報道発表
ハイチに対する食糧援助に関する書簡の交換
平成26年12月8日
- 12月6日(現地時間5日)、ハイチ共和国の首都ポルトープランス市において、我が方田村勝義在ハイチ大使館大使と、先方デュリー・ブリュテュス外務・宗務大臣(H. E. Mr. Duly BRUTUS, Minister of Foreign Affairs and Religious Affairs)との間で、供与額4億1,000万円の無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換が行われました。
- 中南米・カリブ地域の最貧国であるハイチでは、平地が少ないことから耕作面積が僅かであり、一人当たりの耕作規模は零細です。また、同国では、農業インフラが欠如しており、農業生産性は極めて低く、農民の70%以上は自給自足ができない状況にあります。このため、同国では食料自給率が低く、輸入農作物に大きく依存しており、特に主要食糧の米は消費量の80%を他国からの輸入に依存しています。近年の国際的な穀物価格の高騰により、ハイチ国内の食糧価格も上昇しているため、同国では慢性的な食糧不足の状態が続いています。
- このような状況の中、同国政府から我が国に対し食糧援助の要請があり、我が国は、同国が食糧不足に直面している状況に鑑み、飢餓の軽減、栄養状態の改善等を目的として、食糧援助を実施するものです。我が国は、ハイチ大地震の発生を受けて、同国の震災からの復興と基礎社会サービスの確立を目標に、食料安全保障の確保にも配慮した支援を行っていくこととしており、今回の協力はこうした我が国のハイチ支援の一環として実施されるものです。今回の食糧援助によって、同国の食糧不足が緩和されることが期待されます。
(参考)
ハイチ共和国は、面積約2.77万平方キロメートル。人口約1,013万人(2013年、世界銀行)。 1人当たりの国民総所得(GNI)は810米ドル(2013年、世銀)。