海外広報

「ジャパン・ハウス有識者諮問会議」の開催(結果)

平成29年3月10日

 3月1日,「ジャパン・ハウス有識者諮問会議」が開催された。今回の会議では原研哉総合プロデューサー,諮問委員に加え,開館を目前に控えているサンパウロのジャパン・ハウスにおける開館準備状況を説明するために現地事務局関係者も出席し,活発な議論が交わされた(出席者リスト(PDF)別ウィンドウで開く)。同会合の議論の概要は以下のとおり。
(注)当省からの出席者は下記のとおり。

  • 薗浦 健太郎 外務副大臣
  • 丸山 則夫 外務報道官
  • 中原 直人 戦略的対外発信拠点室長
  1. 冒頭,薗浦外務副大臣から,サンパウロのジャパン・ハウスを本年ゴールデンウィーク中に開館予定である旨発表するとともに,今回出席したサンパウロの現地事務局メンバーの紹介を行った(薗浦外務副大臣冒頭発言(PDF)別ウィンドウで開く )。続いて,2月に行われた日本国内での企業向け説明会及びジャパン・ハウス・フォーラムの実施報告,並びにサンパウロのジャパン・ハウスの開館準備状況について各担当者より説明し,その後諮問委員との意見交換が行われた。
  2. 今回の会議における諮問委員の意見・コメントの概要は以下のとおり。
(1)ジャパン・ハウスが担う役割
  • ア 労使紛争や労働争議の背景には互いの文化への理解不足がある。労使の背景にある文化等を理解してもらうことで,より深い対日理解,相互理解に繋がることを期待。これに対して,ジャパン・ハウス関係者より,ジャパン・ハウス事業によって,日本に対する正しい理解を導き,知日派・親日派を拡大していくことが重要と認識しており,強い責任や使命感を持って推進している旨発言があった。
  • イ 日本とブラジルというバイの関係だけでなく,マルチの関係から将来何を目指しているのか,人類が持続的に生きるためにどう世界に貢献できるのかという視点を全てのジャパン・ハウスの活動において持つことが必要。
  • ウ ジャパン・ハウスを,既に世界的に認知された方々の表現の場にするだけではなく,次の世代の新しい才能を発掘し,その人達の表現の場にもすることが重要。また,今まであまり日本に興味を持っていなかった不特定多数の大勢の人にも来てもらえるような場所にすることが重要。これに対し,ジャパン・ハウス関係者より,日本の意欲的な方々,外に出て活動していきたいと思っている方々に,あそこの拠点は使えるなと思ってもらえる拠点をまず作りたい。また,若い方々にとっても表現の場となるようにしていきたい旨発言があった。
(2)ミッション・ステートメント
ジャパン・ハウス事業で何を目指すのか,全体として共有できるミッション・ステートメントを掲げるべき。また,日本が直面している色々な問題に対してどのように考えているのか,個人の意見を発表する場を作り,顔が見える交流を作っていくことが重要。
(3)事業の効果測定
ジャパン・ハウス事業は何をもって成功とするのか,単に来館者数やページビュー等の数量的なものだけではない効果測定軸を設定することが必要。
(4)パブリック・ディプロマシー
世界秩序の変動期に,日本が世界をどう捉えているかといった政策的なテーマも扱うべき。例えば,ブラジルの第一級の知識人が今のグローバリゼーションをどう考えているかということを,日本から来た知識人とそこで議論するだけでも日本が世界をどう捉えるのかということを伝えることができ,波及効果も狙えるのではないか。ジャパン・ハウスを外務省がやっているという意味を示す必要がある。これに対し,ジャパン・ハウス関係者より,展示だけやるのではなく,色々な識者の方が集って,顔を見せて世界の諸問題について議論していく場があって当然良いと思う旨発言があった。
(5)コンテンツに係るアイデア等
  • ア 企画については,ロンドンやロサンゼルスのジャパン・ハウスとの横の連携も重要。また,ブラジルだけでなく,南米各国への波及に対する具体的プランにも関心がある。これに対して,ジャパン・ハウス関係者より,まずは,ブラジル・サンパウロで確固たるベースを作り,その後,将来的には,南米各国にも波及させていきたいと考えている旨発言があった。
  • イ 外務省事業であるが,全体的に文化への比重が大きいと感じる。文化の他に,日本が戦争,災害,紛争から学んだこと等を何か入れても良いと思う。また,同じ文化でも,日本が売りたいというと思う視点とはまた違う視点を入れることも必要ではないか。これに対し,ジャパン・ハウス関係者より,ブラジル人の日本に対する理解度がどうなのか,ブラジル人から見て日本の何が関心の対象となり得るのか,そういう観点が重要だと考えている旨発言があった。
  • ウ サンパウロには日系人社会があり,古き日本の文化が埋もれている。現地の若者にもゲーム感覚で広げていけるものとして,英語版の百人一首の活用なども一案ではないか。これに対し,ジャパン・ハウス関係者より,ブラジル人には,百人一首に何が書いてあるのか全く理解できていないが,その音を全て暗記して,そのような大会に参加している非日系人の若者のグループがいる。また,日系人の若者にも日本に対する新たな関心を持ってもらうためのチャンスにもなると思う旨発言があった。


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