報道発表

「第17回アジア経済人会議」における麻生大臣による基調講演

平成19年5月18日


 18日、麻生大臣は、アジア協会が主催して、16日から東京で開催されている「第17回アジア経済人会議」本会議に出席し、「グローバル経営と日本外交の使命」という題目の下、企業経営に即した視点から見た日本外交の重要性について、要旨以下を発言した。(全文は別添)。

 

  1. 10年、20年先は誰も予測できないというのが20世紀の教訓。その中で、少しでも企業経営の先行きを見通せるようにするのが責任ある大国の外交。
  2. 外交の要務の一つは、グローバルなリスクマネジメントである。内戦など、民間企業では管理しきれないリスク(「フォース・マジュール(force majeure)」)のような事態に備えを怠らぬのが、責任のある大国の外交である。戦後、こうしたリスクをアジア地域から着実に除いてきたのは、米軍のこの地域におけるプレゼンスとそれを支えた日米同盟。このように、日本外交は、アジア経済の安定と発展を支える最も広義の安全インフラを、日米同盟を主軸としつつ提供することにより、ビジネス環境の予測可能性を高め、リスクを低減している。
  3. 投資に伴うリスクをいかにして下げるべきかという問題がある。対外直接投資(FDI)は、投資先に資金を張り付かせるものであるため、投資の受け入れ側は、民法、会計、監査、知的財産権の保護や競争政策について、頼りがいのある制度をもつ必要がある。アジア各国がこのような制度的インフラを自国に築けるよう支援することこそ、日米パートナーシップの一環として、いま日本と米国がともに手がけつつあることである。
  4. もう一つ、日本のような国が手がけるべき外交に、「ネットワークの効果」の極大化がある。世界経済の物流面におけるボトルネックになりそうなところへODAや外交資源を集中投下し、ネットワーク効果を極大化することは、日本外交に課せられた一大使命の一つ。いわゆる「カウベル効果(呼び水効果)」をもつ先行投資する役を、日本外交は進んで務めるべきである。
     
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