1961年に経済協力開発機構(OECD:Organisation for Economic Co-operation and Development)が設立されました。

2.加盟国(以下の34カ国)

 (1) 原加盟国:

オーストリア、ベルギー、デンマーク、仏、独、ギリシャ、アイスランド、アイルランド、伊、ルクセンブルグ、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、英、米、カナダ

 (2) その後の加盟国:

日本(1964年)、フィンランド(1969年)、豪(1971年)、ニュージーランド(1973年)、メキシコ(1994年)、チェコ(1995年)、ハンガリー、ポーランド、韓国(以上1996年)、スロバキア(2000年)、チリ、スロベニア、イスラエル、エストニア(以上2010年)

3.目的

 OECD設立条約は、以下の3つをOECDの目的としている。(第一条)

 (1) 経済成長:

財政金融上の安定を維持しつつ、できる限り高度の経済と雇用、生活水準の向上の達成を図り、世界経済の発展に貢献すること。

 (2) 開発:

経済発展の途上にある地域の健全な経済成長に貢献すること。

 (3) 貿易:

多角的・無差別な基礎に立った世界貿易の拡大に寄与すること。

4. 特色

 OECDは、1000名を超える専門家を抱える「世界最大のシンクタンク」で、経済・社会分野において多岐にわたる活動(分野横断的な活動を含む。)を行っている先進34ヶ国からなる国際機関です。特に、(イ)経済政策・分析、(ロ)規制制度・構造改革、(ハ)貿易・投資、(ニ)環境・持続可能な開発、(ホ)ガバナンス(統治)、(ヘ)非加盟国協力などの分野において、活発な活動を行っています。その特色の一つは、相互審査(ピア・レビュー)をはじめとする活動を通じて「先進国標準」が醸成されていくところにあります。加盟国は、こうしたOECDの活動への参加を通じて、自国の経済・社会政策や制度を調整・改善する機会を得ています。

 毎年開催されるOECD閣僚理事会では、一年間の活動の総括及び将来の活動指針を中心に議論され、G8・G20サミットなどでの議論につながることがよくあります。

5. 事務局(パリ)

(1) 事務総長(任期5年):アンヘル・グリア(メキシコ出身。2006年6月就任)

(2) 事務次長(任期2年):ピエール・カルロ・パドアン(伊出身。2007年就任)、リチャード・バウチャー(米国出身。2009年就任)、玉木林太郎(日本出身。2011年就任)、イヴ・レテルメ(ベルギー出身。2011年就任)

(3) 事務局職員は約2,346名(2010年末現在)。事務局専門職員及び特別職職員約1,192名中、約59名を邦人職員が占めています。

6. 日本にとってのOECDの意義

 (1) OECDを積極的活用

 米国に次いで第二位の拠出国でもある我が国にとって、先進国が共通に抱える諸課題についての情報交換・政策調整を行うとともに、新たなルール作りに我が国の意向を反映させる場として積極的に活用することが重要です。

 (2) アジアにおける活動の強化

 経済分野におけるアジアの存在感が増す中、同地域におけるOECDの活動を強化することは、経済環境(投資環境、知的財産権の保護等)の改善を通じて我が国企業の利益増進にもつながるとの観点からも、極めて重要です。

 (3) 日本人専門家の活動育成

 OECDで働く邦人職員数を増やし、専門分野の世界において影響力を発揮する人材の層を厚くすることが、我が国の国際的人材の育成とともに、上記のようなOECDの活用を支えていく上での大きな一環となります。

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