
エチオピア連邦民主共和国に対する無償資金協力「国道一号線アワシュ橋架け替え計画(詳細設計)」に関する書簡の交換
平成23年3月8日

- 本8日(火曜日)(現地時間同日),エチオピアの首都アディスアベバ市において,我が方岸野博之駐エチオピア国大使と先方アーメド・シデ財務・経済開発担当国務大臣(Mr. Ahmed Shide, State Minister of Finance and Economic Development)との間で,4,500万円の「国道一号線アワシュ橋架け替え計画(詳細設計)」に関する書簡の交換が行われました。
- 内陸国であるエチオピアでは,輸送、交通の大部分が道路輸送となっています。国道一号線は,首都アディスアベバと,エチオピアにとって唯一の安定した外港であり,エチオピアの輸出入の90%を占める隣国ジブチのジブチ港とを結ぶ国際幹線道路です。エチオピア政府は,道路の維持・補修に多くの予算を割いていますが,特に橋梁に関しては,資金及び技術の不足のため,エチオピア自身で十分な修理や架け替えができない状況にあります。本計画は,国道一号線上に位置するアワシュ橋架け替えのために必要な詳細設計を実施します。
- アワシュ橋は,建設から40年を経過し,損傷が激しく,安全のため,一度に一車両の走行の通行制限を実施しています。仮に同橋が落下した場合,近くに適当な迂回路が存在しないことから,ジブチとの物流が停止し,エチオピア・ジブチ両国の経済及び国民生活に多大な影響が及ぶことが懸念されます。両国間の円滑な物流を確保することは,両国の利益のみならず,ソマリア等を抱え政治的に不安定な「アフリカの角」地域全体の経済・社会の安定・発展に寄与するものです。
- なお,我が国は,2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において,アフリカにおける広域インフラ整備等の支援を表明しており,本件協力はこれを具体化するものです。
【参考】
エチオピアは,面積110.4万平方キロメートル,人口8,282万人(2009年,世銀),人口1人当たりのGNI(国民総所得)330米ドル(2009年,世銀)。