中東

第3回日本・アラブ経済フォーラム(概要と評価)

平成25年12月18日

 12月16日(月曜日)及び17日(火曜日)の2日間,東京において,我が国(当省,経済産業省)及びアラブ連盟共催の下,第3回日本・アラブ経済フォーラムが開催されたところ,概要と評価以下のとおり。

 このフォーラムは,日本・アラブ双方の政府及び経済界から多数且つハイレベルの参加を得て,エネルギー,環境,科学技術,貿易,投資等の幅広い分野での協力を通じた日本とアラブ諸国との相互の経済関係の強化を目的とするものであり,第1回フォーラムは2009年12月東京,第2回フォーラムは2010年12月チュニス(チュニジア)において行われた。

1.日程

12月16日(月曜日) 
開会式
閣僚級会合((1)エネルギー,環境,インフラに係る協力,(2)経済多角化に向けた人材,科学技術,学術研究に係る協力,(3)重層的な経済関係の構築)
閉会式

12月17日(火曜日) 
国別ワークショップ
 
2.参加者

 日本から約1000名,アラブ側から約500名が参加。双方の主な出席者は以下のとおり。

(日本側)
牧野たかお外務大臣政務官,茂木敏充経済産業大臣,松島みどり経済産業副大臣,米倉弘昌一般社団法人日本経済団体連合会会長,奥田碩中東協力センター会長,石毛博行日本貿易振興機構理事長

(アラブ側)
アハマド・ベンヘッリ・アラブ連盟副事務総長,フセイン・アル・シャハリスターニー・イラク副首相,ムバルカ・ブーアイダ外務・協力大臣付特命大臣

以上を含め,アラブ諸国・機関メンバー関係閣僚級14名(一覧
 

3.概要

(1) 16日の開会式では,牧野政務官,茂木経済産業大臣,米倉経団連会長,ベンヘッリ・アラブ連盟副事務総長他が挨拶を述べた。牧野政務官は,東日本大震災,アラブにおける民主化運動等,第2回フォーラム以降の日アラブ双方の経験に言及した上で,今次フォーラムが日アラブ経済関係に係る課題解決とさらなる関係拡大・深化の方策を探る機会となることを期待する旨述べた。 

(2) 茂木経済産業大臣は,成長著しいアラブの国々との間で,従来のエネルギーを中心とする関係を超えた,幅広い分野での重層的な経済関係の構築を図るとともに,引き続き官民が連携して,アラブの国々の雇用創出と産業育成に貢献することを目指していく旨等述べた。

(3) 閣僚級会合では,3つのセッションが設けられ,それぞれのテーマの下,エネルギー・環境・インフラ,人材・科学技術・学術研究,投資・金融・貿易等の幅広い分野について,議論が行われた。また,国別ワークショップでは,アラブ諸国各国から自国の投資環境や,投資促進の取組等について,プレゼンテーションや質疑応答を行った。 

(4) 16日の閉会式において,日・アラブ間の共同声明案が採択された。共同声明の要旨は以下のとおり。(英文全文(PDF)PDF和文骨子(PDF)PDF
 (ア) 第2回フォーラム以降の日アラブ経済関係の拡大・深化に対する歓迎
 (イ) 競争的な価格での天然ガスの安定供給を含む石油・天然ガス産業における協力の重要性の認識
 (ウ) 中東・北アフリカ地域におけるアラブ民主化改革に対する,日本側による長期的支援の確認
 (エ) 邦人・日系企業の安全確保
 (オ) 日アラブ関係の多角化を確認
 (カ) 第4回フォーラムにおける日アラブ政治対話の開催に対する歓迎
 (キ) 第4回フォーラムが2014年にモロッコで開催されることを歓迎
 (ク) その他,各分野における日アラブ間協力の重要性を認識し,諸課題に対し官民で協力して取り組む旨を確認

(5) 岸田大臣は,15日,今次フォーラムの外務大臣・経産大臣主催歓迎レセプションにおいて,中東・北アフリカ地域安定化のために総額約2.5億ドルの新規支援を準備していることを表明した。また,本レセプションの機会を利用して,ベンヘッリ・アラブ連盟副事務総長,ブーアイダ・モロッコ外務・協力大臣付特命大臣及びサイフ・ヨルダン計画・国際協力大臣と個別に会談した。(報道発表(岸田大臣・茂木経済産業大臣共催レセプション) 

(6) 岸田大臣は,マグレブ5カ国の閣僚級及びアラブ・マグレブ連合事務局長と共に,2010年12月の第1回に続く第2回日マグレブ諸国閣僚級懇談会を行った。(報道発表(日マグレブ諸国閣僚懇談会)) 

4.評価

(1) 今般の第3回日本・アラブ経済フォーラムは,日アラブ双方から総勢約1500名(第1回:約1200名,第2回:約1100名)が参加。フォーラム内外において官民双方による活発な交流が行われた。

(2) 岸田大臣からの中東・北アフリカ地域安定化のための追加支援約2.5億ドルの発表,訪日閣僚との会談,第2回日マグレブ諸国閣僚懇談会が行われるなど,今次フォーラムはアラブ各国との政治関係強化にも有効であったと言える。

(3)  日・アラブ諸国双方が,共同声明によって,競争的な価格での天然ガスの安定供給を含む石油・天然ガス産業における協力の重要性を共有し,また,邦人・日系企業の安全確保や日アラブ関係の多角化の重要性等を確認したことは有意義。

(4) 今次フォーラムにおける第2回日マグレブ諸国閣僚懇談会の開催及び翌年モロッコでの第3回フォーラムの開催決定は,欧州・中東・サヘル地域と政治的・経済的に関係の深いマグレブ諸国と協力関係を強化する上で意義深い。 

(5) 翌年の第4回フォーラムにおける第1回日アラブ政治対話の開催は,日アラブ関係を経済面に加えて政治面でも発展させる契機として,歴史的意義がある。 

5.閣僚級アラブ側参加者

(1)アラブ連盟
  アハマド・ベンヘッリ・アラブ連盟副事務総長 
(2)アルジェリア
  ユーセフ・ユースフィー・エネルギー鉱業大臣 
(3)イエメン
  ヤヒヤ・サーレハ・ムフセン投資庁長官 
(4)イラク
  フセイン・アル・シャハリスターニー副首相
  ハイラッラー・バービキル貿易大臣
(5)オマーン
  サーリム・ビン・ナーセル・ビン・サイード・アル・イスマイーリー投資促進・輸出振興庁長官
(6)スーダン
  ハーテム・アブエルガーシム石油担当国務大臣
(7)チュニジア
  リダー・サイーディ首相付大臣(経済担当) 
(8)モーリタニア
  シディ・ウルド・ターハ経済・開発大臣 
(9)モロッコ
  ムバルカ・ブーアイダ外務・協力大臣付特命大臣 
  マムーン・ブーハドゥード産業大臣付中小企業・インフォーマルセクター統合担当特命大臣
(10)ヨルダン
  イブラヒム・サイフ計画・国際協力大臣 
(11)リビア
  アブーバクル・ムハンマド・アル・ガーウィ工業副大臣 
(12)国際機関
  ハビーブ・ベン・ヤヒア・アラブ・マグレブ連合事務局長(元チュニジア外務大臣) 

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