中東
パレスチナ開発のための東アジア協力促進会合(CEAPAD)第二回閣僚会合(概要と評価)

平成26年3月2日

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 3月1日,インドネシア,ジャカルタにて,「パレスチナ開発のための東アジア協力促進会合(CEAPAD:Conference on the Cooperation among East Asian countries for Palestinian Development)」の第二回閣僚会合が開催されたところ,概要と評価は以下のとおり。なお,同会合は,日本,インドネシア,パレスチナの共催で,それぞれ岸田外務大臣,マルティ・インドネシア外務大臣,ハムダッラー・パレスチナ首相が共同議長を務めた。

1 会合概要

(1)
日時: 3月1日(土曜日)午前10時~午後3時
(なお,3月1-2日,インドネシア政府主催でパレスチナ・ビジネス・フォーラムを同時開催)
(2)
場所:インドネシア外務省及びボロブドゥール・ホテル(於:ジャカルタ)
(3)
参加者:22の国・地域,5の国際機関が参加(閣僚級は12名)。なお、南アフリカもゲスト参加した。
【参加国・機関】日本,インドネシア,パレスチナ,ブルネイ,シンガポール,ベトナム,タイ,韓国,マレーシア,フィリピン,ラオス,カンボジア,中国,イスラム開発銀行,UNRWA,世銀
【オブザーバー】印,米,ノルウェー,エジプト,ヨルダン,UAE,カタール,クウェート,トルコ,アラブ連盟,カルテット事務所
(4)
目的: CEAPADは,アジア諸国が自らの知見やリソースを動員し,効果的なパレスチナ支援を検討するための協議枠組み。第二回閣僚会合では,第一回会合で支援対象とされた人材育成や民間セクター開発の分野における,各国のこれまでの支援実績をレビューすると共に,今後の支援を確認・表明。

2 議論の概要

(1)開会式では,マルティ・インドネシア外相から同国の対パレスチナ支援を説明し、CEAPADの役割を高く評価。その後,岸田大臣からCEAPADの意義に触れつつ,新規の対パレスチナ支援を発表。続いて,ヌコアナ=マシャバネ南アフリカ外相(ゲスト国)が発言した後,ハムダッラー・パレスチナ首相からCEAPADを始めとするアジア諸国の支援に対する感謝が表明され,また、ユドヨノ・インドネシア大統領がパレスチナ支援の重要性や中東情勢の安定化に向けた考えを述べつつ、開会宣言を行った。

(2)本会合では、各参加国・機関から概ね以下の点について言及があった他、各国の強みに基づく今後の対パレスチナ支援の意向が表明された。

  • ホスト国インドネシアに謝意表明。CEAPADを立ち上げた日本のイニシアティブを高く評価。
  • 中東和平の実現に向けてCEAPADが果たす役割は大きい。二国家解決を通じて和平を実現する上で、パレスチナの経済発展は不可欠。人材育成や民間セクターの発展は重要な要素。
  • パレスチナ開発にアジアの経済発展の知見・経験が有用。
  • (欧米・アラブ諸国から、)CEAPADがアジアを中東和平に動員する画期的な取組であると高く評価。

(3)インドネシア外相主催昼食会を経て,イスラム開発銀行に設立される基金を含む,支援協力メカニズムの設立のための,IDB,JICA,パレスチナの3者署名式が行われた。続いて,日本,インドネシア,パレスチナ,南アフリカによる共同記者発表が行われ,会合で採択された共同声明が配布された。

(4)なお,本件閣僚会合と同時並行で,インドネシア政府主催のパレスチナ・ビジネス・フォーラムとパレスチナの物産展が開催された。同会合では,ナージ・パレスチナ国民経済庁長官からパレスチナのビジネス環境について説明がなされ,各国のビジネス関係者との質疑応答が行われた。

3 日本の取組

岸田外務大臣から以下の新規パレスチナ支援を発表した。

(1)今後約2億ドルの支援を表明。現行の直接交渉を後押しすべく,3000万ドルの財政支援,2000万ドルのインフラ支援を含む総額約6200万ドルを今月中にも拠出予定。

(2)今後5年間で約1000人の人材育成支援を実施。その中にはCEAPAD参加国(インドネシア(農業),マレーシア(財政,農業,開発計画),タイ(観光),シンガポール(災害対策,環境(JSPP21))との対パレスチナ新規三角協力が含まれる。

(3)JICAの協力の下,イスラム開発銀行によって設立される基金を活用するメカニズム(CEAFAM)を立ち上げ,CEAPAD参加国の人材育成支援を一層推進。

(4)ジェリコ農産加工団地の生産開始を加速化するため,約620万ドルのインフラ支援と専門家派遣を実施。

4 意義・評価

(1)日本独自の中東和平政策であるCEAPADの閣僚会合に大臣自ら共同議長として参加。引き続き日本が主導してアジア諸国の力を結集して対パレスチナ支援を促進していく意思を表明したことは日本のプレゼンス向上に大きく寄与。

(2)参加国・国際機関からも、連携を密にしてCEAPADプロセスを進めていくことが確認された。

(3)新メンバー(中国、フィリピン、カンボジア、ラオス)を迎えて、今後の支援案件も盛り込んだ共同声明を採択したことは大きな成果。CEAPADを通じたパレスチナ支援は、現行の和平交渉を後押しするものと評価できる。


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