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平成24年4月
1991年12月13日,中米機構憲章改定議定書(テグシガルパ議定書)により設立。1992年7月23日発効。
(1)中米では,1951年に中米機構(ODECA:Organización de Estados Centroamericanos)が創設され,経済統合を主体とする地域統合が進められてきた。1960年には,中米域内を市場とした輸入代替工業化を中米各国政府の主導で進めることを目的として,グアテマラ,ホンジュラス,ニカラグア,エルサルバドルの4カ国の間で「中米経済統合一般条約」が締結された。同条約では,中米における共同市場及び関税同盟の完成について合意がなされ,中米共同市場(MCCA:Mercado Común Centroamericano)が発足。ただ,中米共同市場(MCCA)という機構が存在するわけではなく,共同市場完成に向けたプロセスは,同条約により設置された中米経済統合一般条約常設事務局(SIECA)及び中米経済統合銀行(BCIE)が担当した。
(2)しかし,1970年代には,輸入代替工業化の下での保護主義的政策の結果,経済活動の効率化が進まなかったこと,また,参加国間の経済力に格差があったことなどにより,1970年代には中米共同市場は事実上機能不全の状態に陥った。更に,1980年代の中米紛争により,各国の経済は大きな打撃を受けた。
(3)1980年代後半以降,中米紛争が鎮静化に向かうと,中米共同市場(MCCA)の枠組みを踏襲しながらも,より競争力のある民間企業を育成しながら輸出志向型の工業化の促進を目指す,新たな中米経済統合の動きが活発化した。1991年に開催された中米サミットにおいて,中米機構(ODECA)を発展的に解消して中米統合機構(SICA)に改組する旨のテグシガルパ議定書が採択された。中米統合機構(SICA)はグアテマラ,エルサルバドル,ホンジュラス,ニカラグア,コスタリカ及びパナマの6カ国を参加国として発足し,本部をサンサルバドル(エルサルバドル)に置いて1993年より活動を開始した。2001年にはベリーズが加盟し,ドミニカ共和国は2003年にオブザーバーから準加盟国に昇格した。また,同議定書により,中米経済統合一般条約常設事務局(SIECA)は中米統合機構(SICA)の経済統合担当事務局として位置づけられることとなり(但し,パナマ及びベリーズは,中米経済統合一般条約に未加盟のまま),中米共同市場(MCCA)の機能も中米統合機構(SICA)が引き継いだ。
グアテマラ,エルサルバドル,コスタリカ,ニカラグア,ホンジュラス,パナマ,ベリ-ズ。準加盟国としてドミニカ共和国(2003年12月より)。域内オブザ-バ-としてメキシコ,チリ,ブラジル,アルゼンチン,ペルー,米国。域外オブザ-バ-として台湾,スペイン,ドイツ,イタリア,日本(2010年1月より),オーストラリア,韓国,フランス。
地域の経済社会統合を図り,和平・自由・民主主義・開発を達成させる。最近の主要テーマは,経済圏としての地域の発展,治安悪化に伴う地域一体の治安対策,気候変動対策など。
首脳会合(最高意思決定機関),閣僚審議会,中米議会,中米司法裁判所
中米統合機構事務局(SG-SICA)(在サンサルバドル),中米経済統合銀行(BCIE)
加盟国内あるいは加盟国外との首脳会合,外相会合,閣僚審議会等の開催,協定・共同コミュニケ等の立案及びこれらに伴う各種調整を行う。加盟7カ国の間で6カ月毎の持ち回りで議長国を務める。現在の議長国はホンジュラス(2012年6月末まで)。
1960年に締結された中米経済統合一般条約では,中米関税同盟の構築について謳われているが,その後は進展が見られなかった。これを受け,1993年,中米5カ国はグアテマラ議定書に署名し,中米関税同盟を漸進的に達成していくことにつき改めて合意するとともに,5カ国全てでなくとも二国間または複数国間で枠組み条約を締結することを認めた。2007年12月,中米各国政府は,中米関税同盟の達成に必要な目標・行動原理を強化する「中米関税同盟枠組協定」に署名。すでに中米5か国が批准済み。(法律的には発効済みではあるものの,正式な発効には(1)剤の移動の自由化と貿易促進,(2)規則の近代化と統一,(3)制度的発展の3つの段階を経る必要があり,現在は事実上の発効待ちである。)
中米5カ国産の輸出品(原産品)に対する域内関税は,コーヒー(未焙煎・焙煎済み),砂糖,エチルアルコール,石油製品及び蒸留酒を除き,全て撤廃されている。なお,右産品の内,コーヒー(焙煎済み),エチルアルコール,石油製品,蒸留酒については,利害関係にある二国間で関税協定が結ばれている。
対外共通関税については,6383品目のうち,95.7%にあたる6108品目について合意が成立している。なお,合意に至っていない275品目のうち,64.4%は農業生産物である。
(以下に記載のある「中米」とは,特記事項のない限り,グアテマラ,エルサルバドル,ホンジュラス,ニカラグア,コスタリカの5カ国を指す)
1995年より,日本はSICA加盟国との間で毎年,政策協議(日・中米「対話と協力」フォ-ラム)を実施。2005年には「日本・中米首脳会談」が東京で開催され,日・中米関係の中長期的な協力の指針となる「東京宣言」及び「行動計画」が採択された。また,2010年1月の日・SICA外相会合においては,我が国のSICA域外オブザーバーが認められたほか,経済交流活性化に向けた施策の検討と提言を行うことを目的とする,日・中米双方の有識者等から成る日・中米経済交流促進ワーキングチームが設置された。同ワーキングチームはこれまで3回会合を行い,現在最終報告書の完成に向けて作業中である。