
前原外務大臣によるザルダリ・パキスタン大統領表敬
平成23年2月22日
- 本22日(火曜日)午後15時55分から約50分間,前原誠司外務大臣は訪日中のアーシフ・アリー・ザルダリ・パキスタン大統領(H.E. Mr. Asif Ali Zardari, President of the Islamic Republic of Pakistan)を表敬訪問しましたところ,概要は以下のとおりです。
- 冒頭,前原外務大臣から,ザルダリ大統領の訪日を歓迎するとともに,テロ事件の犠牲者と御遺族に衷心よりお悔やみ申し上げる旨述べ,断固としてテロ対策を継続しているパキスタンに敬意を表しました。また,2012年が国交樹立60周年であり,今次大統領訪日を契機として,二国間関係が強化されることを期待すると述べました。
- ザルダリ大統領からは,2009年4月のパキスタン支援国会合で表明のあった最大10億ドルの支援の着実な実施,及び昨年夏の洪水被害に対する日本からの支援に対し深甚なる謝意の表明がありました。また,ザルダリ大統領より,現在国内の経済改革に取り組んでいるが,日本はパキスタンの友人であり,パキスタンも日本のような進歩的で商業的な国となることを目指したい,日パキスタン関係が発展を続けていることを喜ばしく思う,日本企業の更なる進出などを通じて両国間の経済関係が更に強化されるよう,投資環境の整備などに尽力していきたい,両国間で協力する枠組みを提起したいと述べました。これに対し,前原大臣からは,二国間経済関係の強化のため,治安改善や行政手続の簡素化,インフラ整備を通じたパキスタン政府による投資・ビジネス環境の改善の努力を要請しました。
- ザルダリ大統領より,現下の中東情勢とパキスタンへの経済的な影響,テロとの闘いについて説明がありました。前原大臣からは,中東情勢については,日本としては国の将来はその国の人々が決めるべきとの立場であり,他国とも連携して必要であれば協力していく旨述べつつ,ザルダリ大統領に対し,国内で多くの困難に直面する中,テロ対策や地域の安定化への努力等,重責を果たしていることに敬意を表しました。