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政策評価法に基づく事前評価書

評価年月日 平成21年5月13日
評価責任者:無償資金・技術協力課長 柴田裕憲

1.案件名

1-1.供与国名

 マリ共和国

1-2.案件名

 「第三次マリ-セネガル南回廊道路橋梁建設計画」

1-3.目的・事業内容

 マリの首都バマコとセネガルの首都ダカールを結ぶ南回廊道路上にあるバフィン橋の建設を行い、通年の安定した旅客、貨物の交通を確保して社会・経済の活性化や貧困削減を図る。供与限度額は、15.28億円(平成21年度:1.46億円、平成22年度:7.29億円、平成23年度:6.53億円)
 TICAD IV横浜行動計画に掲げられている目標の1つである広域道路網整備の具体化策の1つ。

1-4.環境社会配慮、外部要因リスクなど留意すべき点

 以下の事項がマリ政府により実施される必要がある。

 (イ)本計画により整備されるバフィン橋の維持管理を適切かつ継続的に実施すること。
 (ロ)活動に必要な人的手当及び予算措置を行うこと。

2.無償資金協力の必要性

2-1.必要性

 港湾を持たない内陸国のマリにとって対外貿易には国際道路が不可欠である。マリの首都バマコとセネガルの首都ダカールを結ぶ南回廊道路上に掛かる3橋梁の建設を行うことにより、マリ、セネガルの経済活性化と貧困削減を図り、沿岸住民の社会サービス(診療所、学校等)へのアクセスの改善を図る。本事業は3橋梁のうち最後のバフィン橋の建設を行う。

2-2.効率性

(1)国際道路としての機能を確保するため、他ドナーにより進められている南回廊道路整備事業の規格、また、マリとセネガルが準拠する基準に基づいた仕様を採用した。

(2)橋梁の車線数は、上記基準、将来の交通量予測、及び交通の安全性等を考慮し、必要最小限の2車線を採用した。

2-3.有効性

 本件の実施により、以下のような成果が期待される。

(1)通年での旅客、貨物の安定的な交通が確保されるため、社会・経済の活性化、貧困削減への寄与が期待される。

(2)バフィン河の横断について、これまでの渡し船(所要時間約20分)から歩行による横断(所要時間約3分)へとより利便性の優れたものとなる。

(3)沿道周辺地域の児童の通学が通年で安全に行われるため、就学率の向上に寄与する。

(4)対岸の診療所への安全なアクセスが確保される。

3.事前評価に用いた資料及び有識者等の知見の活用等

(1)マリ共和国政府からの要請書

(2)JICAのニーズ調査報告書

(3)無償資金協力適正会議(同会議の概要については外務省ODAホームページ参照。
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/kaikaku/ugoki/sochi/3_komoku/3.html



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