報道発表

モンテネグロに対する無償資金協力に関する書簡の交換(「ポドゴリツァ市上水道システム緊急修復計画」)

平成22年5月13日
  1. 本13日(木曜日)(現地時間同日),モンテネグロの首都ポドゴリツァ市において,我が方角崎利夫駐モンテネグロ国大使(セルビア共和国にて兼轄)と先方ミラン・ローチェン外務大臣(Mr. Milan Rocen, Minister of Foreign Affairs)との間で,5億9,600万円を限度とする無償資金協力「ポドゴリツァ市上水道システム緊急修復計画」(The Project for Urgent Rehabilitation of Water Supply System in the Capital City Podgorica)に関する書簡の交換が行われました。
  2. モンテネグロでは,1990年代の旧ユーゴ紛争等の影響により,依然経済社会基盤の整備が大きく遅れています。特に,近年人口流入が加速している首都ポドゴリツァ市では,上水道設備自体の老朽化に加えて,ポンプ等の機材も耐用年数を10年以上超過して使用され続けているため,送配水能力が著しく低下しており,市内各所で断水や漏水等が頻発するなど,人々の日常生活に大きな支障をきたしています。
  3. 本計画は,ポドゴリツァ市の給水量の約45%を担っているマレザ第二ポンプ場において,ポンプ及びその制御盤等の送配水関連機材を更新するとともに,水量や水圧等の計測機器を新たに整備して,同市内への送配水を安定化させることに寄与するものです。
  4. 本件協力により,マレザ第二ポンプ場による送配水能力が増加し,新たに約7.6万人の住民に給水することが可能となり,また,慢性的な断水に苦しむ約2.5万人の住民に対しても24時間給水ができるようになります。更に,給水の効率化により,年間約1.64MWの節電も可能となり,漏水率も大きく改善することが期待されます。首都における民生の安定は,モンテネグロの安定に資するものであり,ひいては西バルカン地域,欧州全体の安定に貢献することが期待されます。

(参考) モンテネグロは,面積約1.4万平方キロメートル,人口62万人(2008年,世銀),人口1人当たりのGNI(国民総所得)6,440米ドル(2008年,世銀)。

このページのトップへ戻る
目次へ戻る