世界が報じた日本

6月3日~6月10日

平成26年6月10日

 最近の海外主要メディアにおける日本関連報道の中からいくつか紹介いたします。メディア側から予め承認が得られたものの中から選んで掲載しています。転載・複製を禁じます。詳細はリンクから原文にあたって下さい。

掲載日:

5日付:

媒体名(国名):

レ・ゼコー紙(仏)

執筆者(発信地):

ガブリエル・グレジオン記者(北京発)

 良い評判は長い年月をかけて徐々にしか構築されないが,一度でもイメージが悪化すればせっかくの評判も一瞬のうちに失われる可能性がある。中国は今まさに評判を自ら落としている。同国はアメリカン・ドリームに拮抗できる「ソフト・パワー」を確保するために,メディア戦略に多額の投資をしてきた。しかし中国は同時に近隣諸国および国際社会に恐怖感を及ぼす行動を見せたことになる。パンダ外交の効果も虚しく,中国はもはや無害で大人しい大国とは見られていない。中国のこのような外交政策の結果は既に明らかで,東南アジア諸国は団結して中国に立ち向かおうと相互に接近し始めている。この機を利用して地域の盟主の役を演じようとする日本は,領土問題で中国との緊張が高まっているベトナムに巡視船の提供を約束した。中国が実際に「ソフト・パワー」の強化を望むならば,今とは全く異なった姿勢が必要である。また,国際社会でより重要な役割を演じるのに相応しい熟考された外交政策が必要であろう。現在のところは,「自国に関係ないことには無関心で,自国の利害に関わる場合には単なる力関係で処理する」というのが中国の唯一の外交ルールであるかのようにとれる。

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