
ムンタボーン国連北朝鮮人権状況特別報告者の大臣表敬について
平成20年1月15日
1月15日午後4時から約20分間、訪日中のウィティット・ムンタボーン国連北朝鮮人権状況特別報告者(タイ・チュラロンコン大学教授)が高村外務大臣を表敬したところ、概要は以下のとおり。
- 高村大臣からは、以下のとおり述べた。
北朝鮮の人権状況改善のための貴特別報告者の取組を高く評価する。特に、北朝鮮が貴報告者の受入れを認めないという困難な状況にもかかわらず、周辺国等から熱心に情報を収集し、人権理事会や国連総会への報告書を作成されていることを賞賛したい。
北朝鮮の人権状況の全容は明らかではないが、状況は極めて深刻と承知しており、早期に貴特別報告者の訪朝が実現し、北朝鮮の人権状況の全容を明らかにすることが重要である。また、我が国は拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、北朝鮮との国交正常化を実現するとの方針であり、拉致問題をはじめとする人権問題に関する北朝鮮の具体的行動を今後とも求めていく。
- これに対し、ムンタボーン特別報告者より、以下のとおり述べた。
今回の訪日で得る情報も踏まえ、3月の人権理事会に報告書を提出する予定である。先ほど「家族会」の方々と面会したが、拉致問題について最新の情報を得る上で重要であった。拉致問題について、進展が遅いことが残念であるが、日本国内では北朝鮮人権侵害問題啓発週間に際する国際会議の開催など、拉致問題解決に向け様々な取組が行われている。拉致問題は、国際的な連携を深めていくことが重要であり、自分としてもこの問題を報告書で取り上げ、国際的関心を提起し、問題の解決に向け少しでも前に進むことを希望する。
- 高村大臣よりは、貴報告者が拉致問題を今後とも報告書で取り上げて頂けることは喜ばしい、日本政府として、3月の人権理事会において審議される貴報告者のマンデート延長を含め、貴報告者の取組を最大限に支援していく旨述べた。