
ダルフール紛争の影響により発生したチャド及び中央アフリカの国内避難民に対する緊急無償資金協力について
平成19年6月26日
- 我が国政府は、6月26日(火曜日)、スーダン・ダルフール紛争の影響により発生したチャド東部地域及び中央アフリカ北東部地域における国内避難民の人道状況の改善に資することを目的として、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)、UNICEF(国連児童基金)及びICRC(赤十字国際委員会)を通じ、総額約400万ドル(約4億6,400万円)の緊急無償資金協力を行うことを決定した。
- 今回のUNHCR,UNICEF及びICRCを通じた国内避難民への緊急援助は、避難民の保護活動(登録等)、井戸、給水施設、共同トイレの設置等、プラスチックシート、毛布、マット及び台所用セット等非食糧品の配付等を内容としており、現在両国の国内避難民がおかれている非人道的な状況の早急な改善に寄与することが期待される。
- 紛争が続くスーダン・ダルフール地域と国境を接するチャド東部地域及び中央アフリカ北東部地域では、2006年後半より、スーダン政府の支援を受けているといわれるアラブ系民兵(ジャンジャウィード)による国境を越えた襲撃・略奪や、スーダンに拠点を持つといわれる反政府勢力と政府軍との戦闘等により多数の国内避難民が発生している。
(1)チャド東部地域では、現在までに17万人以上の国内避難民が発生しており(うち12万人は過去約半年間に発生)、治安情勢や人道状況が急激に悪化している。
(2)中央アフリカにおいては、2006年頃より、北部地域を中心に20万人以上の国内避難民が発生しており、そのうちダルフール情勢の影響を直接受けた約5万人程度は、半年の間に北東部地域で発生している模様である。
(参考)本件国内避難民緊急支援に関する案件一覧(供与対象機関、支援対象国、供与額及び内容)
(1)UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)
対象国:チャド及び中央アフリカ
供与額:約165万ドル(チャド:約115万ドル、中央アフリカ:約50万ドル)
内容 :国内避難民の保護(登録、社会的弱者支援)、及び非食糧品の供与
(2)UNICEF(国連児童基金)
対象国:チャド
供与額:約118万ドル
内容 :国内避難民のための井戸、給水施設、共同トイレ、共同洗い場の設置、衛生キットの配付
(3)ICRC(赤十字国際委員会)
対象国:チャド
供与額:約117万ドル
内容 :国内避難民のための非食糧品の供与(UNHCRとは地域を分担して実施)