
アルメニア共和国に対する一般文化無償資金協力に関する交換公文の署名式
平成21年11月25日
- 11月25日(水曜日)、東京において、日・アルメニア外相会談終了後、岡田克也外務大臣とエドワルド・ナルバンジャン外務大臣(Edward
Nalbandian, Minister of Foreign Affairs)との間で、我が国のアルメニアに対する一般文化無償資金協力「アルメニア国立美術館美術品修復機材整備計画(the
Project for the Improvement of Equipment for Restoration of Collections
of the National Gallery of Armenia)」に関する2,790万円を限度とする交換公文の署名式が行われました。
- アルメニア国立美術館は、約2万5,000点の芸術作品を所有する同国最大の美術館で、幅広い文化・芸術活動を行っており、地理的・経済的に同美術館訪問が困難な国民のために地方11支部を置き、同美術館の芸術作品の地方展示等も行っています。また、同美術館は、毎年定期的に日本関連の催しを行ってきており、同国に大使館を設置していない我が国の文化交流及び文化発信の拠点として重要な役割を果たしてきています。
- 同美術館が所有する約2万5,000点の芸術作品の内、約1万2,000点は修復が必要な状態ですが、同美術館は修復作業前に制作年代、顔料、下絵有無等を科学的に検査する機材を有しておらず、修復技術者の経験と技術に頼って修復を施さざるをえないため、芸術作品の損傷が懸念される状態にあります。本計画による修復機材の整備により、科学的検証を踏まえた修復作業が可能となり、アルメニア国民のみならず人類共通の宝である芸術作品の保護が促進されます。
(参考)
アルメニア共和国は、面積2万9,800平方キロメートル(日本の約13分の1)、人口300万人(2008年)、1人当たりのGNI(国民総所得)は2,640米ドル(2007年)。