
アフガニスタン・イスラム共和国に対する国連食糧農業機関(FAO)を通じた無償資金協力「第二次農業生産拡大及び生産性向上計画」に関する書簡の交換
平成23年6月6日
- 本6日(月曜日)(現地時間同日),アフガニスタン・イスラム共和国の首都カブール市において,髙橋礼一郎駐アフガニスタン国大使とテケステ・ゲブレイ・テキイFAOアフガニスタン代表(Mr. Tekeste Ghebray Tekie, FAO Representative in Afghanistan)との間で,総額9億1,400万円の無償資金協力「第二次農業生産拡大及び生産性向上計画」(The Programme for Increase of Agricultural Production by the Improvement of Productivity in Afghanistan(Phase Ⅱ))に関する書簡の交換が行われました。
- アフガニスタンでは,約30年間に亘る内戦の影響により,主要産業である農業のインフラが壊滅的な被害を受け,主要穀物である小麦の収穫量が,同国の東部,南東部,西部を中心に依然として不足している状況です。このような中,同国の人口集中地域である東部のナンガルハール県及び南部のカンダハール県での小麦の生産拡大,及び穀倉地帯である北部・北東部における高品質小麦種子の一層の増産・普及による生産性向上・生産拡大が引き続き重要な課題となっています。
- 本件協力は,昨年度実施した「農業生産拡大及び生産性向上計画」の成果を踏まえた継続案件として実施するものであり、アフガニスタン国内5県の計40,000世帯の貧困農家を対象に,高品質小麦種子(2,000トン)及び肥料(2種計6,000トン)の配布を行うとともに,栽培方法等に関する技術支援を行うものです。本件協力により,年間約48,000トンの小麦収穫量(対従来種子30%増)が予想され,中長期的には高品質小麦種子の増産・普及により,小麦生産の一層の拡大・生産性向上が促進されることで,同国の持続的・自立的発展に資することが期待されます。
【参考】アフガニスタン・イスラム共和国の人口は約3,000万人(推定)。面積は65.2万平方キロメートル(日本の約1.7倍)