タイ王国

濵地外務大臣政務官のタイ訪問

(国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)第72回総会出席)

平成28年5月27日

 平成28年5月17日から18日まで,濵地雅一外務大臣政務官は,タイ(バンコク)を訪問し,国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)の第72回総会閣僚級会合に我が国首席代表として出席したところ,概要は以下のとおりです。今次総会は,「持続可能な開発のための科学技術イノベーション」をテーマで開催され,域内外加盟国45か国の他,準加盟メンバー,国連機関,専門機関,国際機関,NGO等が参加しました。

1 総会閣僚級会合における濵地政務官のスピーチ(ポイント)(18日午前)

  • (写真1)
  • (写真2)
  • (1)本総会の主要テーマである科学技術イノベーションに関し,経済・産業の持続的発展,雇用機会の拡大を通じた貧困削減,気候変動・環境問題,資源エネルギー問題,保健,食料安全保障など様々な地球規模の課題の持続可能な解決のために,科学技術イノベーションが不可欠であり,今年1月に閣議決定した「第5期科学技術基本計画」により,日本の科学技術イノベーション力を,地球規模課題への対応や途上国の生活の質の向上等に積極的に活用し,世界の持続的発展に主体的に貢献する国となる旨を述べました。
  • (2)続いて,アジア太平洋地域におけるこれまでの日本の取組について,マレーシア日本国際工科院(MJIIT)に対する人的・物的支援や,タイに所在する国際機関であるアジア工科大学(AIT)に対する人材育成貢献,パプアニューギニアにおいてテレビ授業を普及させる事業などを紹介しました。また,日本の民間セクターが有する技術の移転として,風力発電装置の技術を,日本の民間企業と連携しトンガに紹介した事例などを紹介しました。そのほか,女性活躍推進の視点から,我が国のインドにおける地下鉄インフラ整備事業の支援において,女性専用車両を設置するなどの配慮を行ったことを紹介しました。
  • (3)最後に,科学技術イノベーションと伝統的な知識の活用事例として,防災分野では津波の早期警報システムを整備し,地震が発生した際,津波が発生する場合は住民を安全な高台に速やかに避難させることが重要である旨を述べ,昨年12月に国連で制定された「世界津波の日」に関連した日本とESCAPが共催するサイドイベントへの各国からの参加を呼びかけました。

2 濵地政務官と各国要人との会談

 濵地政務官は,今次総会の機会を捉え,以下のとおり会談を行いました。

(1)バイニマラマ・フィジー首相との会談(17日午後)

  • (写真2)

 濵地政務官から,2月にフィジーを通過したサイクロン・ウィンストンの被害へのお見舞いを述べ,日本から緊急援助物資供与に加え,復興に向けた支援として3億円の無償資金協力について署名を行った旨述べました。また,ナンディ川洪水対策についても,早期の事業化に向け協力していく旨表明しました。
 バイニマラマ・フィジー首相からは,サイクロン・ウィンストンによる被害に係る日本の協力への謝意が表明されるとともに,ナンディ川洪水対策支援への期待が示されました。

(2)リー・トイッ・カンボジア上級大臣との会談(17日午後)

  • (写真3)

 濵地政務官より,今後,日メコン連結性イニシアティブを実施すること,及び日本企業のさらなる進出のためには,治安,政治情勢の安定が重要であり,日本としても公正な選挙実施に向けて支援する旨述べました。
 リー・トイッ・カンボジア上級大臣からは,「日本橋」に象徴される日本との長年の友好関係,支援に対する謝意の表明がありました。

(3)セネウィラトナ・スリランカ科学・技術・研究国務大臣との会談(17日午後)

  • (写真4)

 濵地政務官より,熊本地震への支援のお申し出について謝意を表明しました。また,スリランカでは2大政党が連立し,国民和解,経済安定化を進めていることを日本としても評価しており,地上デジタルテレビ放送の日本方式の採用を閣議決定したことを歓迎する旨述べました。
 セネウィラトナ・スリランカ科学・技術・研究国務大臣からは,日本からの長年の支援へ謝意の表明とともに,日本企業による投資の促進を期待する旨発言がありました。

(4)トアスー・キリバス財務・経済開発大臣との会談(18日午後)

  • (写真5)

 濵地政務官から,「ニッポン・コーズウェイ改修計画」について,閣議決定に向けて調整を進めている旨述べました。また,キリバスの水域における長年の日本漁船の操業について,謝意を表明するとともに,継続的な協力を要請しました。
 トアスー・キリバス財務・経済開発大臣からは,日本からの支援に対する謝意の表明とともに,「ニッポン・コーズウェイ改修計画」の実施を期待する旨発言がありました。

3 日本・ESCAP共催の「世界津波の日」普及啓発イベントへの出席(18日午後)

  • (写真6)
  • (写真7)
  • (1)前回総会において日本が提案した「世界津波の日」に関する決議案が採択され,昨年12月の国連総会で制定されたことを踏まえ,日本とESCAPの共催により,「世界津波の日」の普及啓発に向けたイベントを開催しました。同イベントには,アジア・太平洋の閣僚はじめ政府代表や,国連常駐代表ら約160名(18か国)が参加し,盛況に開催された有意義な会議となりました。
  • (2)開会挨拶において濵地政務官より,「世界津波の日」制定に係る各国の協力へ謝意を表明し,防災分野の我が国の貢献として,第3回国連防災世界会議において発表した「仙台防災協力イニシアティブ」に基づき,アジア太平洋地域においても防災投資やリスク評価,復興支援を進めていく旨を表明しました。具体的には,ESCAP津波信託基金や日・ESCAP基金を通じて,太平洋島嶼国を対象とした人工衛星情報及びGIS活用能力の向上を目的とした人材育成・訓練,太平洋諸国での災害早期警報システムの確立に向けた各国気象局職員の人材育成,インフラの整備,復興の支援などにより,津波をはじめとした自然災害に対する強靱性構築に取り組んでいる旨述べました。また,日本における取組として,地震計や津波計の設置や緊急速報メールの配信などによるハード面の対策のみならず,防災教育やハザードマップの整備などソフト面の対策を重視している旨紹介しました。
  • (3)また,セネウィラトナ・スリランカ科学・技術・研究担当国務大臣の基調講演の後,福井照衆議院議員より,津波の動画を流しつつ,「世界津波の日」制定の主旨や「高校生サミット」の取組を紹介する基調講演を行いました。その後,津波対策における科学技術やイノベーションをテーマにしたパネルディスカッションが行われました。

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