報道発表

御法川政務官のコンゴ民主共和国訪問について

平成20年12月3日

 2日、御法川政務官はコンゴ民主共和国を訪問し、ムワンバ・コンゴ(民)外相とアラン・ドス国連コンゴ(民)ミッション(MONUC)代表と会談を行ったところ、概要以下のとおりです。

  1. ムワンバ・コンゴ(民)外相との会談
  2. (1)御法川政務官より、概要以下のとおり述べました。

      (イ)  カビラ大統領は貴国史上初めて民主的に選出された大統領であり、我が国は貴国政府を支援する。

      (ロ)  我が国は、東部情勢を憂慮しており、全ての当事者による政治解決を求めるナイロビ・コミュニケ、ゴマ合意を強く支持する。そのために指導力を発揮して欲しい。

      (ハ)  我が国は、東部で発生している深刻な人道状況の改善に資するため、700万ドルの緊急人道支援の実施を決定した。この支援が同地域の人々の命を救うために有効に活用されることを望む。

    (2)これに対し、ムワンバ・コンゴ(民)外相より概要以下の発言がありました。

      (イ) 日本の支援を心より感謝するとともに、カビラ大統領及びムジト首相に早急に伝達したい。また、次期国連安保理非常任理事国として、日本のコンゴ(民)東部の安定に対する貢献に大きく期待したい。

      (ロ)  コンゴ(民)東部の問題は資源という経済的原因に起因する。キブ州に鉱物資源がなければ現在のような問題は発生していないはず。コンゴ(民)政府としてはコルタン等の鉱物資源の適切な管理を行うことが重要であると認識しており、今後、これらの鉱物資源の一時的な輸出禁止措置も検討する必要がある。

      (ハ)  コンゴ(民)政府はゴマ合意の枠組みでンクンダ将軍と対話する用意がある。また、コンゴ(民)政府は、ルワンダ解放民主戦線(FDLR)の問題が解決されてからゴマ合意、ナイロビ合意を実施する考え。

      (ニ)  コンゴ(民)政府は、国連安保理に対し、MONUCのゴマにおけるプレゼンスを更に強化させること、及びMONUCが国連憲章第7章下において更に積極的な行動が執れるミッションとなるよう期待する。

      (ホ)  オバサンジョ国連特使の調停を歓迎する。調停が早期に結果を出すことを期待している。

      (へ)  緊急無償については、他の主要国は上限200万ドルの逐次貢献なのにかかわらず、日本の700万ドル一括投入はありがたい。大統領及び首相にすぐに報告したい。

  1. アラン・ドス国連事務総長特別代表(SRSG)との会談
  2. (1)御法川政務官より、概要以下のとおり述べました。

      (イ)  我が国はアフリカの平和と安全保障の問題により積極的な役割を果たしたいと考えており、又、来年より安保理非常任理事国となるため、コンゴ(民)東部情勢に関する議論にも積極的に関わりたいと考えている。

      (ロ)  東部の深刻な人道危機への対応のため、日本政府は11月28日、700万ドルの緊急人道支援を決定した。この支援が同地域の人々の命を救うために有効に活用されることを望む。

    (2)これに対し、アラン・ドスSRSGより、概要以下のとおり発言がありました。

      (イ)  北キブ州を中心に、コンゴ(民)東部情勢は依然として非常に厳しく、深刻な人道危機が続いている。日本を含む国際社会の支援をお願いしたい。

      (ロ)  MONUCの今後の役割については様々な意見があるが、自分(アランドスSRSG)としては、まずはマンデートの明確化が必要であると考える。

      (ハ)  先般安保理においてMONUCの3,000名の増員が決定されたが、実際の派遣にはまだ時間を要する。

      (ニ)  紛争当事者はナイロビ・コミュニケ及びゴマ合意の原則に戻るべきであり、関係者の意志が求められている。

      (ホ)  東部の問題は天然資源が原因の一つでもあり、需要を管理するシステムが必要である。

      (ヘ)  コンゴ(民)国軍の強化のために、まずは国軍の中に訓練された部隊を養成する必要がある。

      (ト)  オバサンジョ・ナイジェリア元大統領及びムカパ・タンザニア元大統領の役割を高く評価するとともに、全面的に支持している。CNDPとの関係において、すでに成果を出している。

      (チ)  国連安保理常任理事国、非常任理事国、大湖地域諸国及び国連機関で構成されるコンゴ(民)コンタクト・グループに来年から日本が入ることを歓迎する。

【参考】 国連コンゴ(民)ミッション(MONUC)

【参考】 ゴマ合意

【参考】 ナイロビ・コミュニケ

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